ジュディ・オング「魅せられて」
1979年に、200万枚のセールスを記録した、日本歌謡界におけるスーパーヒット曲です。その年のレコード大賞もとってます。歌っているジュディさんは、台湾出身の女優・歌手で、台湾でもスーパースターですが、日本でも数多くの映画やドラマに出演しています。
この曲が出た1979年、私はまだ中学生でしたから、私にとっては、アイドルというより、魅惑のお姉さま、という感じでしたね。もちろん、この曲を聴くまで、ジュディさんの存在は知りませんでした。
しかし、この曲を歌うジュディさんをTVで観たときの、あの、なんとも言えない妖艶な雰囲気は、思春期の男子には、たまらないものがありましたね。中でも、あの有名な、袖の下のヒラヒラを広げて♪Wind is blowing from the Aegean 女は海・・・というところが、クライマックスでした。
で、あらためて、このレコードジャケットをよく見てみると、ジュディさんの体が透けてて、その向こうに島が見えてます。ってことは、この写真のイメージは、妖精か何かでしょうか?撮影にあの官能的芸術家で、映画「エーゲ海に捧ぐ」の制作者である、池田満寿夫さんがクレジットされてますから、なるほど、という感じですか。
この曲、作詞:阿木燿子、作曲・編曲:筒美京平のコンビです。まずは、歌詞が妖しいです。
♪好きな男の腕の中でも 違う男の夢を見る Uh- Ah- ・・・私の中でお眠りなさい・・・
♪レースのカーテン ひきちぎり 体に巻きつけ 踊ってみたくなる・・・
ですからねえ、まったく。想像力ふくらみますよね。
メロディは、出だしのギターがちょっとオリエンタル(?)、サビの部分は海を思わせるメロディとアレンジです。ハープの音が入ってますかね?
ジュディさんのヴォーカルは色っぽいです。歌から吐息が聴こえてきそうな気がします。
でも、全体として、演歌っぽいところもあるところで、年齢層問わず、ウケたんだろうと思います。
今、聴きながら書いてるんですが、ふと、私の好きな八神純子さんが、袖ヒラヒラ衣装でこの曲を歌ったら・・・なんてことを想像してしまいました。衣装はともかく、歌は案外マッチするんじゃないかなあ、と・・・。
まあ、それはともかく、永遠の妖艶なお姉さま、ジュディ・オングさんのこの名曲は、これからも語り継がれていくことでしょう。