月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

年忘れキノコ

2010-12-29 23:58:42 | キノコ創作
 

よりそい茸   作:鳥居コデルマ

偶然だろうか ひとつところに
偶然だろうか 時を同じく
信じたい偶然を人は縁と呼ぶから
だからこれも縁なのだろう

ひとりでは何もできない
ふたりでもそれは同じ
でも ぬくもりがいとおしいから
今はただ 寄り添うだけ

偶然だろうか めぐり会えたのは
偶然じゃない 理由(わけ)はなくとも
傘を重ね会うたび つのるこの想いに
つづける言葉が見当たらなくて

ひとりでは何もできない
ふたりでもそれは同じ
こころふたつ 重ねあわせて
今ふたり よりそい茸


…今日もキノコだった。この時期にキノコを嫌というほど収穫している者はさほどもおるまい。
もちろん仕事だけど!
今年ももうすぐ暮れちまう。日々のことに振り回され次々忘れてしまうけど
この一年、縁あった人たちにありがとうを言いたい。そして来年も!

こんなもん更新してる暇があったら年賀状を先に書けっていう話もあるけど……

さあ、大晦日もキノコだ!

(え?まさか正月もキノコ?)
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『きのこのほん』

2010-12-18 00:16:12 | キノコ本
『きのこのほん』  写真 鈴木安一郎

今年刊行されたばかりのキノコ写真集。

鈴木氏は御殿場在住のアーティスト(というとなんだか漠然としているが)。富士山麓をフィールドとして撮影したキノコの写真を集めたのが本書だ。文字は最低限といった感じで、大小さまざまなキノコ写真が、わりと気ままな感じでちりばめられている。一点、普通にイメージする写真集とおもむきが違うのは、光沢の少ない印刷を使用しているところ。絹目調というんだろうか、やや紙っぽい質感を残した印刷方法を採っている。ピカピカ光る光沢紙は綺麗だと思うけど、よそ行きじゃないありのままのキノコを表現したいというのであれば、こういう選択もおもしろい。

そういう意図があるのかないのかは別としても、写真から感じる全体的な印象は、やはりどちらかと言えば誠実、純朴といったところ。アーティストを自称するくらいだから、もっと先鋭的な表現があるのかな、とも思ったけど、そのへんは人柄も関係してるのかな?本の帯にある、クマっぽい(失礼)著者の姿とはうらはらに、抑制のきいたスタイルだと思う。キノコのアップ写真ばかりではなく、周囲の背景を広くとったアングルも織り交ぜ、富士山麓の林内のしっとりした雰囲気をうまくつたえている。

分量は200ページ弱とかなりのボリューム。これを光沢紙にしたらすごい厚みになったろうから、そのへんの議論があったものかなかったものか。45ページのタマゴタケ写真(表紙のタマゴタケの別カット)がやはりピカイチだとおもうのだが如何に。

……それにしても富士山はずるいなー。どこに行ってもコケだらけだからキノコ撮影しやすいし。こちとら背景にいかに緑を取り入れるかでいつも苦心惨憺しているのに……などとやっかみを言いつつ、実は苦労して撮るのが楽しかったりする。
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『キノコノホン』

2010-12-14 21:18:53 | キノコ本
『キノコノホン』 コナリミサト

アップリケ風デザインの装丁がなかなか素敵なキノコ漫画。

キノコがバーテンをしているバーに集まる濃ゆい常連客が繰り広げるドタバタを描く『BARきのこさん』と
普通のOLが少々個性的な面々のそろった会社でけなげに生きていく四コマ『きのこ商事の人々』の二本立て。

なぜか右からの見開きが『BARきのこさん』で左からの見開きが『きのこ商事の人々』という妙な構成になっていて、真ん中で二つの作品がリンクしてしまうというオマケ付き。

バーのママさんがキノコということと、ヒロインの「こきのこちゃん」がベニテンの帽子をかぶっているだけなので、言うほどキノコ指数は高くないのだが、こきのこちゃんがかわいいから不問ってことで。

個人的に「こきのこ親衛隊」(キノコ帽&全身黒タイツの三人組)が好きです、ハイ。

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『朝日百科 キノコの世界』

2010-12-12 22:08:21 | キノコ本
『朝日百科 キノコの世界』 朝日新聞社

黒と赤を基調にした装丁と巨大さ(30×23センチ)がひときわ目立つビジュアル系きのこ百科。

というか、これって事実上キノコ写真集だよなー。文章は大勢の持ち寄り、しかもキノコ界では名だたるメンツの手のものだから、広く深く、かなり読ませる文章なんだけど、写真のインパクトがデカ過ぎてかすんじゃうんだよね。

