和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

革心27/小説「新・人間革命」

2015年05月30日 04時22分28秒 | 今日の俳句
【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 5月30日(土)より転載】

【革心27】


 あいさつで山本伸一は、「人類の平和を守るフォートレス(要塞)たれ」との願いを込めて創立した創価大学で、中国からの留学生が真剣に勉学に励んでいる様子や、大学構内には、周総理を偲ぶ「周桜」が植樹されていることを報告した。

 さらに、この四月から、新たに二人の中国の女子留学生が創価大学に来ていることを紹介し、こう語った。

 「私は、こうした地道な交流によってこそ、一人ひとりの心のなかに友情と信頼の絆が結ばれていき、それが未来に絢爛たる友誼の花を咲かせていく原因となっていくことを確信しております。私は、今は目立たなくとも、コツコツと文化と教育の交流の道を歩んでいく決意です。                           

 特に教育は、国の未来を決定しゆく、最も大切な分野です。お互いに良い面を学び合い、優れた点を取り入れていくーーこうした教育交流の広がりは、これから、ますます大事であり、共に力を合わせて進んでまいりたいと念願しております」

 共感の拍手が広がった。

 あいさつを終えた伸一は、蘇歩青学長に、一千冊の贈呈目録と、その本の一部を手渡した。再び、大きな拍手が会場に響いた。

 続いて、学長が、あいさつに立った。

 訪中団一行への歓迎の思いを伝え、感慨無量の面持ちで訴えた。

 「皆さんが、中日両国人民の友誼を守り、発展させるために払われた絶え間なき努力を、高く評価しています。とりわけ、山本先生が一貫して中日平和友好条約の締結を支持してきたことに、深い感銘をいだいております」

 「中日平和友好条約の締結」との言葉を口にした時、心なしか、学長の目が潤んだ。

 多感な青年時代に、日本で暮らし、学んだ人である。戦争という国と国との反目、対立を超えて、多くの日本の友との友情に結ばれていたにちがいない。真の平和友好とは、人びとの心の大地に、友情の根が、無数に張り巡らされてこそ、成り立つといえよう。





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