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「乞食と天使」

2009-03-27 20:59:55 | 
「乞食と天使」


 いつもよく働く靴屋のもとへ、あるとき、天使が現われました。
乞食の姿になって・・・。 


 靴屋は乞食の姿を見ると、うんざりしたように言いました。

 「おまえが何をしにきたかわかるさ。しかしね、私は朝から晩まで働いている
のに、家族を養っていく金にも困っている身分だ。ワシは何も持ってないよ。
ワシの持っているものは二束三文のガラクタばかりだ」


 そして、嘆くように、こうつぶやくのでした。

「みんなそうだ、こんなワシに何かをくれ、くれと言う。
 そして、いままで、ワシに何かをくれた人など、いやしない・・」


 乞食は、その言葉を聞くと答えました。

「じゃあ、わたしがあなたに何かをあげましょう。お金にこまっているのならお
金をあげましょうか。いくらほしいのですか。言ってください」

 靴屋は、面白いジュークだと思い、笑って答えました。

 「ああ、そうだね。じゃ、100万円くれるかい」

 「そうですか、では、100万円差し上げましょう。ただし、条件が1つあり
ます。100万円の代わりにあなたの足をわたしにください」

 「何!? 冗談じゃない! この足がなければ、立つことも歩くこともできや
しないんだ。やなこった、たった100万円で足を売れるもんか」

 「わかりました。では、1000万円あげます。ただし、条件が1つありま
す。1000万円の代わりに、あなたの腕をわたしにください」

 「1000万円・・・!? この右腕がなければ、仕事もできなくなるし、可
愛い子どもたちの頭もなでてやれなくなる。つまらんことを言うな。1000万
円で、この腕売れるか!」
 「そうですか、じゃあ、1億円あげましょう。その代わり、あなたの目をくだ
さい」
 「1億円・・・!? この目がなければ、この世界の素晴らしい景色も、女房
や子どもたちの顔も見ることができなくなる。駄目だ、駄目だ、1億円でこの目
が売れるか!」

 すると、乞食は言いました。

「そうですか。あなたはさっき、何も持っていないと言ってましたけれど、本当
は、お金には代えられない価値あるものをいくつも持っているんですね。しか
も、それらは全部もらったものでしょう・・・」

 靴屋は何も答えることができず、しばらく目を閉じ、考えこみました。
そして、深くうなずくと、心にあたたかな風が吹いたように感じました。

 乞食の姿は、どこにもありませんでした。





いかがでしたか?



私たちはついつい見落としがちですが、

本当にたくさんのステキなことに

素晴らしい愛と奇跡に

恵まれていますよね。

そんなことに気づかせてくださるお話ですね。




素敵です、


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (すみや)
2009-03-27 22:15:11
ふと気づかされる瞬間でした。
私たちはどこまで求めたら気が済むのでしょうか。足るを知る事が大事。←仲間のブログで今日知った言葉です。

今が満たされており幸せなんですね
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Unknown (あぜ工房)
2009-03-27 23:58:35
いいお話ですね。

 皆さん大事なものをたくさん

 持っています。心して毎日を

 過ごして生きたいものです。
返信する
おはよう (kororin)
2009-03-29 09:13:42
そうです。

足るを知る

よく 致知で言われていますね。

昨日は ありがとう~★
返信する
あぜ工房さま (kororin)
2009-03-29 09:14:47
おはようございます。

みんな 素敵なものを 持っていますよね。

ドンドン 生かして生きたいものです
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