首相、辞任時期「常識的に判断」
(朝日新聞) 2011年06月07日 12時55分
菅直人首相は7日の閣僚懇談会で、自らの辞任時期について「常識的に判断したい」と語った。首相は今年度第2次補正予算や特例公債法を成立させ、今夏をめどに辞任する意向を示しているが、さらなる前倒しの可能性も出てきた。枝野幸男官房長官らが記者会見で明らかにした。
首相は閣僚懇で、2日の民主党代議士会で辞任時期について「一定のめど」としたことを自ら取り上げて、「『一定のめど』というのがいろいろと取りざたされているが、自分としては常識的に判断したい。現閣僚は切れ目なく、しっかり仕事をしてもらいたい」と述べたという。
>> 続きは asahi.comへ
今回の不信任案騒動については、まともに論評する気にもなれない。
しかしひとつだけ言えば、次の展望が見えないとか、根回し不足とかいうことはあるとしても、総理の椅子にしがみつく菅降ろしは正解だということだ。
マスコミは「被災地の声」として、震災復興が滞っている中で、永田町の政争なんて愚劣このうえない、という怒りに満ちている・・・という声ばかりを紹介し、それも最もだという気もするが、菅あるいはいまの政権執行部が癌であり、彼らのせいで初動も遅れたし、現在も信頼できないのだという人も多いはずだ。
菅は、不信任になったら、「解散総選挙」という総理の伝家の宝刀を使うぞ、という脅しをかけていた。こんな状況のなかで「総選挙」なんて出来るわけないし、民社党自体が悲惨な結果になるのはみえみえなのに。
不信任案採決の前日、「なんでもいいから菅を引き摺り下ろすように」と僕らはちょっとは期待していた。
その後のドタバタは見ての通り。
マスコミはポスト菅の気球をさかんに上げている。野田が本命だって?
ネットでは圧倒的に小沢と石破がトップを競っているが、そんなことはマスコミでは話題にならない。
誰がなっても国民全体に求心力がわくとは思えない。
もしあるとしたら、この「国難」に期間限定つきで天皇家に大政奉還することだ。
放射能汚染で御所も京都に移るかもしれない。
震災の後、国民に真摯な言葉をかけ、避難地では膝まづいて避難民の手を握っておられた天皇陛下なら、政治家も官僚も公務員も国民も、「日本」復興のために自分たちのやれることを必死にやり、一体となれるかもしれないな、と思いたくもなる。
民主主義憲法論議など脇にどけたくもなるし、それが天皇制ファシズムにつながるなどという意見も当然出てくるだろうこともわかっている。
しかし、現在の政府のリーダーシップなど誰が期待などすることが出来るだろうか。
そこに天皇がいて、ただ黙って、「畏敬」の存在感で、よこしまな利権争いや権力闘争を諌め、気弱になるであろう人々を勇気付けてくれれば、それだけでいい、と思いたい自分がいることを否定できない。
「いつか来た道」の恐ろしさも、わかってはいるんですけどね。
独裁にはならず、しかしリーダーシップを発揮できるとしたら、それこそ「絶対」であり「空虚」である、「象徴」の存在かもしれないなどと思ってしまいます。