
次は旧三郷からは旧豊科に少し戻るけれど近い場所だからと、蔵久というかりんとうの製造販売の老舗が有形文化財の元蔵元の古民家と蔵を活用したという店に、店と言うよりもそのお屋敷そのものが見応えがあって、こういう重厚な古民家建築というのはやはり大切に残してもらいたいですねぇ、ここでも母屋前に湧水を流し出しているところも安曇野らしくて、僕はどちらかと言うと長野市周辺よりも松本周辺の地域の方が好きなんですよ。
立派な門を入っての蔵久の母屋では売場は土間部分に控えめに小スペースだけにしていて、広いのは畳の座敷で、夏場は食事は蕎麦だけとあとは喫茶というととであったが、秋になれば和食も食べられるということだ。別棟にはかりんとう揚げ立て工房のほかカフェレストランも、さらに奥に蔵店もあったが夏場は休業中と扉は閉められていた。かりんとうは作り立てとそれ以外で味が変るものなのかは疑問だが、違いの分かる人は是非お買上げをと、我々は信州土産にと既に袋入りの出来合いの普通のものを買ってきたけど。ここはもっと一般客が楽しめる施設や仕掛けを加えて、客の滞在時間を長くする工夫をしたらいいのにと、今よりも立派な観光場所にもなるでしょうに、ちょっと買物しただけで帰ってしまうには惜しいところじゃないですかね。
風格ある屋根を持つ母屋
土間部分の右手に売場
座敷は広いが入りづらいかも、もっとオープンにした方が
その日の作り立てを販売
このあとはまだ明るいうちに日本アルプスを一望できる池田町立美術館にと北に一気に逆戻りすることに、その池田町は安曇野市として合併しなかったんですね、犀川に合流する高瀬川を挟んで分かれているということが大きいのかな。美術館は出来立て開館直後に一回だけ入ったことはあるが、その後はその下にある芝生広場から、真正面に広がる中央及び北アルプスの山々と安曇野盆地の風景(冒頭写真はそのパノラマ写真)だけを眺めるためだけに訪れている。ここからのアルプスの眺めはとにかく素晴らしい、この日は槍ヶ岳などは雲に隠れていたものの、一部の高峰は雲間に覗き見ることは出来て、早朝の雨に洗われた低い山から盆地の色合いが鮮やかで美しい。ゴン太は殊の外芝生の感触が気持ち良かったようで、全身を擦り付けて嬉しがっていたな。
池田町立美術館
アルプスの南方面の眺め
真正面方面のアルプスを
芝生乃感触は気持ちがいいなぁと
安曇野での最後の立寄り場所は美術館からはすぐ近い場所にある道の駅の池田町ハーブセンターに、池田町は花とハーブの里を謳っていて、ここの店内にはいろいろな種類のハーブ製品が揃っている。女房はスパイスとハーブ入りの料理用塩やポプリなどを買込んでいたが、フランス旅行で見たのと同じぐらいの種類があったそうだ。
ハーブ製品のいろいろ
ハーブの説明が
向かい側にハーブ栽培温室が
帰りはやはり三才山を避けて青木峠越えで、こちらは道中かなりのクネクネ道と細い所があるが、その分だけ走る車も少ないから運転好きなら楽しいかもしれないぐらいだが、山道の常で距離の割には時間は掛かるのは覚悟の上で利用することになる。今やトンネル掘削技術は物凄く進歩しているから、この山の下を抜ける道を造ればこっちが松本と上田を結ぶメイン道路になるはずだが、そんな予算は捻出できませんかね。
青木峠を下り切ったところが田沢温泉で、この日も公共浴場の有乳湯に入って一日の汗を流して、出た時はもう夕方5時を過ぎていて一直線に山荘まで帰って来た、朝から丸一日中久しぶりの遠出で遊んできたなぁとなった。夜は買い置きの惣菜などでワインを飲めば、疲れなどは吹き飛んでいい一日だったなということとなったわい。
有乳湯裏の駐車場から夕刻の上田方面を