Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

教育実習日誌へのコメント 12

2010-05-28 20:39:20 | 教師修業
 4週間の教育実習,大変お疲れ様でした。
 お別れ会は大変感動的でした。子どもたちがあんなに号泣するとは,A先生が子どもたちの心をぐっとつかんでいた証です。
 
 次のような話があります。
 子どもをつかむ,理解するということは,ひよこをつかむのと同じようなことだ。たしかにひよこをつかんだと思ったときは,握り殺している。軽くつかんだので大丈夫だと思ったときは,逃げられて手の中にはいないものだ。
 子どもをつかむ,理解するというのは,大変難しいことです。
 
 A先生は,最後に4年生66名全員に手紙を渡されました。66名1人1人の実態をよくつかんでいたからこそ,1人1人に手紙を書くことができたのだと思います。A先生の子どもをつかむ力のすばらしさがこの事実からも分かります。
 4週間,子どもたちから学んだことは大きかったと思います。子どもたちから学び続けるという姿勢を忘れないでほしいと思います。

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 今回の授業でよかったのは,問題のイメージ化を図ったことです。
 初めに「分かっていること」「求めること」を聞きました。しかし,今回は,これだけで問題の意味を理解できた子は多くないと思います。文字情報だけでは理解しにくいのです。そこでA先生はクジラの絵を提示しました。視覚的な情報を提示したことにより,問題の理解が進みました。大変すばらしい対応でした。

 途中で子どもに指示が通じないところがありました。授業の中で重要な指示だっただけに,ここで授業の流れが寸断されてしまいました。このような主発問・指示は,どのように言えばよいか検討し,言葉を確定しておくとよいです。指導案の中に,発問・指示を書いておくのもよいと思います。

 また,「式15÷3=5」とすべきところを,Y君が「式3×5=15」とこだわっていました。A先生は「これも間違いではない」と認める発言をしてしまいました。しかし,これは式としては誤答です。
 実習生の立場では難しいとは思いますが,子どもの意見を否定することをおそれてはいけません。誤答を生かして,全体で深めていくとよかったのではないでしょうか。そして,「Y君のおかげで,いい勉強ができたね」というように展開していくとよかったと思います。