キノコ写真家の草分けといえる伊沢正名氏のものを筆頭にした美しい大判キノコ写真群は、ビジュアル性を大いに意識したと思われるページレイアウトやきれいな印刷とあいまって、かなりの高水準。見開き2ページぶち抜きの写真なんかは、もうどうしようかっていう感じ。今じゃ高画質のテレビやパソコンなんかが普及して、美しくて大きい画像にもずいぶん目が慣れたけれども、文字と写真のコラボレーション、本には本なりの魅力があるなっていうのを感じる。

カビだとかバッカクキンだとかキノコ以外を押さえてるのもポイント高し。ひそかにコラムもおもしろい。

少々値が張るし、大きすぎて本棚に収まりきらんけど、キノコ好きなら押さえておきたい一冊かと。
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ブナシメジ祭り

2010-12-07 11:30:00 | キノコ創作
豪快ブナシメジ音頭    作:鳥居コデルマ

シメジって地面にはえるんじゃないの
木から出るのにシメジなの
んなこた わかっちゃいるけれど
いいじゃないのさ それっぽきゃ

ハ~ 気にしない気にしない こまかいこたぁ気にしない

どれがどれだかわかんない
ブナとハタケとホンシメジ
俺らに言わせりゃ全然違う
ブナシメジだけがめちゃウマい(ホント?)

ハ~ 気にしない気にしない こまかいこたぁ気にしない

今日もお呼びかねお客さん
やっぱりつらいよ人気者
味がいいのが人気の秘密
値札のとこは見んといて

ハ~ 気にしない気にしない こまかいこたぁ気にしない

ドンと咲かせよシメジの花を
花というには 地味だ~けぇど~

ハ~ ヨッコイヨッコイヨッコイセ~ヨッコイヨッコイヨッコイセ~
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『謎のゲーム魔境4』

2010-12-02 22:33:47 | キノコ本
B級ゲームについて語らせたら右に出る者はいない(左に出る者もいない)ゾルゲ市蔵氏によるゲーム本。

ゲーセン全盛期からファミコン、プレステ、DSなど、家庭用ゲーム機の展開に至るまでのゲームの歴史で、数多くのゲームメーカーが生まれ、そして消えていったが、その中でも特に個性的で他の追随を許さなかった(そしてつぶれた)伝説のゲームメーカー・データイーストコーポレーション(通称デコ)を、パクリ・ハッタリ・換骨奪胎・その他なんでもアリで紹介するのが本書。

ゲームレビューはたとえばこんな感じ。 

≪説明が困難な怪ゲーム。ローラースケートを履いた巨大ピエロになって足をグネグネ伸ばし、街を破壊しましょう。なぜとか言わないでください。こっちが聞きたいくらいです。他に類似したゲームがほとんどない(あったら大変だ)独創的な内容ですが、ここまで来るとマジで開発者の正気を疑いたくなります。(83年作『スケーター』)≫

≪アメリカ開拓時代が舞台。でも自分は保安官じゃなくて列車強盗。いや犯罪者を主人公にしちゃマズいだろ!まさにデコならではの反社会的ゲーム。もう何のためらいもなく銀行員を殴り、ガードマンを射殺してます。最高!ゲームとしてのデキはかなりよく、列車に馬で並走しつつ撃ちまくるシーンは、デカキャラがバリバリ動いてかなりの迫力!やってることはただの凶悪犯罪だけど。(86年作『ウエスタンエクスプレス』)≫

≪『対戦空手道』のディスク版。このタイトルは海外版ですな。操作系がガラッと変わっており、攻撃がAで前方、Bで背後……背後なんて攻撃してどうすんのかと思うでしょうが、このゲーム、相手を跳び越えてもキャラクターの向きが変わりません。しかも回し蹴りを使うとその場で後ろ向きになってしまい、いきなり操作が逆に!すげえ!こんなのデコしか思いつかねえよ!つーかやめろ。(88年作『カラテチャンプ』)≫

なんだかけなしてばかりのようだけれど、これこそが心底くだらないものにこそ愛おしさをを感じてしまう作者の愛情表現なのだろう…多分。

で、なんでこんな本をここで紹介するのかと言えば、それはこの会社が

副業でシイタケを栽培していたから

すげえ!つっこむ気も起こらん!もはやこんな会社が存在していたそのこと自体が奇跡だと思いたい。

マイナーな会社なので知っている人はいないだろうけど、しいてゲームタイトルを挙げるなら『マジカルドロップ』『ヘラクレスの栄光』『探偵 神宮寺三郎』なんかが有名。ああ、でもファミコンの『バギー・ポッパー』は友達に借りてだいぶやり込んだな……あれは面白かった。

(いないと思うけど)どうしても気になる方はyoutubeで『トリオ・ザ・パンチ』(三人の男が羊や招き猫や鳩と戦うデコ史上最強の奇ゲー)を検索すればデコの奇怪さの一端がご覧になれます。
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