月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

勢いあまって上京

2010-06-30 19:41:38 | キノコ
これだけのキノコが見られるシーズンだというのに、ここで引き返してしまうのもつまらない。他にどこかいいとこないかな、このあたりで庭園、庭園っと……あっ。あるじゃないか、庭園の親玉みたいなヤツが。

御所だーーーー!

ということで、京都市街へ突入。どんな感じかなー。



おお、生えてる生えてる。あちこちにツルタケツルタケツルタケ。ツルタケ天国だ~。



白いのもいた。まだ若いけどシロツルタケのようだ。



こちらはいたるところで群生を見せているオオホウライタケ。

イグチもあった。



これはヤマドリタケの仲間かな?明るい栗褐色にしてこの重量感。おいしそうだな~

ところが少し臭いをかいでみると、ちょっと違う感じがした。あれ?この臭いはもしかして……生で一口かじってみると、正体が割れた。苦い。ニガイグチの仲間のようだ。外見上の特徴からするとノーマルニガイグチに近いキノコかもしれない。こりゃまた珍しいものを……



これもすんげーな。御所に現れた黒い軍団はコゲチャイロガワリあたりだろう。とても食えるようには見えないあたり、さっきのニガイグチとは対照的だ。ちなみに食毒不明。



妖しさバツグン。ここは360度どこからでも狙えるからラクでいいねえ。そのかわりどこから撮っても地形がまっ平らだから変わり映えせんけど。

夏キノコ本番!

2010-06-29 20:18:36 | キノコ
各地で夏キノコの発生が始まったとの報にいてもたってもいられず、さっそくキノコ撮影の準備。さてと、どこへ行こうかな、っと。

夏キノコ発生初期の狙い目は、雑木林ではなく庭園だ。苔むしたような場所が木立ちと隣接してるような、よく手入れされた公園や神社がいい。となれば、K公園……いやいや、せっかくの平日休みなのだ、ひとつ高速でも使って新規開拓といこうじゃないか。

狙い目は滋賀。新名神が開通してから、時間的にはかなり近くなったこともあるし、感じのよさそうな公園があると伝え聞いて気になっている場所がある。いっちょそこへ行ってみよう。

朝方に出発。三重では青空が広がっていたから、ちょっともったいない気もしたけど、おかまいなし。現地に約1時間で到着した。滋賀はどんよりした曇り空で、時おり雨がぱらつくような感じ。コンディション絶好とはいえないけど、撮影できなくはない。始めるぞー。

ぱっと見た感じ、当初目論んだとおりの手入れの行き届いた公園のようだ。散策を開始するとさっそくキノコを発見した。


この日たくさん見られたクサハツ系のベニタケ。キチャハツに似てるけど辛味はない。地味なキノコだけど、雨上がりっていうシチュエーションが随分きれいに見せてくれる。


イグチもあるぞ。ヤマドリタケモドキ?だと思う。ちょっと黄色みが強いけど……。滋賀県には柄に網目のないサザナミイグチというのが産するそうだが、少なくともそれとは違う。この日は他にもヤマドリタケの姿をたくさん見ることができた。若いものから腐ったものまで、いろいろ。少しだけ持って帰ろ……


コウジタケ。これもイグチの中ではいちばん早くに出てくるキノコだ。鮮やかな色をしていて、いい被写体になってくれる。


苔むした場所にはたくさんの小型菌が見られた。これはベニヒガサだろうか。

他にもクヌギタケ類やモリノカレバタケ類、オオホウライタケなんかの姿が目立った。テングタケの先兵ともいえるテングツルタケやノーマルテングタケの姿もそこかしこに見られたし、ようやく夏キノコのメインシーズンが開幕したな、という感じだ。

途中で出くわしたクワガタ屋さんと立ち話などしていると、いつしかお昼になっていた。さて、これからどうする……

タケと重機

2010-06-27 23:03:42 | キノコ
なんか最近やたらハレーション(白いもやもや)入るなと思ったら、これカメラの内側で結露してんのか。ヤバイ。

ついでにいうとパソコンのモニタもヤバイ。ちらちら明滅するのは前からだけど、最近、色があせるようになってきた。こんなんで画像処理なんて無理やし。プリントするとやたら赤く印刷されるのも気にいらない。

いや、それ以前にメールが受信できないPC本体の方が致命的か……

テングタケ類、発生開始

2010-06-22 20:35:01 | キノコ
今日は平日ながら緑地公園の観察会に参加した。さすがにおとといからの連発なので、そんなにかわりばえしないとは思うけど、どうかな?

