なんとも驚いた。公職選挙法違反の可能性が非常に高い事態が起きた。あくまでも事実関係を中心に、毎日新聞等の多くの新聞を検索して得た情報をもとに、問題点を以下に整理する。
この問題点とは、衆院選公示日の昨日、日本未来の党が比例名簿の提出に手間取り、締め切り時刻の5時に届出が完了したのかどうかが疑られる事態となったことである。細かな経緯は報道の通りだが、私が問題視しているのは、締め切りの午後5時になり、届け出会場で総務省の担当者が「会場を閉鎖します」と宣言し扉を閉めようとした際、日本未来の党の関係者が割り込むように中に入って書類を提出したという。産経新聞の報道によれば、電波時計を持った記者が時刻を確認したところ、5時を10秒ほど経過したタイミングだったという。常識的に考えて、総務省の担当者が扉を閉めるタイムラグを考えて、その時間分だけ早めに「会場を閉鎖します」と発言する訳はないから、この宣言があった時刻が午後5時ジャストで、扉が閉まる際のタイムラグとして10秒が経過して日本未来の党関係者が滑り込んだというのは客観的な整合性が取れている。つまり、公選法が規定する締め切り時刻を過ぎて書類が持ち込まれた可能性が極めて高く、総務省もこの行動を問題視し、届出の妥当性を協議していたのが事実である。ついでに言えば、法解釈として締め切り時刻の5時というのは、受付会場に入室した時点で5時ならばOKなのか、それとも提出すべき最後の書類が受付担当者の手に渡った時刻が5時でないとアウトなのか、という点も際どい話である。これが確定申告などの国民の利益を優先するサービスや、遅れてもリカバーできるルールがあるサービスの締め切りであれば柔軟な対応も許容できるが、公職選挙法とはそのようなものと一線を画するものだからそう単純ではない。とにかく国会議員というのは国民が従うべき法律を決める人たちだから、最低限、ルールを厳格に守って頂かなくては困るのである。
さらに、この締め切り後に日本未来の党側は「東北、中国、四国ブロックの名簿が見当たらない」と訴え、5時40分ごろに駆けつけた森ゆうこ副代表が険しい表情で名簿の探索に当たったという。ネット上を検索すると、総務省の担当者から森副代表が神妙な顔で説明を聞く横で、状況を聞いている別の日本未来の党関係者の男性が顔をクシャクシャにして手で目を覆いながら泣いている写真が見つかる。しかもこのような写真は他にもあり、総務省の担当者との話し合いの後で、深刻な顔で爪を噛む森副代表の横で泣いている女性の写真もある。見るからに、総務省の担当者からダメ出しを受けて絶体絶命の状況に陥っていたのが伺える。
というのも、当初、提出された書類の中に比例3ブロックの候補者名簿が不足していた他、様々な書類の不備があったそうだが、総務省側の発表によれば、締め切りを1時間半ほど過ぎて、この3ブロックの候補者名簿が見つかったので受付を済ませて審議に入ることになったという。不足していた書類が後から見つかるというのは不自然な話だが、報道によっては「机の下から見つかった」とか、「未来の担当者らが締め切り前に持ち込んだカバンの中などを確認したら名簿が出てきた」という話が乱れ飛んでいる。ここには、5時40分に総務省にごり押しして駆け込んだ森副代表がいた訳だし、最終的に受理された候補者名簿が手書きだったというのも新聞上で話題となっている。今時のご時世で、手書きの書類が提出されるということが意味するものは何なのか?ここで何かがあったのではないかとの疑惑もあるのだが、仮に森副代表が違反となるような行為をしていなくても「未来の担当者らが締め切り前に持ち込んだカバンの中などを確認したら名簿が出てきた」が事実だとすると大問題である。と言うのは、通常は書類一式を提出して受付を済ませたら、その受付を済ませた書類までが提出を受理された書類であるべきであり、極端な話、その場を一旦離れた後で不備を指摘された際に、「実はあの時持ち込んでいたかばんの中にあった」といって書類の受理を求めたら、それは完全にアウトのはずである。この意味でも、5時時点で提出済みの書類のみを審査対象としたのか、それともその時点では提出されていなかった書類まで含めて審査を行ったのかは、今後調査を行えば明確になるはずである。
そもそも、総務省からは公示日当日の提出でのトラブルを避けるため、前日までの事前審査が推奨されているが、日本未来の党からは事前審査の申請がなかった。新聞報道によれば、日本未来の党の担当者が午前9時半ごろ、いったん比例名簿を中央選挙管理会に持参したが、党幹部から急きょ「比例名簿の順位を入れ替えるからそのまま持ち帰るように」との指示があり持ち帰ったそうである。その背景に何があったかはここでは触れないが、とてもではないが申請書類の受理のデッドラインを緩和すべき情状酌量の余地のある理由でないことは明らかである。
その後、午後4時以降になってブロックごとに申請書類が持ち込まれたそうだが、嘉田代表は比例区の名簿提出の前に街頭演説で「比例は未来に!」と呼びかけたそうである。これは、届出前の選挙運動という位置付けになるそうで、こちらも公職選挙法に抵触する行為かも知れない。
まあ色々あるのだが、この衆院選の終了後に幾つかの裁判が行われることは容易に予想される。これは公約以前の問題であり、くれぐれもルールの遵守だけはお願いしたいものである。
