和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

「福光桜」/名字の言※

2012年10月18日 07時47分39秒 | 今日の俳句
     ※名字の言※

【聖教新聞・2012年 (平成24年)10月18日(木)より転載】



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(10/18)
 台風一過のある日。
会館ロビーから中庭を見つめる婦人がいた。
声を掛けると静かに語った。
「昨夜の暴風雨で倒れていないかと心配で、ずっと題目あげて……。
今朝来たら、けなげにスッと立っていて。
本当に良かったよ」



視線の先には1本の若木。
東日本大震災の被災地の会館に、今春、植えられた「福光桜」だ。
彼女は植樹式には出席していない。
だが、本紙の報道で、地元の会館にも植樹されたと知り、復興の歩みに思いを重ね、自身の“福光の木”ともなったのだ



「負けなかったんだねえ」。
彼女にとって、桜は、木であって木ではない。
春の開花を目指す桜は、懸命に人生の春への旅路を行く“もう一人の自分”と映る。
大地に根を張り、試練に耐えた若木の姿に、決意を新たにしていた



「3・11」から1年7カ月あまり。
新天地で立ち上がった友から、うれしい便りが届く。
「無冠の友(本紙配達員)になりました」「牙城会の任務に就きました」……



「風雪に揺るがぬ王者の桜は、見る人を励ましてやまない」と、池田名誉会長は東北の友に贈った。
みちのくの秋は駆け足で巡り、やがて厳しい冬がやってくる。
心に信心という〝必ず咲く桜〟を植えた友は、試練と戦う強さを持っている。              (城)

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