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音楽雑記帳 THE SMITH 「The Queen Is Dead」

2007-03-18 00:21:32 | ポピュラーミュージック


THE SMITH 「The Queen Is Dead」(1986)

今まで、さんざんアイドルをネタに書いてきた男が、いきなり80年代ポストパンク・ニューウェイブのロックバンドに飛ぶんだ?という感じである、自分でもそう思うのだが。
しかし、私とTHE SMITH(以下、スミスと呼ぶ)のつきあいは長い。私は、大学に入るまで、英米のポップミュージックとはほとんど無縁であったのだが、大学に入り、おニャン子つながりで知り合った同級生が、この手の音楽のマニアで、彼の部屋に入り浸っているうちに、試しに聴いてみたのがスミスであった。
そんな前置きはどうでもいいのだが、初めてスミスのこの「The Queen Is Dead」を聴いたとき、はっきり言って「なんじゃ、こりゃ?」と思った。それは、「新鮮」という意味での「なんじゃ、こりゃ」であったのだが。
当時の私にとっての英米ポップミュージックの印象は、調子のいいメロディを景気のいい音で鳴らす曲とか、きれいな旋律に乗せたお決まりのバラード、といったものであったのだが、スミスの音楽は、音の面では美しいアコースティック・ギターが響いているものの、なにやら時には不協和音的な精神をかきまわすようなメロディが流れると思えば、異様にさわやかなメロディが流れたりする。で、ヴォーカルは、歌っているというよりは、言葉が魂からすり抜けてくるというような感じであった。
後に、詞を書き、歌っているのがモリッシーというオスカーワイルドを崇める文学青年であり、作曲をし、アコースティック・ギターを弾いているのがジョニー・マーだと知るのであるが。
今から思えば、このアルバムを出した後にレーベル移籍問題とかモリッシー-マーの不仲説などの問題が発生したことを思うと、バンドとして最も油の乗った時期に発表したのが、この「The Queen Is Dead」であったのかもしれない。しかも、イギリスのバンドにしてこのタイトルは、パロディかと思ってしまうくらい、刺激的である。
初めて聴いてから、もう20年が経つのだが、まったく飽きない。モリッシーの妙ちくりんな歌もなぜかスーっと入ってくる。おそらく、彼らと私の相性がよかったということにつきるのであろうが。
この、スミスとの出会いをきっかけに、その後しばらくの間、私はいわゆるニューウェイブと呼ばれた(今では死語だと思っているが)ミュージシャンたちの音楽をおっかけることになる。最近の英米ポップミュージックの傾向などには詳しくないが、当時のニューウェイブ系ミュージシャンたちには、ポップミュージックの可能性を広げようとする、可能性への挑戦のようなものを感じたし、いま聴いてもそう思う。
そんな時代の音楽についても、こんな小さい場ではあるが、できるだけ紹介していって、少しでも聴いてみようと思ってくれる方に出会えれば、光栄である。
今回は、きっかけとして、このアルバムを紹介したが、スミスについては、またじっくり語ってみたいと思う。私にとっての「80年代最重要バンド」であるわけだし。

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