膵神経内分泌腫瘍と言う稀少癌で、最終的に7.8cmもの巨大腫瘍が膵頭部にあった為に、
亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を受けてから、今日でちょうど五年経ちました。
本来、半年ごとの画像診断(CTかMRI)を実施して転移の有無等を観察してきましたが、本日の造影CTでも、これまで同様、転移が無かったので、今後は、年に一度の画像検査で良いことになりました。
さらりと書きましたが、五年前、どれほどの覚悟をしたか・・・
↓は、興味のある人だけどうぞ。
https://blog.goo.ne.jp/kazukomtng/e/e9589994eb99233c306dc46968b8f6ae
https://blog.goo.ne.jp/kazukomtng/e/d0e500296127b52ae9f699abcd62cd8b
そして退院の報告
https://blog.goo.ne.jp/kazukomtng/e/73a5c0fb2c4c9c507479a900e3964ce0
4/9、 三ヶ月に一度、愛しの外科医長との逢瀬でした。
いつもながら、画像検査の日が近づくと、無意識な位深いところで心がざわついてきます。
ロシアンルーレット気分?
くちこ的感覚では、転移率高いように思うのでね。。。
これまでラッキーだったけれど、ずっとは無事は無理だよな、と。
以下、いつものように愛しの外科医長→い
かわいいくちこ→く
い「くちこさーん」
く「はーい」
い「何も異常無いよ」
く「ホント?良かった」
画像から脂肪肝の数値をいろんな場所から算出してみても、一応、脂肪肝は無しでした
まだら脂肪肝から脂肪肝に進展し、また、まだら脂肪肝に戻り、それが治った状態は継続していました。
まだらなんだけど、薄いまだらになったみたいです。
※イメージ的には、薄い模様のホルスタイン的画像。
血液検査の肝機能等についても、彼的には問題にしていない様子。
HbA1c 5.6 これ、今までで一番高いんだけど、な。
正常値だし、勿論、問題にされない。
でもって、オペが理由では無く、数値が上がる原因は食生活だね、と。
食べたい放題に暮らしているので、言葉も無いわ。。。
く「疲れやすいのは手術のせい?」
い「僕たちは、オペ後を疲れやすさってモノサシで判断しないからねえ・・・
血液データ的には、何も、そんな根拠になるモノは無いしね。」
く「ふうん・・・、でも、疲れやすいのにな」
い「くちこさん、もう五年経ったからね、これからは、年に一度の検査で良いと思うよ。
だから、薬は、開業医で出して貰ってね、何処が良い?」
確かにね、いつの間にか、
食後胃重感とか、背部痛とか、顎や肩への放散痛とか、
低血糖症状とか・・・無くなってるしね。
手放されて当然なのだけど・・・
隙を突かれた気分
そうだよね、この病院は地域唯一の三次救急を担う病院なんだし、
五年も、転移も合併症も何も起こさず経過している患者なんてさ、思いっきり対象外だもんな。
たまたま、くちこが、当時この病院のスタッフだったから、差し戻す相手(開業医)も無くて、
希少癌なのもあり?
くちこが可愛いのもあり?
あ、それは無いな・・・
例外的にこれまでフォローしてくれていたんだよね。
うっかりさ、いつかくる別れについての心の準備、忘れていたわ
く「寂しいけど、仕方ないね。
これ以上、わがまま言えないし。
じゃあさ、夫が通院中の病院に通うよ、セットで」
https://blog.goo.ne.jp/kazukomtng/e/64c162cf73dc6d9cfe1c5a5758e12e36
横に秘書が居るのに、くちこの横でせっせと最初から紹介状を作成する彼でした。
ワードの貼り付けが難航したり、悪戦していましたが、(結構、不得意なんだわ)
今、くちこの側で書く。
それが、彼なんだな。
そして、
「くちこさん、はい」と手渡しされました。
秘書さんが、郵送しますか?と訊くと、
「ううん、くちこさんに渡す」と。
五年無事だったことは、超嬉しいことですが、
それは、彼との別れだったのでした
と言っても、来年四月には受診予約入っていますが(CTも)
い「何かあったら、いつでも来て良いよ」
く「うん、行く」
紹介状、横から見ていましたが、結構、簡潔でした。
処方だけ託す気分なのかな?
