過去にも話題にしたかもしれないが。
x と y が非負の数のとき,これらの相加平均 (x+y)/2 と相乗平均 √(xy) との間には
(x+y)/2≧√(xy)
が成り立つ。
これは非負の数が2つのときの不等式だが,n 個の非負の数についても同様の不等式が成り立つ。
ここでは 4 つの場合について述べる。ただし,扱いやすさも考えて,非負の数 a, b, c, d に対して
a4+b4+c4+d4≧4abcd
が成り立つかどうかを考える。
実は答えは簡単で,2 個の数に関する不等式を3回適用すればよい。今回取り上げたかったのは,そうした,不等式の反復適用というやり方である。
まず,おおもとの 2 個の数に関する不等式を
x2+y2≧2xy
と書き換えておく(最初に書いた不等式の x, y と同じ文字を使用しているが,それらとは別物とみなしていただきたい)。
x=a2, y=b2 とみれば
a4+b4≧2a2b2
が得られる。同様にして
c4+d4≧2c2d2
がわかる。これらを辺々足せば
a4+b4+c4+d4≧2(a2b2+c2d2)
となるが,右辺のかっこの中身は,x=ab, y=cd とみることによって
a2b2+c2d2=(ab)2+(cd)2≧2ab・cd=2abcd
となる。以上により,
a4+b4+c4+d4≧4abcd
が成り立つことが示された。等号は,a=b かつ c=d かつ ab=cd のとき,つまり a=b=c=d のときに成り立つ。
x と y が非負の数のとき,これらの相加平均 (x+y)/2 と相乗平均 √(xy) との間には
(x+y)/2≧√(xy)
が成り立つ。
これは非負の数が2つのときの不等式だが,n 個の非負の数についても同様の不等式が成り立つ。
ここでは 4 つの場合について述べる。ただし,扱いやすさも考えて,非負の数 a, b, c, d に対して
a4+b4+c4+d4≧4abcd
が成り立つかどうかを考える。
実は答えは簡単で,2 個の数に関する不等式を3回適用すればよい。今回取り上げたかったのは,そうした,不等式の反復適用というやり方である。
まず,おおもとの 2 個の数に関する不等式を
x2+y2≧2xy
と書き換えておく(最初に書いた不等式の x, y と同じ文字を使用しているが,それらとは別物とみなしていただきたい)。
x=a2, y=b2 とみれば
a4+b4≧2a2b2
が得られる。同様にして
c4+d4≧2c2d2
がわかる。これらを辺々足せば
a4+b4+c4+d4≧2(a2b2+c2d2)
となるが,右辺のかっこの中身は,x=ab, y=cd とみることによって
a2b2+c2d2=(ab)2+(cd)2≧2ab・cd=2abcd
となる。以上により,
a4+b4+c4+d4≧4abcd
が成り立つことが示された。等号は,a=b かつ c=d かつ ab=cd のとき,つまり a=b=c=d のときに成り立つ。
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