月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

『ダンジョン飯』

2020-01-14 22:37:17 | キノコ本
以前こちらで紹介した漫画『ダンジョン飯』が、キノコネタで溢れかえってきたのであらためて紹介!

『ダンジョン飯』(九井諒子著)は、迷宮ロールプレイングゲーム(ダンジョンRPG)の世界を舞台にしたファンタジーグルメ漫画。

◎地下迷宮でドラゴンにより全滅寸前に追い込まれたライオスの一行。だがライオスの妹・ファリンが命と引き換えに脱出魔法を唱え、どうにか地上に戻ることができた。ドラゴンに食われてしまった妹をどうにか蘇生させたいライオス。しかし、再び地下に潜るには食糧が足りなかった。ついでに言えば、時間もなければお金もない!そこでライオスは苦肉の策として、突拍子もないアイディアを提案する・・・それは自給自足!魔物を料理して食べながら進む!!

見よ!めくるめく魔物グルメの世界が、いまここに花開く!


・・・今回、きのこリッチなのは7巻と8巻。

7巻では、円を描くようにして生えるキノコの『菌輪』が登場している。
このキノコ、ただのエリンギのようにしか見えないが、実はキノコではなくキノコの形をした魔物なのだ。チェンジリングと呼ばれるこの輪をくぐると、その人(あるいは生き物)は別の種族(近縁種)に変身してしまうという。たとえば人間がドワーフに、ドワーフがエルフに。さまざまな架空の種族が暮らすファンタジー世界で活躍する面白いモンスターだ。

おーい、思いっきり踏んづけてるぞー。

作中でも触れているとおり、これは『取り替え子』伝承をふまえたネタだろう。ヨーロッパには、『妖精(フェアリー)によってかわいい子どもが醜い子どもと取り換えられてしまうことがある』という言い伝えが存在する。


「取り替え子」の英訳もまさしくchangeling(チェンジリング)。でも、輪っかの英語スペルはringだから、LとRのリング違い!当然、チェンジリングという名前の輪っかも言い伝えには出てこない。この漫画で具体的な「リング」が出てくるのは、作者による自由な連想だろう。でもその輪っかに、あえてキノコの菌輪(フェアリーリング)を選んだのはお見事と言うしかない。フェアリーつながり!!


8巻では、『歩きキノコ』が大量発生!
表紙も見事に無数のキノコで彩られているぞ!あ、アミガサタケめっけ~


歩き茸は本作中の最弱モンスター。もちろん食材にもなるぞ。種類がいっぱい・・・やっぱり「歩き茸図鑑」とかあるんだろうか。


さらに巨大歩き茸出現!肉厚でバランスのとれた傘のふちに被膜があるからハラタケ系っぽい雰囲気。


こっちもいいねえ。右はヒダが粗すぎるけどドクササコがモチーフ??だとすると左はシビレタケ系かもしれない。


緊迫してるはずなのに妙にゆるい戦闘(どっちかというと狩り)とか、ほんわかとした調理&食事シーンとか、過酷で危険な道中を楽しそうに行くのが「ダンジョン飯」的ドラゴンクエスト。
さらに地下迷宮の魔物を生物学的に解釈するSFテイスト、これが病みつきになる。魚人の生態サイクルとかミノタウロスのメスとか!
『ダンジョン飯』は漫画誌『ハルタ』にて好評連載中。今回はキノコばかり紹介しちゃったけど、ストーリー展開も目が離せないぞ!




 




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