AM ラジオ,短波ラジオときたら,今度は FM ラジオに挑戦したいところである。
そのように受信周波数を高める「タテの広がり」ではなく,AM ラジオにとどまっても,高周波増幅,低周波増幅,レフレックス,再生,超再生,スーパーヘテロダインなどのさまざまな回路方式があるので,そういった「ヨコの広がり」もある。
さらには,受信機だけではなく送信機を作るという「逆向きの広がり」もある。
いずれにしろ,ラジオ回路は高周波回路に属するので,高周波回路一般に興味を広げるという方向性もある。最近の僕の興味は高周波回路に向かいつつある。
電波を受信して特定の周波数だけを選び出すには同調回路が必要である。特定の周波数の電波を送信するには発振回路が必要である。同調回路にせよ,発振回路にせよ,コンデンサとコイルを組み合わせた回路が基本である。
そこでふと思ったのだが,LC 発振回路でどのくらいの振動数の電磁波まで発生させられるものなのだろうか。
光は電磁波の一種であると言われている。では,LC 発振回路で可視光を発することはできるのだろうか。
現在,我々の身辺で使用されている光る物体は,真空放電を利用した蛍光灯や,電子が低いエネルギー準位に落ちるときに光子を放出することを利用した LED,物質を熱すると物質が放射する電磁波の振動数が上がることを利用した電球が主なものだろう。と知ったかぶって書いたが,電球のフィラメントが熱せらると光を発するメカニズムを自分がよく知らないことに今さらながら気づいた。これは Planck が量子を導入するきっかけとなった黒体輻射の理論に関係が深いか,あるいはそのものであると思うのだが,そもそも黒体輻射がなんなのか理解していないので,電球が光るメカニズムがわからない。このままではさすがにまずいので,今度ちゃんと勉強しようっと。
さて,可視光の波長は数百 nm である。こんな数値が何も調べずにぱっと思い出せるのは,秋月電子通商で購入した LED の袋に,ちゃんと LED の基本データを記したシールが貼ってあり,それを日々眺めて暮らしているからである。何のために眺めるかというと,順電圧や明るさ (cd) を確認するためであるが,その際,ついでに波長のデータも目に入るのである。特に紫外線 LED を買った時にはどれくらいの波長なのか興味があったのでしげしげと眺めたことがある。おかげで,その LED の波長が 405 nm~415 nm だったり,415 nm ~ 425 nm だったりすることが頭にインプットされた。
振動数の単位は時間の単位の逆数である。そして光の波長と振動数をかけるとちょうど速度の次元になり,積の値は光の速さに等しい。この基本的な関係式を利用して,光を発生させるためのコイルやコンデンサの大きさを見積もってみよう。
光の速さは 3×108 m/s であるとする。波長は僕の好きなオレンジ色 LED の波長 600 ×10-9 m とする。光の速さを波長で割れば振動数が得られるが,それは
500 THz,
言い換えると
0.5 PHz
である。P(ペタ) は T(テラ)の 1000 倍を表す文字である。
というわけで,超高周波どころか超超超高周波くらいのものである。ギガヘルツの一千万倍くらいなのであるから。
これが L と C の積の -1/2 乗に等しいと考える(2π分の一という係数は面倒なので落として大雑把に見積もる)と,LC の値は 10 の -28 乗のオーダーとなる。
L としてμH,つまり 10 の -6 乗のオーダー,C として pF,つまり 10 の -12 乗のオーダーで測ったとすると,さらに -10 乗くらい足りない。導線をほんの一巻きか二巻きしたくらいのコイルだったら nH くらいのオーダーのインダクタンスの物が作れるかもしれないが,それにしたって -7 乗だけ余る。コンデンサをうんと小さく作ったところで,この差はどうにも埋められそうにない。
ただの導線一本にしたって,高周波回路ではインダクタンスとキャパシタンスを持つとみなす必要があるようなので,そういった浮遊インダクタンスと浮遊容量の積が 10 の -28 乗よりも大きければ,通常の電気・電子回路で光を発生することなど不可能になってしまう。
どうやら LC 発振回路から光を飛ばすというのは絶望的なようである。ところで,超高周波回路の一種にマイクロ波回路というものがあることをつい最近知った。それがどのくらいの振動数の電磁波を指し,また,マイクロ波なるものを発生させるのにどういったデバイスを使用するのか,だんだん興味が湧いてきた。このくらいの領域になると,電子工作で自作してみたいという無謀なことをするつもりは毛頭ない。単に知的好奇心を満足させたいだけである。
LC 発振回路で光を発生させられるかなんていうアホなことは電気電子の専門家だったらとてもおおっぴらに口にするわけにはいかないだろう。素人だからこそ,何の遠慮もなしに,こうしてブログという形で世界中におバカさ加減を世界中に堂々と発信できるのである。これは素人の特権である!
