和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

勇将50/小説「新 ・人間革命」

2013年04月11日 10時53分37秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)4月11日(木)より転載】



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勇将50(4/11)

 山本伸一と方面・県幹部との懇談が終わった時には、午後十時を回っていた。

 伸一は、皆に提案した。

 「壮年部と男子部の方面幹部、県幹部の方と追善の勤行をしましょう。
源平の屋島の戦いで亡くなった人たちを追善したいんです。
平家も、源氏も、亡くなったすべての方々に回向の題目を送り、さらに、この地域の繁栄を祈りたいんです。

 悲惨な戦が行われた地だからこそ、ここから平和の哲学を発信し、人間共和の幸の花園を築かねばならない。
その誓願の勤行です」

 厳粛な追善の勤行が始まった。真剣な祈りであった。

 勤行を終えた伸一は言った。

 「みんなも、どこにいようが、“自分がいる限り、この地域を平和と繁栄の都に転換してみせる。
そのために私がいるんだ!”という決意で進んでいくんです。

 “私の住んでいる地域は、旧習が深いから、広宣流布は難しい”などと考えてはいけません。
その考え自体が、敗北の要因なんです。
大聖人は、お一人から末法広宣流布の戦いを起こされたではありませんか。
私たちは、その大聖人の弟子ではないですか」

 底冷えのする冬の深夜であった。しかし、四国の最高幹部たちの頬は紅潮し、その胸には、地域広布への闘志がたぎっていた。

 伸一は、皆の顔に視線を注ぎながら、四国の同志への熱い思いを語った。

 「私は、四国に強くなってほしい。
広宣流布の日本のモデルになってほしい――どうか、その志の種を心に植えてください。

 それには、まず、“必ずそうなろう! 勝とう!”と決めることです。
そして、強盛に祈るところから、力が生まれるんです。

 四国出身の正岡子規は、『一すぢに勝たんと思ふ角力かな』(注)という句を詠んでいる。
相撲も、勝とうという一心でぶつからなくては勝てない。勝利への一念が大事なんです」
 
四国訪問の最後の夜は、勝利への誓いを固め合う、師弟の語らいとなった。

■引用文献
 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 「寒山落木 明治二十九年 五」(『子規全集 第ニ巻』所収)講談社


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