サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

バランス感覚/島森路子(「広告批評」編集長)/66歳

2013年04月23日 | 毎日がメメント・モリ

島森路子さん死去=「広告批評」元編集長

時事通信 4月23日(火)19時47分配信

 島森 路子さん(しまもり・みちこ=「広告批評」元編集長)23日午前1時30分、呼吸不全のため東京都世田谷区の病院で死去、66歳。秋田県出身。葬儀は近親者で行う。喪主は母タネさん。
 講談社勤務を経て、79年天野祐吉さんと「広告批評」を創刊。88年、天野さんから編集長を引き継ぎ、多くのインタビューを手掛けた(同誌は09年休刊)。テレビのニュース番組のキャスターも務めた。著書に「広告のヒロインたち」など。

「広告批評」は「所詮は広告業界の寄生虫」などと厳しいことを言う連中たちもいたが、微妙なバランス感覚で成立していた雑誌であった。
本屋でパラパラ見て、たまに「○○の全仕事」なんかの特別編集は結構買い込んだ。もちろん、最終号は結構分厚い記念号であったが、買っている。

ここでは天野祐吉という異色のこうもりのような複眼男が編集長ではあったが、雑誌としての完成度やセンスの高さは、副編集長の島森路子によるものだと、業界人はみんなそう言っていた。
休刊まで、編集長を天野から引き継いで、20年あまりも継続している。
そしてその間、テレビでもキャスターやコメンテーターでよく登場していた。
普通だったら、こういう業界の才女が、気の利いたふうなコメントをしていると虫唾がはしったりするものだが、島森路子の場合はそういう感想をあまり持たれなかったのではないか。
本人の少し控えめで斜めに見ているバランス感覚もあるのだが、どこかでそのお嬢さんふうの顔立ちでありながらそれなりにくだけているというところが好感を持たれたのだと思う。

広告批評のような雑誌は、なくなってみるとなんだか落ち着きが悪いというか、惜しいと思われるメディアなのだ。こういうメディアがもうほとんど残っていないのは、なんだか寂しくもある・・・合掌!

 

 


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