本来、既に当院が診る必要が無いような患者をずっと引っ張っていると、カルテを閲覧されクレームが付くんだよ・・・うるさいんだ・・・って。
「薬出すだけだからね、誰でも良いよ」って言っていたけど、
それでも、いざ紹介状を書く段になると、彼は消化器内科だけど、膵臓は専門外だしなあ・・・とか、呟いていました。
く「仲、悪いの?」
い「良いよ」
く「じゃ、良いよ。どうせ専門医の開業医なんて居ないでしょ?」
い「うん、居ない」
毎食後服用している消化剤リパクレオン(1包60.1円)については、エクセラーゼ(1cup 5.6円)への変更も様子を見て可能と言っていましたが、今回は、未だ、リパクレオン300mg(1包)となりました。
くちこ的には、本来の半量的処方のリパクレオンが効いて脂肪肝が改善した気がするんだけど、エクセラーゼに戻すと、薬代は、かなりお安くなる。
悩ましいわ。
く「オクトレオスキャンの導入、どうなったの?」
い「オクトレオスキャンでなくては判定、診断できず、それが有用である症例を提示しないとダメらしいんだ。」
く「良いよ、導入できなくても、必要な時は、どこかに行くよ」
い「何処に行く?」
く「伊藤先生のとこにしようかな?」
此処で、ブロ友さんが送ってくれた、伊藤先生の資料や、小林先生の資料を見せて自慢げに説明したくちこです。
オクトレオスキャンの画像比較とかも一緒に一応見ました。
ただね・・・
検査前夜、サメ氏にも念押ししてから寝たのですが、
元々、あまり積極的治療をする気が無いんです。
もし、肝転移していても、肝切除は断るつもりでした。
だから、積極的に見つけるメリットも無い感じで・・・
まあ、人の気持ちなんて、その時、その場になってみないと解らないものですけどね。
いつものように雑談して、
彼は、下関の唐戸の鰺の干物が三種類あって美味しかったのに、今は門司にしか無いことと、
カモンワーフは、ちゃんと座って食べるスペースが無いことが不満とのことでした。
く「じゃあね、先生、一年後に」
い「うん」
縁は水物なんだなあ・・・と。
そして、人生は無常。
それでも、有り難いよね。
まあさ、この癌って顔つきが大人しいだけに、五年経過したからって、あまり安心できないんですけどね。。。
ゆっくり、のんびり、忘れた頃にやってくることも多いみたい。
ただ、今を有り難く思い、先のことは考えても解らないしって感じかな。
遡れば、五年前の職場の健康診断は、胃カメラ、異常無しって書いてあったんです(二月)
でも、偶然、消化器内科の医長とお酒の席が隣だったんです。
「くちこさんの胃の中、異常無かったけど、胃壁が外から何かに押されているように見えたなあ・・・」
「じゃ、一応、調べてよ」
このお気楽な会話から、まさかの坂へ。
それでもね、たったの数週間で、確定診断が難しい、誤診されやすい希少癌が正しく診断され、
一ヶ月後には手術まで済ませたこと。(田舎なのに、運良く専門医が居た)
オペ後は膵液瘻を合併したし、
五年の間には、二度、急性膵炎だったらしい発熱があったけれど、
他は、ほぼ何事も無く経過したことは、極めて有り難いことだなと思っています。
くちこを包んでくれた沢山の布団も・・・
この場をお借りして感謝の意を表します
癌になった過去も、
手術で内臓をあれこれ失ったことも、
過去は変えられないけれど、
今、自分の手の中の幸せに感謝しようと思うくちこです。
このブログ、カテゴリー的に、膵神経内分泌腫瘍を作ってみたけれど、
こんな、何事も無い経過を読んでも何も参考にならないなあと思っている昨今ですが、
まあ、此処は、自分の備忘録でもあるので、一応、継続する所存です。
P.S
そうそう、サメ氏ね、くちこが受診する前の晩は、無言のまま、しょんぼりと寝室に行っていましたが、
転移無しとラインをしたら、大喜びで、
帰宅後、
「嬉しさの余りに、ションベンちびりそうになったよ」と
で、お祝いの食事に出ても良かったのですが、我が家には山菜が唸っていて・・・
こごみの天ぷらや、サメ山の椎茸や野三つ葉、蕨、タラの芽のかき揚げなどで、乾杯したのでした。
↓オリーブオイルと塩で焼き筍
ま、基本、地味な二人なのでね。
毎回薄氷を踏む思いで受診されていた胸の内を知る1人として、大いに嬉しく思います
本当に良かった。ここまで長がかった?短かった?
