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千鳥足こと博多のおいしゃんの独り言

お勉強

山笠の飾りに椿の花のかざっちゃろう?なしてか知っとった?
その昔太閤町割りに佐賀の相知町の殿様が秀吉の命にそむいて参加ばせんやったゲナ。なしてかて言うたら秀吉がその殿様の奥さんに横恋慕ばしたけんゲナ。
ほんに秀吉は女癖の悪かね。
それでその藩は取り潰し。しかしそこは椿が咲き誇る名所であり(今も相知町は椿が有名)こそっと椿の苗ば運んだゲナ。
それば気の毒にと博多の人たちは山笠へ椿の花ば飾るごとなったげな
それとは別に飾ったらいかん飾りがあるたいね。
龍神やら武田信玄は災いが起こるという言い伝えで作るとば避けます。
以前山が倒れたり、火事が起こったりと実際にそういう飾りのときにそうなったげな。バッテン博多人形師の名人小島与一は「そげなこたあるもんかい」とわざと龍の飾りば作って迷信ということば立証しました。
与一さんは生前に会うたことあります。眉毛が白くて長くて、親父に連れられて正月は与一さん宅へ挨拶挨拶に行き寄りました。
生前に自分のデスマスクば作って飾っとったけん死後奥さんが「気色の悪かとよ」ともらしておりました。今の山笠人形師の亀田均さんは与一さんの最後の弟子です。

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