そのように受信周波数を高める「タテの広がり」ではなく,AM ラジオにとどまっても,高周波増幅,低周波増幅,レフレックス,再生,超再生,スーパーヘテロダインなどのさまざまな回路方式があるので,そういった「ヨコの広がり」もある。
さらには,受信機だけではなく送信機を作るという「逆向きの広がり」もある。
いずれにしろ,ラジオ回路は高周波回路に属するので,高周波回路一般に興味を広げるという方向性もある。最近の僕の興味は高周波回路に向かいつつある。
電波を受信して特定の周波数だけを選び出すには同調回路が必要である。特定の周波数の電波を送信するには発振回路が必要である。同調回路にせよ,発振回路にせよ,コンデンサとコイルを組み合わせた回路が基本である。
そこでふと思ったのだが,LC 発振回路でどのくらいの振動数の電磁波まで発生させられるものなのだろうか。
光は電磁波の一種であると言われている。では,LC 発振回路で可視光を発することはできるのだろうか。
現在,我々の身辺で使用されている光る物体は,真空放電を利用した蛍光灯や,電子が低いエネルギー準位に落ちるときに光子を放出することを利用した LED,物質を熱すると物質が放射する電磁波の振動数が上がることを利用した電球が主なものだろう。と知ったかぶって書いたが,電球のフィラメントが熱せらると光を発するメカニズムを自分がよく知らないことに今さらながら気づいた。これは Planck が量子を導入するきっかけとなった黒体輻射の理論に関係が深いか,あるいはそのものであると思うのだが,そもそも黒体輻射がなんなのか理解していないので,電球が光るメカニズムがわからない。このままではさすがにまずいので,今度ちゃんと勉強しようっと。
さて,可視光の波長は数百 nm である。こんな数値が何も調べずにぱっと思い出せるのは,秋月電子通商で購入した LED の袋に,ちゃんと LED の基本データを記したシールが貼ってあり,それを日々眺めて暮らしているからである。何のために眺めるかというと,順電圧や明るさ (cd) を確認するためであるが,その際,ついでに波長のデータも目に入るのである。特に紫外線 LED を買った時にはどれくらいの波長なのか興味があったのでしげしげと眺めたことがある。おかげで,その LED の波長が 405 nm~415 nm だったり,415 nm ~ 425 nm だったりすることが頭にインプットされた。
振動数の単位は時間の単位の逆数である。そして光の波長と振動数をかけるとちょうど速度の次元になり,積の値は光の速さに等しい。この基本的な関係式を利用して,光を発生させるためのコイルやコンデンサの大きさを見積もってみよう。
光の速さは 3×108 m/s であるとする。波長は僕の好きなオレンジ色 LED の波長 600 ×10-9 m とする。光の速さを波長で割れば振動数が得られるが,それは
500 THz,
言い換えると
0.5 PHz
である。P(ペタ) は T(テラ)の 1000 倍を表す文字である。
というわけで,超高周波どころか超超超高周波くらいのものである。ギガヘルツの一千万倍くらいなのであるから。
これが L と C の積の -1/2 乗に等しいと考える(2π分の一という係数は面倒なので落として大雑把に見積もる)と,LC の値は 10 の -28 乗のオーダーとなる。
L としてμH,つまり 10 の -6 乗のオーダー,C として pF,つまり 10 の -12 乗のオーダーで測ったとすると,さらに -10 乗くらい足りない。導線をほんの一巻きか二巻きしたくらいのコイルだったら nH くらいのオーダーのインダクタンスの物が作れるかもしれないが,それにしたって -7 乗だけ余る。コンデンサをうんと小さく作ったところで,この差はどうにも埋められそうにない。
ただの導線一本にしたって,高周波回路ではインダクタンスとキャパシタンスを持つとみなす必要があるようなので,そういった浮遊インダクタンスと浮遊容量の積が 10 の -28 乗よりも大きければ,通常の電気・電子回路で光を発生することなど不可能になってしまう。
どうやら LC 発振回路から光を飛ばすというのは絶望的なようである。ところで,超高周波回路の一種にマイクロ波回路というものがあることをつい最近知った。それがどのくらいの振動数の電磁波を指し,また,マイクロ波なるものを発生させるのにどういったデバイスを使用するのか,だんだん興味が湧いてきた。このくらいの領域になると,電子工作で自作してみたいという無謀なことをするつもりは毛頭ない。単に知的好奇心を満足させたいだけである。
LC 発振回路で光を発生させられるかなんていうアホなことは電気電子の専門家だったらとてもおおっぴらに口にするわけにはいかないだろう。素人だからこそ,何の遠慮もなしに,こうしてブログという形で世界中におバカさ加減を世界中に堂々と発信できるのである。これは素人の特権である!