中世に淵源を持つ西洋音楽のルーツの旅に出てみたい。
古典派、ロマン派と呼ばれる作品の多くに我々は、クラシック音楽と言えば、考え、接し、多く聴くのであるが、それらの前の時代はどのように区分されるのか。前回書いた寺西著『音楽史のすすめ』に「中世音楽史の時期的区分」の項があり、次のように出ている。
ほぼ400年(あるいは500年)ごろから1400年頃まで、とある。約1000年間である。その中で、真に中世的であったのは、900年頃から1300年頃まで、と。さらに、この1000年を5期に分けて説明を加えている。
(1)400-600年
(2)600-900年
(3)900-1150年
(4)1150-1300年
(5)1300-1400年
手元の「ブリタニカ」の西洋音楽史を見ると、古代ギリシアの後に、中世が、
第一期(400頃ー1150頃)
第二期(1150頃ー1300頃)
第三期(1300頃-1450頃)
とあり、続くルネサンスが、
ブルゴーニュ楽派(15世紀後半)
フランドル楽派(16世紀前半)
ルネサンスからバロックへ(16世紀後半)
とある。バロック時代以降は後で触れるとして今は中世、ルネサンスの時代を見てみたい。
この時代、ヨーロッパの歴史事象はどうであったか。中世はいつ? に対し、いろいろな考えはあるだろうが、一つの考えとして、ローマ帝国が東西に2分され(395年)、その後西ローマ帝国が滅亡し(476年)、そして東ローマ帝国が滅亡した(1453年)、この東西ローマ帝国の滅亡年をヨーロッパ中世の開始および終りと見る考えだ。イギリスのジョン・ダンスタブル(1380-1453)の活動時期およびヨーロッパ中世史から見て、音楽史においても、中世を400年(あるいは500年)頃から1450年頃までの約1000年間(450年から、とした)、と見てみたい。これを3期に分けるならばブリタニカに倣い、それぞれ700年、150年、150年となる。
ルネサンス時代は、1450年ごろから1600年頃の同じく150年間と見ていいだろう。
これらの時代の解説は、「ブリタニカ」および先に述べた「ルネサンス・バロックの音楽」(全12巻)についている解説書も大いに勉強になる。「中世・ルネサンスの音楽」(皆川著)を読めば、一般の愛好家にとっては充分な知識を得られるだろう。他に、私は、
1.中世・ルネサンスの社会と音楽 今谷和徳著(音楽之友社)
を読んだ。社会の動きの中で音楽家たちがどのような活動をしたか、そのような事を知りたいと思ったからだ。
古典派、ロマン派と呼ばれる作品の多くに我々は、クラシック音楽と言えば、考え、接し、多く聴くのであるが、それらの前の時代はどのように区分されるのか。前回書いた寺西著『音楽史のすすめ』に「中世音楽史の時期的区分」の項があり、次のように出ている。
ほぼ400年(あるいは500年)ごろから1400年頃まで、とある。約1000年間である。その中で、真に中世的であったのは、900年頃から1300年頃まで、と。さらに、この1000年を5期に分けて説明を加えている。
(1)400-600年
(2)600-900年
(3)900-1150年
(4)1150-1300年
(5)1300-1400年
手元の「ブリタニカ」の西洋音楽史を見ると、古代ギリシアの後に、中世が、
第一期(400頃ー1150頃)
第二期(1150頃ー1300頃)
第三期(1300頃-1450頃)
とあり、続くルネサンスが、
ブルゴーニュ楽派(15世紀後半)
フランドル楽派(16世紀前半)
ルネサンスからバロックへ(16世紀後半)
とある。バロック時代以降は後で触れるとして今は中世、ルネサンスの時代を見てみたい。
この時代、ヨーロッパの歴史事象はどうであったか。中世はいつ? に対し、いろいろな考えはあるだろうが、一つの考えとして、ローマ帝国が東西に2分され(395年)、その後西ローマ帝国が滅亡し(476年)、そして東ローマ帝国が滅亡した(1453年)、この東西ローマ帝国の滅亡年をヨーロッパ中世の開始および終りと見る考えだ。イギリスのジョン・ダンスタブル(1380-1453)の活動時期およびヨーロッパ中世史から見て、音楽史においても、中世を400年(あるいは500年)頃から1450年頃までの約1000年間(450年から、とした)、と見てみたい。これを3期に分けるならばブリタニカに倣い、それぞれ700年、150年、150年となる。
ルネサンス時代は、1450年ごろから1600年頃の同じく150年間と見ていいだろう。
これらの時代の解説は、「ブリタニカ」および先に述べた「ルネサンス・バロックの音楽」(全12巻)についている解説書も大いに勉強になる。「中世・ルネサンスの音楽」(皆川著)を読めば、一般の愛好家にとっては充分な知識を得られるだろう。他に、私は、
1.中世・ルネサンスの社会と音楽 今谷和徳著(音楽之友社)
を読んだ。社会の動きの中で音楽家たちがどのような活動をしたか、そのような事を知りたいと思ったからだ。