自分が太宰治なんかを語っちゃいけない、というブレーキが何処かで踏まれているのを感じる。
たとえば「服装について」から
*****
われながら甚だ唐突で、ひどくてれくさかったけれど、私は自分に零落を感じ、敗者を意識する時、必ずヴェルレエヌの泣きべその顔を思い出し、救われるのが常である。生きていこうと思うのである。あの人の弱さがかえって私に生きて行こうという希望を与える。気弱い内省の究極からでなければ、真に崇厳な光明は発し得ないと私は頑固に信じている。とにかく私は、もっと生きてみたい。謂わば、最高の誇りと最低の生活で、とにかく生きてみたい。
「ヴェルレエヌは、大袈裟だったかな?どうも、この着物では何を言ったって救われないよ。」やり切れない気持ちであった。
*****
(もちろん徳さんはヴェルレエヌの泣きべその顔を知らない)
こんなところを読まされると、何となく元気が出てくる気もするが、それを人に言うことには少し躊躇していまう。
だって、気障だし、気恥ずかしいじゃないか。
こんなふうに、人の心の弱い部分を太宰自身を餌に剥き出しにしてしまう。
自分の心を改めて覗く思いに晒されるからついつい次のページをめくってしまう。
一番気に入ったのは「貨幣」
一番感心したのは「女の決闘」
カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/
そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。
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たとえば「服装について」から
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われながら甚だ唐突で、ひどくてれくさかったけれど、私は自分に零落を感じ、敗者を意識する時、必ずヴェルレエヌの泣きべその顔を思い出し、救われるのが常である。生きていこうと思うのである。あの人の弱さがかえって私に生きて行こうという希望を与える。気弱い内省の究極からでなければ、真に崇厳な光明は発し得ないと私は頑固に信じている。とにかく私は、もっと生きてみたい。謂わば、最高の誇りと最低の生活で、とにかく生きてみたい。
「ヴェルレエヌは、大袈裟だったかな?どうも、この着物では何を言ったって救われないよ。」やり切れない気持ちであった。
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(もちろん徳さんはヴェルレエヌの泣きべその顔を知らない)
こんなところを読まされると、何となく元気が出てくる気もするが、それを人に言うことには少し躊躇していまう。
だって、気障だし、気恥ずかしいじゃないか。
こんなふうに、人の心の弱い部分を太宰自身を餌に剥き出しにしてしまう。
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