Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

教育実習日誌へのコメント 5

2010-05-21 22:20:14 | 教師修業
 プロジェクターで画像を提示しての授業は,子供たちを引きつけました。このような試みは初めてでしたので,子供たちも期待感でいっぱいだったようです。
 最初の1分間を引きつけることができれば,それは1分間の功にとどまりません。45分間全体への取り組みを前向きなものにしていきます。そういう意味で,授業の導入は非常に重要だと思います。
 小学校ではほとんどの場合,1人の教師が教えるということもあり,1時間1時間を新鮮な出会いにしていくというのは大変ですが,常に工夫を心掛けて取り組んでいってほしいと思います。
 また,今回の授業のように優れた実践を追試してみることは,授業の型を身につけていく上でよい方法だと思います。優れた授業モデルを見つけたら,ぜひそれを追試してみてほしいと思います。その授業の中にある原理原則や,モデルとなった授業者の思想が,追試を通して自分のものになっていきます。
 「守・破・離」という武芸の修業法がありますが,これは授業にも当てはまると思います。

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 今回特によかったのは,技のポイントの指導です。
 技のポイントを示す場合,教師の一方的な説明で行うことが多いと思います。
 それに対して,A先生は,子どもが演示した上手な動きと教師が演示した下手な動きを比較する中で考えさせました。「どこが違うでしょうか」と問われたことで,初めてそこにポイントがあるということに子供たちは気付き,考え始めたのです。説明ではなく,子どもに発見させるという手立ては優れた指導法です。
 できない子への対応についてですが,その子がどうしてできないのかを診断し,対応していく必要があります。対応が遅れ,失敗を繰り返してばかりいると,モチベーションが下がっていきます。成功体験をさせ,ほめていくことが大切です。
 K君の場合,マット1枚での前転はできていたのに,重ねたマットでの前転ができません。腕支持感覚や逆さ感覚が十分育っていないため,腰が上がらないのではないかと思われます。その結果,頭頂部を着いてしまいます。マット1枚の場に戻って基本を確認させたり,教師が補助したりといった対応が必要だと思います。