和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

薫 風(二十七)小説「新・人間革命」

2012年02月29日 07時12分06秒 | 今日の俳句
  小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」平成24年1月29日(水)より転載】
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薫風27(2/29)
 山本伸一は、田部会館に入ると、待機していた同志に語りかけた。

 「こんなにたくさんの人が集まってくれていたんだね。勤行をしても声が漏れないようなら、一緒に勤行をしましょう。大丈夫?」

 「大丈夫です!」と、田部忠司が答えた。

 「では、小さな声で勤行しよう。さまざまなお宅が、会場を提供してくださっていますが、大切なのは近隣への配慮です。声が漏れてうるさいような場合には、皆で勤行をすることや、学会歌の合唱は控えるべきです。

 隣近所のことも考えない非常識な信心は、長続きしないし、地域広布もできません。信心は、どこまでも、淡々と、水の流れるように実践し続けていくことが大事なんです」

 勤行のあと、伸一は、各部に、簡潔に励ましの言葉を贈った。男子部には「勇んで苦労を!」、女子部には「教学で立とう!」、壮年部には「一家を守ってください!」、婦人部には「一家和楽の太陽に!」と――。

 彼は、さらに、魂を込めて訴えた。

 「今日、お会いできなかった方によろしくお伝えください。本当は、全員とお会いしたいが、会長は私一人だから、それはできません。海外の人たちも待っているんだもの。

 だから、日々、皆さんに、懸命にお題目を送っています。皆さんも題目を送ってください。そうすれば、生命が通じ合えるんです。いつも、私たちは一緒ですよ」

 「では、最後に」と、ピアノも弾いた。

 〝広布のため、仏子のための、わが生涯である〟というのが、伸一の覚悟であった。

 帰途、彼は、小倉の同志に歌を詠んだ。

  

  まごころの
    菖蒲に月も           語りかけ
   小倉の友と
      会えし嬉しさ
  

この歌を聞いた同志の胸に、希望の薫風が吹き抜けた。歓喜の花が大きく開いた。



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