雨は朝方にやんだけど、湿度も気温も高い梅雨時らしい曇り。あまり快適とはいいがたい環境だけど、そんなことは気にもかけず、みんなでワイワイ言いながら、小高い丘を登り始める。今日は大御所とも言うべき人たちが全員欠席なので、鑑定能力に一抹の心もとなさがあるけど、まあなんとかなるでしょ。

パッと見た感じ、やはりキノコは少なそうだ。でもよく見ると、ちょろちょろ生えてる。



ツチスギタケだ。見栄えのしないキノコだけど、それでも精一杯かっこよく株になって出てた。おとといは見られなかったキノコだ。この公園はわりと環境が多様なので、その分期待できるかもしれない。



お、オオゴムタケ。けっこうデカいぞ。まともな写真撮ったことなかったからうれしいねえ。この時たまたま射した木漏れ日で画面に少し変化がついた。こういうのはありがたい。



少し開けた場所の遊具ではノボリリュウっぽいのが束になって生えてた。こういう生え方するもんかね……



小型の腐朽菌が中心で、あいかわらず大型の菌根菌は少なかったけど、それでもベニタケやチチタケの仲間がちらほら見えた。



テングタケ類も少々。これは……なんだろう、わからん。ヒメコナカブリツルタケの巨大化したヤツ?

昼食後、シロウトばかりのあやしい同定を開始。大御所がいないのをいいことに、わからんキノコを容赦なく「わからん」で片付けていったため、意外にもスムーズに進行した。手に負えんのは大御所に送りつけるから大丈夫!(Mさん、ごめんなさい)

結局40種あまりを数えることが出来た。小さいキノコや硬質菌は少なからず無視したから、実際はもっと多いと思うけど、上々の成果だね。テングタケやテングツルタケも観察できたので、もう一週間もすれば夏キノコの本番へと突入することだろう。期待。

会のみなさん、お疲れ様でした!

梅雨到来~初観察会~

2010-06-21 21:56:38 | キノコ
いよいよ梅雨シーズンも開幕、今年度初めてのキノコ観察会に参加した。

天気はときおり雨がぱらつく典型的な梅雨空。それでも終始、大崩れすることもなく、ある意味理想的な天気だった。

場所は市街地から少しはなれた丘陵地にある城跡。かつて荒れるに任せていた土地を、地元の保存会の方々が整備し、いまではそれなりの史跡として見学できるほどになっている。

林内はものすごい湿度だが、まだキノコの姿は少ない。それでも小型キノコならば、いたるところに見られた。


ビロードツエタケ、小さなキノコ博士と競演。このあとスコップで念入りに根っこの部分を掘り取っていた。教えたわけでもないのに立派。


動物のフンにキノコが生えているとのことなので念入りに見てみた。ん~~?


あっ、これ?緑のヤツ。キノコと言っていいのかわからないほどの小ささだけど、茶碗型してるから、一応。よくみるとマッチ型のものも生えてる。役割が違うのかな?



今日の戦果。クヌギタケ属、モリノカレバタケ属、シロホウライタケ属、ダイダイガサなど、小型の腐朽菌が大半を占めた。大型のものはサルノコシカケ類をのぞけば、ベニタケ類がそこそこ(つってもヒビワレシロハツばっか)見られたくらい。テングタケはまったく見られなかった。

それでも梅雨のはしりとも言うべきキノコがそこそこ見られたので、ひと通りは満足。そんでもやっぱりイグチやテングタケが待ち遠しいな。

梅雨到来~リスタート~

2010-06-16 21:25:57 | キノコ
次にむかったポイントは奈良の市街地の南寄りに位置する橿原神宮。広大な敷地に常緑樹林を擁する大きな神社だ。奈良有数のキノコポイントであり、私もかつて一度訪れたことがあるので、限られた時間で回るのには申し分ない場所だ。

小雨の降る中を歩き始める。やはりキノコは少ないようだが、それでもポツリポツリと生えていた。写真のベニタケもそうだが、状態は古い。どうやら今回の梅雨入りに合わせて生えてきたのではなく、敷地を縦横に走る水路が運んできた湿気で細々と生えていたところにたまたま雨が降った、という感じのようだ。

おっ。大物だ。



初めて出会うムレオオイチョウタケ…といっても実はこのキノコには見覚えがある。ホームページ「きのこ なら」で6月5日に紹介されたキノコとまったく同じものだ。まだ生き残ってたのか。
さすがに腐りかけなので、このアングルでしか撮影できなかった。今度はフレッシュな状態での群生にぜひお目にかかりたいもんだねぇ。



