ちょうど一週間ほど前に気になっていた,「滑らかな関数と絶対連続な関数の合成関数の微分可能性」について落ち着いて考えてみたら何の苦労もなく解決した。
測度論的な考察を一切用いないので,Lebesgue 積分論の演習問題としては適切ではないかもしれない。
区間 I で絶対連続な関数 u は,ほとんどいたるところで微分可能であることが知られている。
よって,任意の a∈I-e に対して u が x=a で微分可能となるような,そんな零集合 e が取れる。
a∈I-e を固定し,b=u(a) とおく。
今,実数から実数への関数 G が y=b で微分可能であると仮定すると,Carathéodory の定式化により,y=b で連続なある関数 g があって,
G(y)=G(b)+g(y)(y-b)
かつ,g(b)=G ' (b) が成り立つ。
ここで y=u(x) とおくと,
G(u(x))-G(b)=g(u(x))(u(x)-b)
であり,この両辺を x-a で割ると
[G(u(x))-G(u(a))]/(x-a)=g(u(x))(u(x)-u(a))/(x-a)
となる。
x→a の極限をとると,仮定により右辺は g(u(a))u ' (a)=G ' (u(a))u ' (a) に収束する。
したがってもちろん左辺も収束するわけであるから,合成関数 G(u(x)) は x=a で微分可能であって,その微分係数は G ' (u(a))u ' (a) で与えられることが示された。
測度論的な考察を一切用いないので,Lebesgue 積分論の演習問題としては適切ではないかもしれない。
区間 I で絶対連続な関数 u は,ほとんどいたるところで微分可能であることが知られている。
よって,任意の a∈I-e に対して u が x=a で微分可能となるような,そんな零集合 e が取れる。
a∈I-e を固定し,b=u(a) とおく。
今,実数から実数への関数 G が y=b で微分可能であると仮定すると,Carathéodory の定式化により,y=b で連続なある関数 g があって,
G(y)=G(b)+g(y)(y-b)
かつ,g(b)=G ' (b) が成り立つ。
ここで y=u(x) とおくと,
G(u(x))-G(b)=g(u(x))(u(x)-b)
であり,この両辺を x-a で割ると
[G(u(x))-G(u(a))]/(x-a)=g(u(x))(u(x)-u(a))/(x-a)
となる。
x→a の極限をとると,仮定により右辺は g(u(a))u ' (a)=G ' (u(a))u ' (a) に収束する。
したがってもちろん左辺も収束するわけであるから,合成関数 G(u(x)) は x=a で微分可能であって,その微分係数は G ' (u(a))u ' (a) で与えられることが示された。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます