けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

計り知れない韓国の動揺

2013-12-04 23:19:42 | 政治
先日からコメントするつもりでいtが、既に日が経ってしまった記事について今日は取り上げてみる。

朝鮮日報2013年12月1日「【コラム】世界は韓国を中心には回らない

すっかり有名になった記事だが、ここ最近、韓国では朴槿惠大統領の一方的な反日宣伝外交に対する方針の見直しを促す記事が多い。先月のブログ「韓国が後戻りするための処方箋」では、朝鮮日報の楊相勲論説委員の記事「【コラム】日本を見る目、世界が馬鹿なのか」を引用して、世界の中での日本の高い評価を認める一方で、韓国自体は「現状の韓国はイギリス、フランスの様な世界的な評価を受けている国に向かっているのだろうか?」と問いかけ、事実はそうなっていないから韓国人はそうならなければ世界の中で日本の様に評価されないとしていた。この手の記事は最近徐々に、韓国国内の多くの新聞に見られる傾向だが、今回のこの記事の凄いところはその内容とその執筆者である。

まずは出だしの部分を引用してみよう。
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(「【コラム】世界は韓国を中心には回らない」より抜粋)
地球が宇宙の中心だと信じられていた時代があった。この荒唐無稽(むけい)な天動説が1000年以上も天文学の主流にあったことを思えば、これがいかに当時の人々に気に入られ、安心させてきたかが分かる。事実、そのように信じても生きていくのに何の支障もなかった。だが、最近のこの国の政治家たちのように「世界は韓国を中心に回っている」と誤解し、行動するのは危険千万だ。このところ韓半島(朝鮮半島)の外から聞こえてくる氷の割れるような音は「韓国版天動説」に対する警鐘だ。
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この記事の内容は、韓国人が正しいと思っていることの中には世界の非常識が含まれている場合が最近では少なくないとして、これを天動説と地動説になぞらえ、朴槿惠大統領が正しいと信じ込んでいる外交政策は、実際には単なる天動説に過ぎないのではないかと指摘し、その様な天動説が朴政権で蔓延していると批判している。「韓半島(朝鮮半島)の外から聞こえてくる氷の割れるような音」と表現される、如何にもその音が聞こえてきそうな絶妙な文体で、読み手への訴求力は非常に高い。これは、今までの韓国としては考えられないほどの辛辣な批判であり、彼が天動説と捉える反日一辺倒で中国とアメリカとの間の二股外交という政府の方針の変更を求めているのである。この中では、信じ難いことに日本の集団的自衛権行使の容認も含まれている。しかもその執筆者は姜天錫主筆なのである。新聞社としての社の方針・編集に関する最高責任者である主筆の記事であるのだから、この辛辣な内容を考慮すれば、これは朝鮮日報としての方針転換を宣言したことに相当する。

ちなみにこの記事の最後は次のように締めくくられている。
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(「【コラム】世界は韓国を中心には回らない」より抜粋)
北朝鮮という問題児が隣にいる韓国の選択は、最強国の米国ほど自由自在でない。島国の日本のようにスッパリと二者択一するのも難しい。「韓米同盟」と「韓中友好」のはざまでバランス問題の正解を出すには、国を挙げて知恵を絞り、手探りしていくしかない。その際には「韓国は韓半島(朝鮮半島)統一ムードが熟せば『韓米同盟縮小』と『統一に対する中国支援』を取り換えるだろう」というブレジンスキー元米大統領補佐官の言葉が、個人的な疑念ではないということを常に念頭に置くべきだ。
「世界は韓国を中心に回っている」と信じるのは危険千万で何の根拠もない「政治的天動説」に過ぎない。この色眼鏡を外さなければ、韓国も世界も見えてこない。
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ここでは、中国とアメリカとの間で上手い具合に泳ぎ切ろうとしてきた韓国のこれまでのやり方が既に破たんしてきたことを感じ取り、一方でこれが正しいと提言できるほど簡単な答えなどなく、「国を挙げて知恵を絞り、手探りしていくしかない」としている。この危機感は相当なものである。それほど、今の韓国の置かれた状況は深刻な状況なのである。

さて、時を同じくして、同じ朝鮮日報にタイトルからは一見???という内容の記事もあった。

朝鮮日報2013年12月2日「【寄稿記事ナナメ読み】米中を従え国益を最大化させよ

前日の主筆の記事では否定していたアメリカ、中国間の二股外交に対し、この記事のタイトルを見ると一見、その様な二股(ここでは「米中を従え」という部分にその意味が読み取れる)の極限的な答えを模索しているように見えた。しかし中身は全くの逆であった。この記事は、中国・東華大学の韓国人教授が(韓国の)毎日経済新聞に11月4日付で寄稿された記事をナナメ読みして論評している。そこでは、アメリカと中国との間のバランサーとして二股外交をするのではなく、さらに一歩進んで米中を従える韓国外交の展開というものを訴えている。その背景には、「小学生のようだった20世紀の時とは違い、21世紀の韓国は大学生並みの体格になった。それだけ韓国の立場は強まっているのだから、それに見合った外交を展開すべきだ。米中両国を韓国の『左に青龍、右に白虎(東西を守る神獣)』にし、韓国の国益を最大限にするため21世紀に見合った外交的座標を作らねば」としている。

ここまで見ると、先ほどの主筆の言う天動説そのものであるが、この記事の最後の3行には「本稿は中国が防空識別圏設定を発表する約3週間前に掲載されたものですが、ウ教授が本稿の主張を今後も維持できるか、見守りたいです。」と締めくくられている。つまり、「この期に及んで、まだそんな悠長なこと言っていられますか?」と疑問を投げかけているのである。わざわざ過去の記事を取り上げてまで、「そこまで言うか?」と疑ってしまうほど、(最後まで読むと)主筆の主張を受けた論評になっている。
もっとストレートな記事は次のものである。

朝鮮日報2013年12月2日「韓国が目指すバランサー外交、米中対立下では実現困難

ここでは、(様々な意見が併記されているが、記事の主要な部分では)これまでのバランス外交では対応し切れない困難な現状を指摘し、「伝統的な韓米日三角同盟への復帰を急ぐよう提言している」という意見に賛意を示した感じだ。その中では、中国に対するプレッシャーを与える存在としての日本を評価し、これを活用することも視野に入れている。

そして、今後の大きな方針の指標として、「(何らかの懸案が生じた場合)誰も異議を唱えることができない国際的なルールや原則に基づいて自らの立場を定め、これを守っていくことが望ましい」としている。言い換えれば、これまでのやり方は「国際的なルールや原則に基づいていない」というご指摘そのものであり、それが天動説とも読み取れる。

一連の記事を見ると、これは韓国では既に「何かおかしい・・・」という疑問から、「これではダメだ!」という確信に変わったことが読み取れる。所謂、潮目が変わった瞬間である。中国の防空識別圏の設定がその引き金を引き、そのタイミングで張成沢氏が失脚した。

韓国の動揺は計り知れない・・・。

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