トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

本を子ども達の手に/絵本『僕のブック・ウーマン』

2010-05-08 02:23:11 | 絵本・児童文学
ぼくのブック・ウーマン
ヘザー ヘンソン
さえら書房

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 日本は、児童のための本が、それはたくさん出版されている。学校や、地域の図書館でも、容易に借りることができる。しかし、本を読むのが好きな子どもの数は、果たして増えているのであろうか。子どもの成長の上での、宝物といえる財産が有効に使われているのであろうか。

 世界の色々な国を見ると、子ども達に本を届ける運動が、各地で診ることができる。いわゆる移動図書館である。ある国は、ラクダに乗ってやってくる。それぞれの国にあった方法で、図書に縁遠い場所まで、子ども達のために本が届けられている。

 ニュー・ディール政策で有名なアメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領の時に、失業者対策も兼ねて、学校へも行けないような辺鄙なところに住む子ども達のために、馬に乗って本を届ける女性たちが存在した。雨の日も、雪の日も、馬にまたがったズボン姿で、険しい山道も超えていった、強い女性たちがいた。

 この絵本は、ケンタッキー州のアパラチア山脈あたりで活躍していた「ブック・ウーマン」の姿を、山の中で学校へも行かないで働いている少年カルの芽を通して描いた作品である。
 当初は、字も読めずに、本に対しても拒否反応を起こしていたカルが、冬の間に成長し、春には、ブック・ウーマンのために、本の朗読までできるようになる変化が描かれている。
 人間を豊かな存在に育む読書を支えた、勇敢なブック・ウーマンの存在は、多くの事を教えてくれた。


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