FA宣言したカープの丸選手を、巨人が高額の好条件で獲得に動くという話。
俺の場合は同級生や地元の先輩が監督やキャプテンになってる球団だから、シーズン始まれば60年近く応援しておって、いまでも神宮に行くと大声でドヤしてる昔ながらの広島狂だが、別に人間にはそれぞれの価値観や事情があるんだから、出て行く人間のことはどうでも良い。
ひとつ言えば、丸は身体が硬いから、自分でも長くは動けないと考えてることだろうし、自分の売り時を考えてるだろう。
身体の硬さは怪我や持続力と言う点ではマイナスだし、それを補うだけの努力をしてるからこそ、今の丸がある。
その状況下で、じゃ~広島は35億出すから・・・とか、そういう真似はして欲しくないとは思う。
丸ひとりの力で優勝したわけではなく、丸も働きやすい環境があったからこそ、チームとして機能してるだけ。
俺にとって、広島カープの良さは? 別にナニもないが、生まれ故郷の球団で、身近な連中がそこで頑張ってたから、それだけのことだが、銀座で自営をやってる広島出身の連中もまた、おなじようなことだ。
俺の後輩になる銀座の女歯科医院長なんかは、俺の横で酒喰らって、大声で広島弁で騒げることが好き! だ。
懐かしい故郷を想い出す・・・そんなとこだろうか。
勝てば嬉しいが、負けても嬉しいこともある。
・・・ええかげんにせいよ、わりゃ~なにしよんなら!!
そんなファンが居っても良いわけだ。
カープが勝って優勝したからと言って、俺の商売にはなんの影響もない。
ただの暇つぶし、そんなことだろう。
終戦後、原爆を落とされた広島の地は壊滅状態になり、多くの人たちが海外へ、ブラジルなんかには移住して行ったが、みな散々に激しい日々を送って今があり、日本中に散らばった広島の血もまた、あちこちに遺伝した。
東京でも、広島に関係ある人たちは意外に多い。
だから昨今の広島カープブームにも、あんまり興味はなく、チケットが簡単にとれなくなったくらいだ、
人間の社会では新陳代謝は避けられない。
俺もまた訪問販売の不動産屋で全国をドサ周りして、その後も信託銀行や大手の不動産屋を転々として銀座で自営の周旋屋を30年近く続けてるが、終身雇用の時代ではなくなってる現代では、当たり前と言えば当たり前のことだろう。
銀座や下町では、俺の世代の巨人ファンはみな言って居る。
・・・巨人は圧倒的な強さがあったからこそ好きだった・・・と。
ナニをしたって良いから、いつも圧倒的な強さの巨人であって欲しいと・・・だから、そんな連中は今では巨人から離れてしまってる。
ゼニカネを積むなら圧倒的な強さで勝てよ!! これがみな共通の愚痴になっておる。
丸がいなくなると寂しいとか、エルドレットがいなくなると哀しいとか、そういうファン心理が俺にはなくって、来年の開幕時に居る人間で頑張れば良い、そう想っているさ。
そんだけのことでもあり、だから60年近くも毎年見に出掛けておれるんだろうとも思う。