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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

高橋大輔の凄さ

2007-03-22 21:27:33 | スポーツ(身体に魅せられて)
今日の世界選手権を観た人は幸運だ。
なかんずく現場で目撃した人は。
私は高橋大輔が稀代のエンターテイナーと信じるものだ。
オペラ座の怪人は、1年の熟成を得て今日を迎えた。
この演目は 昨夏にハードなトレーニングも重ねた大輔にとっても
非常にきついものだ。
2分ほど経過した時点で既に肉体的に極限を迎えている。
手を抜けば楽になるのがこのスポーツだ。
しかしジャンプとジャンプの間に息抜きできる時代は終わった。
高橋の見せ場はそのジャンプとジャンプの間にある。
そして、テレビでもわかるスピード感。
4分間の後半は、観客の後押しが彼には欠かせない。
前半の2分間で観客のハートを鷲づかむ。
そして、観客のパワーを後半の2分間のエネルギーとして
フルに戦い抜く。
これが稀代のエンターテイナーの所以なのだ。
オペラ座の怪人はすでにエンターテイメントとしては完成している。
それはフリーが全選手中最高になったことでも明らかだ。
小さなミスがあってもだ。
かって天才として注目されていた少年時代。
精神面の弱さが目立ったハイティーン時代。
そしてオリンピックという大舞台から学んで、開花した今シーズン。

クールビューティとセクシャルダンディという日本人に最も
遠いキャラクターをこの2年で二人に見せてもらった。

これが至福の時といわずして...。

2006年12月16日[大輔の予感]にも掲載あり

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