和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

広宣譜59/小説「新・人間革命」

2015年01月30日 13時52分29秒 | 今日の俳句
「聖教新聞」 2015年(平成27年) 1月30日(金)より転載


☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡


【広宣譜59】


 鳥取県での本部幹部会では、「地涌の讃歌」の発表に先立ち、会長の山本伸一から、中国各県に県の旗が授与された。また、九州の人事のほか、地元・鳥取の人事も発表され、県の婦人部長に、出井幸子が就任するなど、新しい広宣流布の布陣が整えられたのである。

 席上、伸一は、鳥取、島根をはじめとして、全国各地で弘教が着々と進み、地域広布の盤石な基盤が整いつつあることを述べ、同志の奮闘を心から賞讃した。

 そして、日蓮大聖人の仰せ通りに、「如説修行」の信心に励み抜いていくことの大切さを力説し、こう話を結んだ。

 「大聖人の御精神、御指導は、どこまでも広宣流布の成就にあります。百万言の理論よりも、一人への弘教を実らせることです。勇気ある実践の第一歩を踏み出すことです。

 どうか、この一点を忘れず、海原のような広々とした心で、すべてを包容しながら仲良く前進していっていただきたい」

 本部幹部会を終えると、伸一は別室に向かった。鳥取未来会と島根未来会の第一期生の集いが、開かれていると聞いたからだ。

 部屋では、二十人余りの未来部員が、元気に学会歌を合唱していた。

 伸一は、皆に笑顔を向けた。

 「暑いなか、ご苦労様! 皆さんには、二十一世紀を担う、新時代の人材に大成してもらいたい。それが、私の最大の願いなんです。

 お父さん、お母さんも、それを念願し、周囲から非難中傷を浴びながら、懸命に信心を貫き通してこられた」

 彼は、前日、鳥取の女子高等部員が作成した文集「我が家の広布史」を目にしていた。そこには、経済苦や病苦、周囲の信心への無理解という状況のなかで、広布に生き抜いてきた尊き父母の姿が描かれていた。高等部員の文章の行間に、彼は〝立派な信心の後継者に育て〟との、父母の深い祈りを感じた。

 伸一は、訴えた。

 「皆さんは私の命です。君たちの両親と共に君たちの成長を、ずっと見守っています」



☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡


最新の画像もっと見る

コメントを投稿