和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

常楽62小説「新・人間革命」〉

2016年03月15日 05時34分57秒 | 今日の俳句
【常楽62】 法悟空 内田健一郎 画 (5750)

 山本伸一は、さらに、永井明子の子どもたちに語っていった。
 「あなたたちのお母さんは、著名人のように脚光を浴びることはないかもしれないけど、世の、いかなる女性指導者よりも、尊く、偉大な女性です。庶民の王者として、幸福博士として、最高の勲章を差し上げたい方です。
 このお母さんを、無上の誇りとしてください。その崇高な志を受け継いでください。それが、お父さんの願いでもあるでしょう。
 今日は、これから、お父さんの追善法要を兼ねて、開館記念勤行会を行います。一緒に勤行をしましょう」
 伸一は、嬉しかった。宿命の嵐に敢然と立ち向かい、立派に三人の子どもを育て上げた“広布の母”を、心から讃嘆したかった。
 人生には、さまざまな試練が待ち受けている。その時に、信心を奮い起こして、苦難に挑み、悩み、戦うなかで、自らを磨き鍛えていくことができる。そこに、人間革命がある。
 この日、伸一は、永井明子に句を贈った。
 「美しき 心で勝ちたり 泉州戦」
   

 泉州滞在二日目となる十一月十一日、伸一は、昼と夜の二回にわたって行われた泉州文化会館の開館記念勤行会に出席した。
 昼の勤行会で彼は、一家和楽を築く要諦について言及していった。
 「一家で一人、立派な信心をしていけば、家族全員を救うことができる。信心のことで争うようなことがあってはなりません。
 たとえば、子どもさんが信心していない場合もあるでしょう。たまには、毅然と言うことがあってもよいが、それは、深い愛情からの言動でなければならない。信心を勧めるのは、ご家族の幸せのためです。ところが、信心をめぐって諍いが起きたという人の話をよく聞いてみると、自分のために信心させようとして、感情的になってしまっている。
 子を思う真心は、いつか必ず通じます。子は親の思いを汲み取り、信心してみようかと考える時が来ます。焦る必要はありません」



【「聖教新聞」2016年(平成28年)3月15日より転載】


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