たびたび朝日新聞の記事を引用させて頂きます。
8月1日の朝日新聞「リレーおぴにおん」に、私が言いたいことが
書いてあるのでお借りします。
原子力委員会 元委員長代理の鈴木達治郎氏の言葉です。
「核燃料サイクルは『夢の原子炉』と呼ばれていた。
原発から出る使用済み燃料を全て再処理してプルトニウムを取り出し、
再び燃料に使う。
『夢の原子炉』高速増殖炉で、使った以上の燃料を生み出す。
資源小国日本にとっては夢のような話だ。
だがこのサイクルは破綻している。
国費1兆円以上を投じた高速増殖原型炉
もんじゅは廃炉作業中。
政府はフランスとの共同開発に望みをつなぐが、
マクロン政権は次世代炉の開発を停止している。
中核である青森県六ケ所村の再処理工場は1997年に完成するはずが、
たび重なるトラブルで27回も延期されたままだ。
再処理を海外に頼ったまま、
使えずにたまり続けた
プルトニウムは現在44・5トン。
長崎型原爆の7400発分に相当し、
国際社会の疑念を呼んでいる。
米国や英国、ドイツでも、直接処分する方法が選ばれている。
それでも国がサイクルを掲げるのは、(サイクルの)輪が切れた途端、
原発を維持する基盤が崩れるからだ。そうなると、
使用済み燃料は「資産」ではなくなり、青森県から持ち帰るよう
各電力会社に迫られる。
最終処分場もまだ存在しないので、持って行き場はない。
(それでなくても、各原子力発電所の使用済み核燃料は
貯蔵容量の限界に達しつつある)
破綻が明白であるサイクルが、あたかも
続いているかのように取り繕わなければ、
原発は続けられないのだ。
独立した第三者機関による総合的評価を行い、
サイクル政策を全面的に見直す時だ。
六ケ所村再処理工場の総事業費は
15兆6千億円。
すべて私たちの電気料金で賄われている。
タブーなき議論をしなければ、犠牲になるのは
国民と国際社会だ。」
(引用ここまで)
追記1
NHKドラマ「シミュレーション」を観る。
真珠湾攻撃の8か月前に、首相直属の「総力戦研究所」が作られ、
そこで日米が開戦した場合の戦局を予測する任務が下される。
軍事、外交、経済など、あらゆるデータを基にシミュレーションが行われる。
国力の差を考えても、日本は戦争に負け、
悲惨な結果になることが解っても、止められない。
1度決めたことは、どんなに不利だと分かっても、
強い者や流れに抗うことが出来ず、引き返せない。
これは日本人の習性なのか。
太平洋戦争も、原発を使い続けることも、
根っこは同じなのかもしれない、と思った。
(2025年8月19日 記)
8月1日の朝日新聞「リレーおぴにおん」に、私が言いたいことが
書いてあるのでお借りします。
原子力委員会 元委員長代理の鈴木達治郎氏の言葉です。
「核燃料サイクルは『夢の原子炉』と呼ばれていた。
原発から出る使用済み燃料を全て再処理してプルトニウムを取り出し、
再び燃料に使う。
『夢の原子炉』高速増殖炉で、使った以上の燃料を生み出す。
資源小国日本にとっては夢のような話だ。
だがこのサイクルは破綻している。
国費1兆円以上を投じた高速増殖原型炉
もんじゅは廃炉作業中。
政府はフランスとの共同開発に望みをつなぐが、
マクロン政権は次世代炉の開発を停止している。
中核である青森県六ケ所村の再処理工場は1997年に完成するはずが、
たび重なるトラブルで27回も延期されたままだ。
再処理を海外に頼ったまま、
使えずにたまり続けた
プルトニウムは現在44・5トン。
長崎型原爆の7400発分に相当し、
国際社会の疑念を呼んでいる。
米国や英国、ドイツでも、直接処分する方法が選ばれている。
それでも国がサイクルを掲げるのは、(サイクルの)輪が切れた途端、
原発を維持する基盤が崩れるからだ。そうなると、
使用済み燃料は「資産」ではなくなり、青森県から持ち帰るよう
各電力会社に迫られる。
最終処分場もまだ存在しないので、持って行き場はない。
(それでなくても、各原子力発電所の使用済み核燃料は
貯蔵容量の限界に達しつつある)
破綻が明白であるサイクルが、あたかも
続いているかのように取り繕わなければ、
原発は続けられないのだ。
独立した第三者機関による総合的評価を行い、
サイクル政策を全面的に見直す時だ。
六ケ所村再処理工場の総事業費は
15兆6千億円。
すべて私たちの電気料金で賄われている。
タブーなき議論をしなければ、犠牲になるのは
国民と国際社会だ。」
(引用ここまで)
追記1
NHKドラマ「シミュレーション」を観る。
真珠湾攻撃の8か月前に、首相直属の「総力戦研究所」が作られ、
そこで日米が開戦した場合の戦局を予測する任務が下される。
軍事、外交、経済など、あらゆるデータを基にシミュレーションが行われる。
国力の差を考えても、日本は戦争に負け、
悲惨な結果になることが解っても、止められない。
1度決めたことは、どんなに不利だと分かっても、
強い者や流れに抗うことが出来ず、引き返せない。
これは日本人の習性なのか。
太平洋戦争も、原発を使い続けることも、
根っこは同じなのかもしれない、と思った。
(2025年8月19日 記)
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