東京電力の発表経過をみていると以前は昨年中(22年)にタンクは一杯になると言っていた。
ところが「海洋」放出問題が進展しないからか、今は24年中に満杯になるといっている。
保管場所が増えてもいないのにね、これは情報操作と言われても仕方がない。
今、盛んに言われているトリチウムは海外の原発も大量に出しているというが、原発事故の汚染水と通常の原発冷却水とは
根本的違うという。同一に論じられないというわけ。
それはその通りだと思う。
現在も汚染水は出続けているわけで(破壊された原子炉を冷やし続けている)。廃炉作業はいつ終わるか分からない状態。
「海洋」放出は30~40年続くというけど、そんなものではない。
ため込んだ汚染水は140万トン。
そのうち処理水は30%程度という。保管している汚染水の70%はこれから汚染処理しなくてはならない。
汚染水は一日130~170トン、あらたに発生している。
「海洋」放出は一日あたりどの程度できるのだろう。
汚染水総量を減らすためには最低でも一日200トンを放出しなければ総量は減らない。
この汚染処理水は100倍の海水で希釈することになっている。
ということは、「海洋」放出の総量は1日200トン×100倍で2万トンにもなる。
これってすごい数字だし最低限の数字だ。
タンカーほどの規模の海水と処理水を混ぜる施設があるのだろうね。
政府と東電は数年前から「海洋」放出しかないと決めているので準備は出来ているのだろうけど、
一日2万トンの「海洋」放出(海水込み)をヘタしたら100年単位で継続しなくてはならなくなるのではないか。
原発事故は本当に恐ろしい。
先の米国、韓国、日本の3か国会談はこの処理汚染水「海洋」放出の最終合意の意味もあった。
日本の欧米に密着した政治軍事の活動の裏にはこの原発事故処理への協力依頼も含めての話。
欧州の国が輸入規制を撤廃したことはその成果と思う。
いずれにしても暗澹たる話です。
※海洋放出とは沿岸から1KM先で放出することをいうようだ。沿岸放出と言いたくないのだろう。
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ウクライナに平和を!