どこでどれを撮っても似たような構図になってしまうベニタケは撮影屋泣かせ。

以前訪れたときもそうだったが、やはりベニタケ類の発生が多い。カワリハツ、キチャハツ、アカカバイロタケ、ヒビワレシロハツ、ニオイコベニタケ、ドクベニタケ系など、常連ともいうべきメンツがひと通り見られた。それ以外となると、キツネノカラカサとかアミスギタケ、ウラベニガサ、オオホウライタケ、あとはイタチタケ、アセタケ類くらい。テングタケ・イグチ類は皆無だった。



サルノコシカケ。粉を吹いているからコフキサルノコシカケ、だとは限らんらしい……けどまあコフキサルノコシカケでええやろ。(めちゃ適当)



ヒイロタケの幼菌?このだいだい色に意味はあるのか?
昼過ぎまで歩いて終了。本当に広いので、ちと疲れた。

王将で昼ごはんを食べていると雨が本降りに。まさに計画通りだ(本当か?)

ではまた。今後の雨に期待しましょう。

梅雨到来~フライング~

2010-06-15 21:29:16 | キノコ
いよいよ梅雨入り。

とはいえ、一日や二日雨が降ったくらいでキノコがワラワラ出てくるわけでもない。だからといって家でじっとしてるのももったいないな……

ということで、結局出かけることに。場所は奈良。いや、別に遠出したいわけじゃないんだけど、三重より半日くらい雨降るのが早かったはずだから。この半日の差がデカいのだ!文句あるか!……と自分に言い聞かせながら朝6時に出発。

二時間で最初のポイントに到着した。ここはキノコ的には無名の公園。それでもここを選んだのは「ここだけ土曜日に夕立が降ったっぽい」という綿密なリサーチの成果からだが、はたして……


ごめん、キノコなんもないっス



しょうがないから途中で見つけたウツボグサを一生懸命撮る。



今まであんまり見たことないからわからないけど、ウツボグサってこんなにゴージャスだったっけ?

おや、なにやら冷たいものがポツポツと……今日の降水確率は80パーセント。やばい、このまま本降りになったら死んでも死にきれん。こんなところにはさっさと見切りをつけて、次だ次……

雨降りません梅雨までは

2010-06-08 23:31:50 | 動物
雨が降らないよー。

アジサイがちょっと色づき始めたけど、肝心の雨が降らんので、ここんとこキノコ指数は地表すれすれ低空飛行での推移。出かけるだけムダかな……とまあそうとばかりも言っておれんので、散歩がてら、少しでも可能性のある公園を散歩する。

一種類でも見つかりゃいいかな、と思ってたけど……その一種類すら見つからん。ま、そんなもんじゃろて……

あっ、アッターーーーーーー!!



渾身のアミスギタケ。しかも極小(傘8ミリ)。がーッ、こんなもん撮れるかー!

にしてもなんたる窮状。今日のところはキノコはあきらめて、他のモンを探すことにする。

谷筋に降りると、ひんやりとした空気があたりを包んでいた。湿り気のある環境を好む昆虫は多い。その気になって探せばあちこちに虫がたたずんでいるのが見られた。



ツマグロヨコバイさん、かな?にしちゃデカイな……あれ、違うや、アジサイを食草にしてるツマグロオオヨコバイさん、だそうで。どっちにしても久しぶりに見たような気がする。名前の通り、カニみたいに横に歩く癖がある。なんでやろ……



ドクダミにハナアブの一種が訪れていた。こうして撮ってみると、ドクダミというのはインパクトの強い茎葉に清楚な花を咲かせて、そのコントラストがなかなかに捨てがたい。写真なら例のにおいもしないし……

ハナアブの動きをカメラで追いながら過ごす時間はゆったりとして気持ちいい。今日は出かけて正解だったな……

あっ!大物発見!カエルだーーー(どアップなので嫌いな方はご容赦を)



実は大好きなんだよー、カエルが。私の好きな動物ランキングでパンダ(68位)、コモドオオトカゲ(19位)、ミニチュアダックスフンド(283位)などをおさえて堂々の1位だね。

図鑑で見る限りではニホンアカガエルで間違いなさそうだ。気温が低いせいか、逃げるのも面倒くさいといった感じでジッとしているので、思いっきり近づいて接写してみた。



つぶらな瞳。目の前でレンズがジ、ジ、ジーッと出たり引っ込んだりしたあげく、耳もとでピピッとかパシャとか鳴って、そうとう目障りだったはずだけど、なんともないんかな、コイツ。ジャマな草をどけようと手を出したら、さすがに見事な跳躍を見せて逃げ出した。

いやはや、撮影協力ありがとさん。