和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

南下する「紅葉前線」/名字の言

2012年10月16日 06時48分47秒 | 今日の俳句
     名字の言

【聖教新聞・2012年 (平成24年)10月16日(火)より転載】


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(10/16)
 秋の深まりとともに、日々、南下する紅葉前線。
「今年の色づきはどうだろうか」といった会話も始まるころだ



年ごとにモミジの染まり具合が変わるのはなぜか。
それは「アントシアニン」という“紫外線から体を守る効果のある色素”のつくられ方に理由がある。
“昼夜の寒暖差が激しく”“紫外線がよく当たる”ほど、この色素が多くつくられるという



植物学者の田中修氏は「紫外線や強い光という有害なものが多ければ多いほど、植物たちは色あざやかに魅力的になるのです。
植物たちは、逆境に抗して美しくなるのです」と述べる(『植物はすごい』中公新書)



だからこそ人は、わが身の最終章を、燃え上がるような美しさで飾る一葉一葉に、人生を重ねるのだろうか。

「濃紅葉に涙せきくる如何にせん」(高浜虚子)



苦労を経験した分だけ、自らの境涯が大きく広がる。
苦衷の友に、心の底から寄り添えるようになる。
そうした円熟の先輩の存在があってこそ、青年という若木も、伸び伸びと育っていくことができる。
御書に「春種子を下して秋菓を取るべし」(503頁)と仰せ。
秋とは集大成の時である。
現実社会の厳しさに負けず、立ち向かい、完全燃焼で「青年学会 拡大の年」を勝ち飾りたい。              (明)

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