◆~本と歩こう㉙~◆
こんにちは。市民レポーターの 杉浦玲子 (すぎうら れいこ)です。
今回は、山梨県立文学館で開催中の企画展「ミステリーの系譜」の観覧報告です♪
★壁面の足跡に探偵気分も揚がります★
(以下、館内は許可を得て撮影しています)
展示では、戦前と戦後の二つのコーナーに分かれて、日本のミステリーの系譜(つながり)について解説しています。
思わず見入ったのは、直木賞を受賞した甲府出身の作家・木々高太郎(きぎ たかたろう)への寄せ書き。受賞祝いの寄せ書きは色紙ではなく、なんと窓枠大の一枚の板!
江戸川乱歩をはじめ、そうそうたる作家の名前が筆文字で署名されています。
一昔前の作家たちは、やることもスケールが大きいですね。かっこいい!
また、探偵・怪奇小説の挿絵画家として一世を風靡した画家・竹中英太郎(たけなか えいたろう)の幻想的な原画も展示されています。
(今回の展示で、甲府市湯村に「湯村の杜・竹中英太郎記念館」があることを初めて知りました)
他にも、「少年探偵団かるた」や「少年探偵団バッジ」など、マニア垂涎のグッズも展示されています。
★文豪ストレイドッグスのコーナー★
★江戸川乱歩(能力・超推理)のスタンディ★
明智小五郎や少年探偵団でおなじみの江戸川乱歩。
「八つ墓村のたたりじゃ~」という映画のセリフが懐かしい横溝正史。
直筆の原稿や手紙、著作物、愛用品の数々等。推理小説の黄金時代を築いた作家たちを、身近に感じられる展示でした。
★1階ショップでは関連本も販売中★
企画展「ミステリーの系譜」
期間:9月18日(土)~11月21日(日)
観覧料:一般600円・大学生400円、高校生以下無料
山梨県立文学館
https://www.bungakukan.pref.yamanashi.jp/
湯村の杜・竹中英太郎記念館
~本と歩こう㉙~
★『人間椅子 江戸川乱歩 背徳幻想傑作集』 長山靖夫・編 小鳥遊(たかなし)書房 (2021年)
※出版社の許諾を得て書影使用しています
今回は、草稿が展示されていた江戸川乱歩作『人間椅子』より、現代版の本を選びました。
図書館で、ポプラ社版「少年探偵団」シリーズを夢中になって読んでいた、昭和の小学生の頃。
乱歩の作品に潜む、危険な香りのする大人の世界を感知していたのかもしれません。
帯の惹句「毒華繚乱」そのままに、いまなお色あせない乱歩ワールドを堪能できる一冊です。
―取材へのご協力、ありがとうございました―