古美術 崎陽

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幕末の長崎で活躍した人~大浦慶

2010-03-05 13:05:33 | 長崎の歴史

「大浦慶」


(4)


エピソード~1


明治12年(1879)6月に

ユリシーズ・グラントが長崎に寄港した際は

国賓として、各県令らと共に慶が艦上に上った。

その時、艦上にいた国賓で女性は慶だけであったという。



お慶の屋敷跡は長崎市油屋町で、敷地は426坪。

長い塀の中の庭園は樹木や石燈籠の配置も風趣に富み、

平庭では長崎一と言われていた。

その一部は橋本和太八氏邸へ移築されている。

大浦家は代々、油屋町で油の商いをする家だった。

江戸時代初期、上方から長崎へ来たとも言われている。

長崎市高平町の高台に大浦家墓所がある。

墓碑は全部で11基。

お慶の墓が一番新しい。

生年と没年の年月日がきちんと刻んである。

昭和48年春、この墓前で、「大浦お慶顕彰会」が開かれた。

司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』でお慶が評判になっていた。



お慶は、長崎では知らぬ者のない女傑であり大商人となった。

そこへ集まってきたのが幕末の志士たち。

そのなかには坂本竜馬もいた。

グラバーや薩摩など各藩の志士との密談の場となり

まだ若くて海のものとも山のものともわからない彼らを

匿い、面倒をみたのである。
 
当時の女性としては珍しく

外国人を相手に商売で成功したお慶は、

国際感覚を持ち合わせ、なおかつ商才にたけていたに違いない。
 
人に垣根を作らない、そんな感覚を持つ人柄と、

相手が誰であれ、人として信義を貫こうとした生き方こそ

女傑として語り継がれる最大の理由でしょう。


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