【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 7月23日(木)より転載】
【勝利島3】
十月五日の全国県長会議で山本伸一は、広宣流布を担う人材の生き方についても言及している。
「広宣流布の活動の世界、舞台は、あくまでも現実の社会です。社会を離れて仏法はありません。したがって、私たちは、社会にあって、断固、勝たねばならない。
そのために、まず皆さん自身が、社会の誰が見ても立派だという、人格の人に育っていただきたいんです。誰からも慕われ、信頼される人間革命の確たる実証のうえに、広宣流布の確かな前進もある。時代は〝人格の時代〟に入ったことを銘記していただきたい。
信心の深化は、人間性となって結実し、豊かな思いやりにあふれた、具体的な言動となって表れます。その人間性こそが、今後の広宣流布の決め手となっていきます」
仏法の偉大な力は、何によって証明されるか――実証である。病苦や経済苦、人間関係の悩み等々を克服した功徳の体験も、すばらしい実証である。同時に、自分自身が人間として、ここまで変わり、向上したという人格革命があってこそ、仏法の真実を証明しきっていくことができる。
伸一は、新しい時代を担う、新しい人材の育成に懸命であった。全国県長会議のあとも、壮年・婦人部の代表と懇談し、人格の輝きを放つためのリーダーの心構えについて、諄々と諭すように訴えている。
「細かいようだが、リーダーは約束した時間は、必ず守ることです。自分は忙しいのだから、少しぐらい遅れてもいいだろうといった考えは、絶対にあってはなりません。それは、慢心であり、甘えです。自分の信用を、学会の幹部への信頼を、崩すことになります。
また、人材育成とは、高みから指導するのではなく、広宣流布の宝たる仏子に、誠心誠意、骨惜しみせずに仕えていくなかにあることを、忘れないでいただきたい。
そうして人材を育み、伸び伸びと活動に励んでもらい、最後は、自分が一切の責任を持つ――これが、本当の指導者なんです」
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