祭りのあとの淋しさ。
いつも感動のあとにやってくる、一種の虚脱感。あるいは、燃え尽き。
FIFA WOLD CUP 2010が閉幕した。
本命と目されていたスペインの優勝で完結した。
オヤジは今までに無い感覚を覚えた。
それは、命を懸けたフットボーラーの”想い”である。
ここから下は、100%オヤジの想像から発生したものであり、なんの根拠もないことを最初に断わっていなければならない。
本当に私的で、偏狭的な想像である。
全参加選手中で、一番悔いを残したであろう選手・・・・・ロッベン。
決勝戦でキーパーとの1対1を決められなかった瞬間のロッベン。
最高のメッセージを伝えられたであろう選手・・・・・イニエスタ。
イエローカードを超越した、亡き仲間、ハルケへの想い。『ダニ・ハルケ いつも一緒だ。』
祖国の優勝を見ることのできなかった元世界最高のフットボーラー・・・・ヨハン・クライフ
3度目の挑戦も叶わなかったオレンジ軍団。
最も落胆したであろう指揮官・・・・・ドゥンガ。
勿論、言うまでもない、ブラジルの敗退。
今大会では、非常に重要な場面で多くのPKが決らなかった。
PKを外した多くの選手達のフラッシュバックは、あまりにも辛すぎる。
・・・・・・でも、こんな逸話もある。
~これは、世界最大の極限状態でPKを外した選手の美しい話しだ。~
イタリアのある選手が、大きな大会でとても重要なPKを外してしまった。
人生を左右しかねないPK失敗だ。
フットボーラーとしては華奢な、しかし、史上最高のフットボーラーの1人が、PKを外した選手に歩み寄って、こう言ったといわれている。
『PKを外すということは、勇気を持ってPKを蹴った、最高の証である。さあ、顔を上げて、胸を張って仲間のいるところに戻れ。』
この言葉で仲間を励ましたのは、1994年アメリカ大会決勝で悪夢のようなPKを外した、ロベルト・バッジョだった。
男達が命をかけて、極限状態で臨んだゲームには、それに係わった全ての人の想いで埋め尽くされているのだろう。
そして、それらの想いは、サッカーが滅びるまでずっと残り続けるのであろう。