こんにちは。市民レポーターの 三井玲子 です。
今回は、6月8日(土)に相川地区で開催された「ホタルまつり」のご報告です
まずは明るいうちに、会場の下見へ。相川地区周辺には、数週間前からのぼりが立っています。
(のぼりの下部に、「6月8日(土)雨天6月9日(日)」)と表示あり)
武田通りを北上し、武田神社前の道路を左折。相川小学校前を通り過ぎ、積水寺方面へ直進。
一つめの信号「相川駐在所前」の交差点を左折します
200mほど進むと、相川にかかる橋が見えます。手前で川沿いに右折すると、相川の悠遊館が見えます。
ホタルまつりの開会式は悠遊館の駐車場で行われます
日中の相川の様子です。新緑のあいだに、清流のせせらぎと野鳥のさえずりが聴こえます
ホタルが生息するためには、コンクリートで舗装されていない土壌が必要です。
ホタル幼生のエサとなるカワニナ(巻き貝)が、清流のある土壌でないと生息できないからです
相川小卒業生の立て札に、願いがこめられています
そして、夜7時30分ころ。あたりは暗闇に包まれます。
ホタルが飛んでいるときに撮影したつもりですが…ほとんど何も写っていませんね(^^;)
「ホタルまつり」は今年で27回目とのこと。地域の方々による開会式の後は、自由観賞の時間です。
会場で受付をすると、記念品のタオルハンカチがもらえます(どこの地区からの参加でもOKです)
受付近くには、ホタルの一生について学べるパネルが掲示されて
ホタルの幼虫とエサになるカワニナ(巻き貝)も出張展示。希少な生態を知る機会に。
「相川地区蛍を守る会」の皆様のひとかたならぬご尽力に感謝します
悠遊館近くの橋をはさんで、上流と下流にそれぞれホタルが10匹くらい飛翔していました。
ときには川岸からはみ出して、ホタルが道路の参加者の手にとまるハプニングも
ホタルの光が舞うたびに、「あそこに飛んでるよ~!」と人々の歓声があがっていました。
相川小学校の児童の家族連れや、地域の方々が多数参加し、ホタルまつりの夜を楽しんでいました
そして、ホタルの光の余韻にひたりつつ、それぞれが帰路につきました。
私自身も何年かぶりにホタルを鑑賞しました。いつまでも、ホタルが棲める相川でありますように。
甲府に住む私たち一人ひとりが、環境を汚さない生活を心がけ、自然を守る努力をしていきましょう
~本と歩こう②~
さて、今回の本のご紹介です。
『ホタルの歌』 著:原田一美 発行:未知谷(リメイク版2008年初版・学習研究社1971年初版)
出版から40年以上読み継がれている、科学よみものの名著です。
表紙画像(右)は出版社の許諾を得ています。※左側は「ホタルまつり」の参加品ハンカチです。
ときは昭和41(1966)年5月なかば。ところは徳島県美郷村の中枝小学校。
当時宿直をしていた原田一美先生(男性)は、担任クラスの子どもたちに誘われて、夜の谷間の川へホタル狩りに出かけます。
そこで見た何千何百というホタルの群れに、一瞬で魂をうばわれてしまった原田先生。でも、
「どれがオスでどれがメス?」「どうしてホタルは光るの?」「何を食べるの?」
子どもたちのあふれる質問に答えることができません。こうして原田先生とクラスの子どもたちによるホタルの研究がはじまります。
この本は、私が小学生の頃に読んだ本ですが(注:何十年も前の話)、いまだにこの本を超える科学よみものには出会っていないような気がします。
「みなさん、ホタルは光ります。成虫で光ります。卵で光り、幼虫で光ります…。卵の光の美しさは、口ではいえません…。」(伊井英司君の発表より)
いつかこの目で、ホタルの光る卵を見てみたい。読み返すたびにそう思わずにはいられません。
「夏は夜」とホタルを愛でた清少納言のように、ホタルのいる風景を、心の中でもずっと大切にしていきたいと思います。ありがとうございました。