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この問題点とは、衆院選公示日の昨日、日本未来の党が比例名簿の提出に手間取り、締め切り時刻の5時に届出が完了したのかどうかが疑られる事態となったことである。細かな経緯は報道の通りだが、私が問題視しているのは、締め切りの午後5時になり、届け出会場で総務省の担当者が「会場を閉鎖します」と宣言し扉を閉めようとした際、日本未来の党の関係者が割り込むように中に入って書類を提出したという。産経新聞の報道によれば、電波時計を持った記者が時刻を確認したところ、5時を10秒ほど経過したタイミングだったという。常識的に考えて、総務省の担当者が扉を閉めるタイムラグを考えて、その時間分だけ早めに「会場を閉鎖します」と発言する訳はないから、この宣言があった時刻が午後5時ジャストで、扉が閉まる際のタイムラグとして10秒が経過して日本未来の党関係者が滑り込んだというのは客観的な整合性が取れている。つまり、公選法が規定する締め切り時刻を過ぎて書類が持ち込まれた可能性が極めて高く、総務省もこの行動を問題視し、届出の妥当性を協議していたのが事実である。ついでに言えば、法解釈として締め切り時刻の5時というのは、受付会場に入室した時点で5時ならばOKなのか、それとも提出すべき最後の書類が受付担当者の手に渡った時刻が5時でないとアウトなのか、という点も際どい話である。これが確定申告などの国民の利益を優先するサービスや、遅れてもリカバーできるルールがあるサービスの締め切りであれば柔軟な対応も許容できるが、公職選挙法とはそのようなものと一線を画するものだからそう単純ではない。とにかく国会議員というのは国民が従うべき法律を決める人たちだから、最低限、ルールを厳格に守って頂かなくては困るのである。
さらに、この締め切り後に日本未来の党側は「東北、中国、四国ブロックの名簿が見当たらない」と訴え、5時40分ごろに駆けつけた森ゆうこ副代表が険しい表情で名簿の探索に当たったという。ネット上を検索すると、総務省の担当者から森副代表が神妙な顔で説明を聞く横で、状況を聞いている別の日本未来の党関係者の男性が顔をクシャクシャにして手で目を覆いながら泣いている写真が見つかる。しかもこのような写真は他にもあり、総務省の担当者との話し合いの後で、深刻な顔で爪を噛む森副代表の横で泣いている女性の写真もある。見るからに、総務省の担当者からダメ出しを受けて絶体絶命の状況に陥っていたのが伺える。
というのも、当初、提出された書類の中に比例3ブロックの候補者名簿が不足していた他、様々な書類の不備があったそうだが、総務省側の発表によれば、締め切りを1時間半ほど過ぎて、この3ブロックの候補者名簿が見つかったので受付を済ませて審議に入ることになったという。不足していた書類が後から見つかるというのは不自然な話だが、報道によっては「机の下から見つかった」とか、「未来の担当者らが締め切り前に持ち込んだカバンの中などを確認したら名簿が出てきた」という話が乱れ飛んでいる。ここには、5時40分に総務省にごり押しして駆け込んだ森副代表がいた訳だし、最終的に受理された候補者名簿が手書きだったというのも新聞上で話題となっている。今時のご時世で、手書きの書類が提出されるということが意味するものは何なのか?ここで何かがあったのではないかとの疑惑もあるのだが、仮に森副代表が違反となるような行為をしていなくても「未来の担当者らが締め切り前に持ち込んだカバンの中などを確認したら名簿が出てきた」が事実だとすると大問題である。と言うのは、通常は書類一式を提出して受付を済ませたら、その受付を済ませた書類までが提出を受理された書類であるべきであり、極端な話、その場を一旦離れた後で不備を指摘された際に、「実はあの時持ち込んでいたかばんの中にあった」といって書類の受理を求めたら、それは完全にアウトのはずである。この意味でも、5時時点で提出済みの書類のみを審査対象としたのか、それともその時点では提出されていなかった書類まで含めて審査を行ったのかは、今後調査を行えば明確になるはずである。
そもそも、総務省からは公示日当日の提出でのトラブルを避けるため、前日までの事前審査が推奨されているが、日本未来の党からは事前審査の申請がなかった。新聞報道によれば、日本未来の党の担当者が午前9時半ごろ、いったん比例名簿を中央選挙管理会に持参したが、党幹部から急きょ「比例名簿の順位を入れ替えるからそのまま持ち帰るように」との指示があり持ち帰ったそうである。その背景に何があったかはここでは触れないが、とてもではないが申請書類の受理のデッドラインを緩和すべき情状酌量の余地のある理由でないことは明らかである。
その後、午後4時以降になってブロックごとに申請書類が持ち込まれたそうだが、嘉田代表は比例区の名簿提出の前に街頭演説で「比例は未来に!」と呼びかけたそうである。これは、届出前の選挙運動という位置付けになるそうで、こちらも公職選挙法に抵触する行為かも知れない。
まあ色々あるのだが、この衆院選の終了後に幾つかの裁判が行われることは容易に予想される。これは公約以前の問題であり、くれぐれもルールの遵守だけはお願いしたいものである。
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