表が出る確率がp,裏が出る確率が q(=1-p) のコインを何度も投げる独立試行を考える。0<p<1 であるとしておく。
問1
初めて表が出るまでの試行回数の期待値はいくらだろうか。
n-1 回は裏が出て,n 回目に初めて表が出る確率は qn-1p であるから,期待値は n=1 から ∞ まで nqn-1p を足し合わせたものに等しい。
それには,qn を q で微分すると nqn-1 になることに着目して,qn の n=1 から ∞ までの和 q/(1-q)(=1/(1-q)-1) を q で微分すればよい。それは 1/(1-q)2 になる。したがって,それに和の各項に掛かっている p を掛けた p/(1-q)2
この推論が正しいことを実感するために,簡単な例で確かめてみよう。p=q=1/2 で考えてみると,期待値は
1*1/2+2*(1/2)2+3*(1/2)3+4*(1/2)4+... で求められるが,和は 1/2,1,11/8,13/8,57/32,・・・,のように,まあ p/(1-q)2=2 に近づいていきそうな気配が確かにみてとれる。
さて,本題は次の問題である。有名な問題だと思うが,ちゃんと考えていないし,答えが書かれた文献を調べたわけでもない。そのうち考えることにして,問題だけを載せておく。
問2
初めて2回連続して表が出るまでの試行回数の期待値はいくらだろうか。
問題だけ書いてもちょっとアレなので,少し様子を調べておこう。
n 回目に初めて2回連続して表が出る確率を p(n) とおく。
明らかに p(1)=0 である。
n=2 となるのは表が2回立て続けに出た場合なので,p(2)=p2 である。
n=3 となるのは,裏表表の場合だけなので p(3)=p2q である。
n=4 は表裏表表と裏裏表表の場合があるので p(4)=p2q2+p3q=p2q である。ここで p+q=1 を用いた。
これだけでは様子がほとんどわからない。もう少し調べなければならないようだ。
なお,類似の問題として「初めて表が2回連続で出るか,あるいは裏が2回連続で出るまでの試行回数の期待値を求めよ」というものがある。こちらは2人が勝敗の決まるゲームを行い,2連勝したら試合終了ということにした場合,決着がつくまで平均で何試合ほど行う必要があるかを求めるという設定でよく見かける問題のような気がする。
こちらの方が考えやすいのかもしれない。
問1
初めて表が出るまでの試行回数の期待値はいくらだろうか。
n-1 回は裏が出て,n 回目に初めて表が出る確率は qn-1p であるから,期待値は n=1 から ∞ まで nqn-1p を足し合わせたものに等しい。
それには,qn を q で微分すると nqn-1 になることに着目して,qn の n=1 から ∞ までの和 q/(1-q)(=1/(1-q)-1) を q で微分すればよい。それは 1/(1-q)2 になる。したがって,それに和の各項に掛かっている p を掛けた p/(1-q)2
この推論が正しいことを実感するために,簡単な例で確かめてみよう。p=q=1/2 で考えてみると,期待値は
1*1/2+2*(1/2)2+3*(1/2)3+4*(1/2)4+... で求められるが,和は 1/2,1,11/8,13/8,57/32,・・・,のように,まあ p/(1-q)2=2 に近づいていきそうな気配が確かにみてとれる。
さて,本題は次の問題である。有名な問題だと思うが,ちゃんと考えていないし,答えが書かれた文献を調べたわけでもない。そのうち考えることにして,問題だけを載せておく。
問2
初めて2回連続して表が出るまでの試行回数の期待値はいくらだろうか。
問題だけ書いてもちょっとアレなので,少し様子を調べておこう。
n 回目に初めて2回連続して表が出る確率を p(n) とおく。
明らかに p(1)=0 である。
n=2 となるのは表が2回立て続けに出た場合なので,p(2)=p2 である。
n=3 となるのは,裏表表の場合だけなので p(3)=p2q である。
n=4 は表裏表表と裏裏表表の場合があるので p(4)=p2q2+p3q=p2q である。ここで p+q=1 を用いた。
これだけでは様子がほとんどわからない。もう少し調べなければならないようだ。
なお,類似の問題として「初めて表が2回連続で出るか,あるいは裏が2回連続で出るまでの試行回数の期待値を求めよ」というものがある。こちらは2人が勝敗の決まるゲームを行い,2連勝したら試合終了ということにした場合,決着がつくまで平均で何試合ほど行う必要があるかを求めるという設定でよく見かける問題のような気がする。
こちらの方が考えやすいのかもしれない。