和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

「名字の言」・2011年12月3日(土)

2011年12月03日 10時22分35秒 | 今日の俳句
「名字の言」・2011年12月3日(土)より転載」
http://www.seikyoonline.jp/news/novel/1199131_2858.html

∞…♪…★…κ…∞…♪∞…♪



 師走到来。日ごとに加速しながら駆け抜けていくような時の速さを感じる。それは、明年という時間の節目を目の前にするせいかもしれない



書店や文房具店などには明年の暦が所狭しと並ぶ。「来年は閏年だね」「パパ、来年の僕の誕生日は日曜だよ」。サンプルをめくり、声を弾ませる親子がいた。暦には、見る人に明日への希望を注ぐ力があるようだ



3月の大震災で避難した友に届け、喜ばれた物資の一つが暦だった。明日、来週、来月と、予定等を書き込むことで、現在の足元を固め、未来の目標が持てるからだろう。福島の原発事故で避難中の多宝会の友は、しばらく先の日付に「御書」と記していた。聞けば、一時帰宅で息子さんが故郷に戻る日だという。「なんとしても御書を持ち帰って」と頼み、一日千秋の思いで待っている、と



「母の日に美しき花を贈るより長生きしてねと明日葉贈る」。本紙「歌壇」の欄で紹介された歌を思い出す。明日葉は、きょう摘んでも明日には葉が出そうなほどの生命力が、その名に込められている。多宝の友にとっては、御書こそが〝明日葉〟だった



きょうは苦闘の中にあっても、明日を見つめて生きていく。その希望を創り出し、送っていける存在でありたい。

       2011・12・3
           (城)


∞…♪…★…κ…∞…♪∞…♪

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