木いちごつみ

5月の緑の森に入って木イチゴを摘むような気持ちで、日々のキラッとしたことを書いていきたいと思っています。

☆昨夜読み終えた本は…☆

2014-10-11 08:51:08 | 読書

        

 昨日、読み終えた本は、南木佳士の『草すべり』である。
 読書会の課題本だった。
 山が舞台の4編からなる短編集で、読み始めは、さわやかな気持ちだったのだが、だんだん期待が、裏切られてしまった。
 かなり重い内容の本だった。
 著者は鬱を患ったことがあるせいか、かなり神経質でこだわり過ぎて書いていて、私にはちょっとつらい作品だった。
 私は山は好きだけれど、本格的な登山の経験はない。
 この夏、八ヶ岳に行ったり、富士山の5合目まで行ったりしたのだが、バスで行ったから、登山ではない。
 この本は山登りをする人なら、きっととってもよくわかるのだろうなと思った。
 
 子供のころには、家の近くにも、母の田舎の家の裏にも山があり、山の中を歩き回った。
 勿論、それは里山とよばれる低い丘のようなもので、別段、準備も覚悟もなくても歩き回れるところだった。
 それでも、そのおかげで、今でも、足だけは結構丈夫である。  
 危険な山に、私はあまり登りたいとは思わなくて、ただ、木や植物があればそれで満足している。
 去年も上高地や信州の山の中にいて、その空気の匂いを幸せな気持ちで満喫していた。
 確かに高山と言うのは空気も木や土の色も香りも違って、素晴らしいとは思うけれど、大装備と様々な準備をして登るというのは、私には億劫である。

       

 それにしても、この短編集は、どうも、私の心に不安をかきたててしまったようだ。
 私も、高齢者の仲間入りをしている身だから、何だか、お先真っ暗の気分になってきた。
 毎日しんどくて、そのしんどさをどうして紛らして生きようかと苦心惨憺しているからかと思うが…
 時々、1人ボッチの暗く寂しい終末のことを考えたりするが、そんなこと、その時のことだと、最近思えるようにやっとなって来ていたのだが…
 
                      木莉
 

 

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