和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

「千里の道も一歩より起こる」/名字の言

2012年10月14日 14時17分55秒 | 今日の俳句
     名字の言

【聖教新聞・2012年 (平成24年)10月14日(日)より転載】


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(10/14)
 「千里の道も一歩より起こる」という。
長い道のりを歩み抜く人は、一歩の重み、かけがえのなさを知っている。
だから、常に謙虚だ。
先日、うかがった2人の農漁光部の友の生き方に、学ぶところが大きかった



一人は、80代の壮年。
昨年、原発事故の影響で、57年間続けた葉タバコの栽培を断念。
作付け可能なエゴマとキビに転作し、一から出直した。
苦渋の昨秋を乗り越え、今秋、2年ぶりに本格的な収穫ができた。
「長かった」――短いひと言に、かえって、道のりの長さ、険しさが偲ばれた



話す壮年の後ろの壁に、日めくりカレンダーが見えた。
「農家は1年周期の仕事なのに、日めくりは珍しいですね」と質問した。
彼は「毎朝めくっては、“きょうも負けないぞ!”と、心に誓う日々を送ってきました」と



別の壮た。
苦渋の昨秋を乗り越え、今秋、2年ぶりに本格的な収穫ができた。
「長かった」――短いひと言に、かえって、道のりの長さ、険しさが偲ばれた



話す壮年の後ろの壁に、日めくりカレンダーが見えた。
「農家は1年周期の仕事なのに、日めくりは珍しいですね」と質問した。
彼は「毎朝めくっては、“きょうも負けないぞ!”と、心に誓う日々を送ってきました」と



別の壮年は、米を作って30年。
「ベテランですね」と言うと、意外な答えが返ってきた。
「生涯で米を作れるのは、多くて70回ほどだ。
毎回、勉強、勉強。
そして、来年への決意の連続です」。
自然を相手にする仕事だからこそ、一回一回の米作りが、まさに真剣勝負なのだ



話を聞いた日の夕食、碗に盛られたご飯をかき込む前に、じっと一粒一粒を見つめた。
いつも以上に輝いて見えた。            (城)

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