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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

タイトルが目立ちすぎ。これも「セレンディピティ」?

2008-10-06 22:20:08 | 
茂木健一郎氏と田中洋氏の共著。幻冬舎2006年。

私のように昔のことを書いた本や、昔そのものの本、を読むことの多い人間は、
たまには最先端のマーケティングの本を眺めるのも頭の別の部分を刺激しそうで面白い。
茂木健一郎氏のことは、社会福祉学なんでもありさんで度々取り上げられており、
そのたびにブログ「クオリア日記」を覗かしてもらっている。が、続かない。
今回は、タイトルが強烈だったので、つい手にとってしまった。
これも欲望マーケティング論の成果かもしれない。

62ページに興味深いことが書かれていた。
「セレンディピティ」が最新マーケティングのキーワードだという。
「セレンディピティ」は、日本の最近のノーベル賞受賞者に共通することばでもあるという。
固有名詞では、白川さん、小柴さん、田中さんでしょう。

「セレンディピティ」の意味は、「偶然、幸運に出会う能力」のことをいう。
「偶然、幸運に出会う」という意味ではない。
偶然ながら、出会うことに能力がいるということ。
だから「セレンディピティ」とは、宝くじを買うことではないらしい。

「セレンディピティ」には快感がともなう。
そして、マーケティングの視点からは、消費者に、自身の「セレンディピティ」を
刺激させることが購買につながるという。
もちろん、これは先端の消費者ではあるが。
そのためのマーケティング・ツール(プロモーション・ツール?)は、
新たなネットワーキングとつながることで、威力を発揮するだろうと。

消費者による「偶然の発見の喜び」が精緻なマーケティング手法によってネット上に
作られることも可能になるのではないか。
こう書いてくると、お釈迦様の手のひらの孫悟空みたいでどうもいただけませんが、
例えば、ネットで、ある本を検索していると、その人が興味を持ちそうな他の本が並びます。
これが原初「ネットワーキング」機能というわけです。この機能を洗練させていくと
「セレンディピティ」をマーケティングの取り入れることができるかもしれない。

以上の文章は、私自身の勝手な解釈です。もちろん責任は持てません。

最後に
「ルーティンワークをしない、努力をしない人や行動しない人には
セレンディピティは訪れません。多動症気味にいろんなことをやってみるのが、
セレンディピティに出会う大きなきっかけになるかもしれません」とあります。

茂木健一郎氏はやはりノーベル賞を狙っていますな。


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