2000年11月に毎日新聞が旧石器捏造を暴露してから
ちょうど、5年になった。
北海道や東北の本を読んでいて、石器時代の話になると、
この記述正しいのかな?といつも思ってしまう。
本当に困ったものだ。
ちなみに私が愛用しているのは「日本全史」1991年版と古いので
石器時代の記述になるとまるで信用できない。
例えば、「ナウマン象を調理した日本列島最古に石器」という
記述があるが、これは馬場壇A遺跡(宮城)の14万年前の地層から
火を炊いた跡と20~30個の石器が発見された、とある。
(これこれだ、と思ったのだけど)
これが捏造だった。この「日本全史」が発行した後も、
なんと70万年前から日本に人類がいた痕跡があるとされた。
すごい話だと思ったら、捏造だった。
前期旧石器時代の遺跡がすべて?がついたわけだが、
今でも、私の頭は「いつの時代から日本に人類がいたといえるのか」
わからないままだ。
そう思っていた折に、暴露元の毎日新聞に2本の記事が掲載された。
11月8日「旧石器発掘捏造から5年」(伊藤和史記者)
11月10日「捏造問題と旧石器研究の課題」日本石器学会会長稲田孝司
正直なところ、よくわからない。特に稲田氏の文章はわからない。
そこで、ブログの中で書き進めながら、少しでもわかればと書いて
みたい。
読者の方には迷惑な話なのでうっちゃておいてください。
まず、旧石器時代とはいつか。
縄文時代以前の土器のない時代のこと。その旧石器時代は「後期、
中期、前期」と分れる。
後期はおおむね1万3000年~3万年前。
前期は、それより前になるから、先の記述の14万年前は
前期旧石器時代となる。(中期は記事からではわからず)
捏造発覚で崩壊したのは前期旧石器時代といわれるから、
3万年以上前の発掘石器は日本考古学協会によってほとんどすべて
否定された。
2003年のことだった。
2003年にはもう一つの発表があった。
「国内最古級の10万年前の石器発見」長崎県・入口遺跡。
しかし、これには異論がある。自然石だと断定する学者もいる。
事実なら、旧石器人類は日本列島にいたことになるが?
学会の動きは低調で、見るべき成果はないのではないかというのが
記者の結論だ。
一方、日本旧石器学会の会長稲田孝司氏の文章では、捏造事件以後、
研究者によって日本旧石器学会が発足したことが書かれている。
この学会には考古学、地質学、人類学、植物学、年代測定学等の
学者を含んでいる、ということだから、今までこのような連携が
できていなかったことを現している。
また、中国・韓国・ロシアの研究者とともに国際組織設立に向けて
準備を進めているという。
(国際研究の重要さを考えると「今から?」という感覚だ)
捏造発覚から5年。動きが鈍いといわざるをえないだろう。
(私が稲田孝司氏の文章が理解できないといったのは、専門的な
上に、論理の展開と個人的な感情が入り混じっているためか)
アイヌの祖先がどのように日本列島に来たのか、大いに興味の
ある私だが、この2つの記事を読むかぎり、当分期待できそうも
ないなー。
ちょうど、5年になった。
北海道や東北の本を読んでいて、石器時代の話になると、
この記述正しいのかな?といつも思ってしまう。
本当に困ったものだ。
ちなみに私が愛用しているのは「日本全史」1991年版と古いので
石器時代の記述になるとまるで信用できない。
例えば、「ナウマン象を調理した日本列島最古に石器」という
記述があるが、これは馬場壇A遺跡(宮城)の14万年前の地層から
火を炊いた跡と20~30個の石器が発見された、とある。
(これこれだ、と思ったのだけど)
これが捏造だった。この「日本全史」が発行した後も、
なんと70万年前から日本に人類がいた痕跡があるとされた。
すごい話だと思ったら、捏造だった。
前期旧石器時代の遺跡がすべて?がついたわけだが、
今でも、私の頭は「いつの時代から日本に人類がいたといえるのか」
わからないままだ。
そう思っていた折に、暴露元の毎日新聞に2本の記事が掲載された。
11月8日「旧石器発掘捏造から5年」(伊藤和史記者)
11月10日「捏造問題と旧石器研究の課題」日本石器学会会長稲田孝司
正直なところ、よくわからない。特に稲田氏の文章はわからない。
そこで、ブログの中で書き進めながら、少しでもわかればと書いて
みたい。
読者の方には迷惑な話なのでうっちゃておいてください。
まず、旧石器時代とはいつか。
縄文時代以前の土器のない時代のこと。その旧石器時代は「後期、
中期、前期」と分れる。
後期はおおむね1万3000年~3万年前。
前期は、それより前になるから、先の記述の14万年前は
前期旧石器時代となる。(中期は記事からではわからず)
捏造発覚で崩壊したのは前期旧石器時代といわれるから、
3万年以上前の発掘石器は日本考古学協会によってほとんどすべて
否定された。
2003年のことだった。
2003年にはもう一つの発表があった。
「国内最古級の10万年前の石器発見」長崎県・入口遺跡。
しかし、これには異論がある。自然石だと断定する学者もいる。
事実なら、旧石器人類は日本列島にいたことになるが?
学会の動きは低調で、見るべき成果はないのではないかというのが
記者の結論だ。
一方、日本旧石器学会の会長稲田孝司氏の文章では、捏造事件以後、
研究者によって日本旧石器学会が発足したことが書かれている。
この学会には考古学、地質学、人類学、植物学、年代測定学等の
学者を含んでいる、ということだから、今までこのような連携が
できていなかったことを現している。
また、中国・韓国・ロシアの研究者とともに国際組織設立に向けて
準備を進めているという。
(国際研究の重要さを考えると「今から?」という感覚だ)
捏造発覚から5年。動きが鈍いといわざるをえないだろう。
(私が稲田孝司氏の文章が理解できないといったのは、専門的な
上に、論理の展開と個人的な感情が入り混じっているためか)
アイヌの祖先がどのように日本列島に来たのか、大いに興味の
ある私だが、この2つの記事を読むかぎり、当分期待できそうも
ないなー。