血液検査も私よりはるかにいい数字。うらやましいくらいよ。
転院の件。実は私も相談しようと思ってました
先日、循環器の予約診療の折、一般の開業医に紹介状をい書きますって言われてね。。
担当医だった医師が転院。後の補充なしなんだって。
総合病院の循環器の医師が2名って。。。
外来の患者さんを減らすんだって。
病状としては落ち着いてるし、開業医でもとは思うものの、なんだかねぇ。。。
我が家も今夜は、山菜の天ぷら!
大きな手術をされたようには見受けられないですよ。
とにかく5年迎えられれば、一安心。
よかった!
私は7年経過ですが、あと3年は投薬治療です。
何年たっても、乳がんは卒業がないんですよね。
愛しの彼とのお別れ寂しいのはわかります。
私も6年も付き合った、ドクターが辞められたときは、がっかりでした。
今のドクターもいいけれど、やはり手術をしてくれた人は特別みたい(笑)
優しいサメ氏の喜びと安心が伝わってきました。希少癌、本当によく乗り換えられましたね。よかった!よかった!
何事もなく本当に良かったですね。
検査の前日のサメ氏様、無口になること、わかるような気がします。
愛しの医長先生との別れは大変っお辛いでしょう。けど、おめでたい別れなので…。笑笑
天ぷらものすごく美味しそうでふ。
塩で食べたいなぁ〜。
このところ、読み逃げばかりです。(^ー^)
そうなのよね、多分、死ぬまでずっと薄氷でしょうね。
それでも、それなりに、しぶとく楽しまないとね。
で、循環器の医師がたった二人とは・・・
ほぼ、機能していないイメージですね。
だって、循環器的な当直をたった二人では回せないですもんね。
くちこ病院は、田舎ながら、循環器、十数人いるかな?
それでも、忙しそうですよ。
緊急性が高い科ですもんね。
お互い、持病管理の節目を迎えたみたいですね。
7年、10年で、転移する人も・・・
でも、それを考えても仕方が無いしね。
変えられない物は変えられないから、自分の生き方の選択だけは、しっかり自分でしようと思っています。
五年前の生活を思えば、今は天国です。
その有りがたさを忘れないように感謝して暮らさないといけないなあと思っています。
五年の間に、孫の誕生を二人見ることができたしね(*^_^*)
読み逃げは、お互い様ですよ。
くちこは、野球のこと疎くて・・・
サメ氏は、iPadでいつも見ていますが。
最近お邪魔したばかりの私…
今回、くちこさんの闘病記録を見せていただいて、すごいことだったのだと実感しました。
そして改めてこの5年の重さを感じました!
そこを乗り越え、節目の年を無事迎えられて本当によかったです。
旦那様の安どの気持ちが痛いほど伝わってきます。
どんなにかホッとされたことでしょう!
私もこの結果、陰ながら無事を祈っていましたので嬉しかったです…
心配されていたサメ氏様にも 本当に良かったです
さて春の菜(さい)いっぱいの祝いのお食事
とっても美味しそうです