先週は岩手県に出張に行ってきました。
まあ、皆さんご存じの通り、俺は出張の移動時間、会議までの待ち時間に何かシャッターチャンスは無いものかとカメラを持っていきます。
今日は今回の出張の時に撮った写真をお見せしましょう。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/25s, f/3.5, ISO 200
まずは出張2日目の(1日目は天気が悪かった上に、会議の記録的写真しか撮らなかったので、ここで紹介する写真はありません。)会議場の宿泊施設に隣接する軽い登山道の写真。
ちょっと早めに宿泊施設「ゆこたんの森」に到着し、会議まで時間があるので、革靴で回れるか宿泊施設のスタッフに確認して山に突入。確かに、革靴でOKでしたが、ズボンの裾にいっぱい種が付いて大変でした。
なお、「これ持っていってください」と言って熊よけの鈴を渡されます。また登山道中にも「この板を殴って大きな音を出し、熊を追い払いましょう」みたいな案内があります。また、熊が人里に降りてくるのは夜のため、その宿泊施設は夜外に出る事が出来ません。
まあ、それだけ山奥と言うことは良い自然環境があり、また晴れ男の俺が、日差しを連れてきたので、良い風景を見ることが出来ました。(撮ることが出来ましたと言えないのが寂しい。勝負用のレンズを使いたかった…w)

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/125s, f/6.3, ISO 100
もうすっかり夏の緑の景色は癒されますね。ここでの癒やしは、翌日帳消しになりますから、この時こんなのを満喫しておいて大正解でした。
自然から貰えるものもあれば、自然に根こそぎ奪われるものがあるんですよね。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/25s, f/3.5, ISO 800
これは、会議終了後、夕食までの間に、もう一度登山道に。
少し赤みがかったのが夕焼けチック。カメラ超ローアングルからの、ノーファインダー撮影。カメラストラップちょっぴり濡れるの巻。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM(トリミング)
1/160s, f/5.6, ISO 100
登山道は撮ることは出来ませんでしたが、色々な野鳥の「声」がしていました。岡山でも聞こえるものもあれば、なんだこれ?初めてやん。ってものまで。
で、宿泊施設の植え込みの中から、聞き慣れた鳴き声。やっぱりメジロかい。
メジロに近づくのは慣れたもんですw
しかし3月頃には岡山から姿を消すメジロって避暑のために岩手まで?
メジロの方も「お前!確か岡山の?ここまで撮りにきたんかい!!」って思ってるかも?
この日の夜、すごく天気が良くって星も良く見えたんだろうけど、門限で外に出して貰えず、結局見れず。自分の部屋のベランダに出ようかと思ったけど…カーテンの向こうにはたくさんの蛾達が行く手を遮ってくれましたw

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/8, ISO 100
そして翌日、あまちゃんで有名になった三陸鉄道で東日本大震災の爪痕を見に行ってきました。もちろん旅費は自腹です。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/60s, f/5, ISO 100
平日だというのに車内は満員御礼。立つしか無いんですよねw まあ、立った方が撮影はしやすいです。
あ、これ以降の写真の多くは、車窓越しの写真です。車窓に反射したものとかも写っていますが気にしないでください。
また結構揺れる車両だったので、ピンが甘いかも?(と予防線を張っておく)

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/10, ISO 100
南リアス線というだけあって、海岸沿いを走るんですが堤防という堤防はこの様にかさ上げの作業がされています。
この規模の工事は想定していましたが、このあとどんどんエスカレートしていく模様にちょっと俺はショックを受けます。
なお、南リアス線はリアス式海岸の凹凸をトンネルでショートカットするので、路線の半分ぐらいがトンネルの中ですw ほとんど地下鉄に乗っているようなものですw

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/10, ISO 100
三陸鉄道にはワンマンカーなのに、案内をしてくれるガイドさんが乗っています。
ガイドさんの話では、この地区は昔からの言い伝えで低いところに家を建てるのが禁止で、高台に家、低いところに田んぼと決められていたため、被害が少なかったとのことです。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/10, ISO 100
だんだん工事の範囲が沿岸だけで無くなってきているのが気になるところ。どんどん被害がひどかったところに近づいているという実感があります。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/10, ISO 100
この地区は、その土地全体を高台にすべく、大量の土砂を集めて堆積していました。
ユンボの大きさから推測するに、すでに20m程の高さがあるでしょうか?
こんなスケールの工事を見ると、事の重大さを再認識する一方、復興ってゴールあるの?と思えてしまいます。時間がかかりすぎて、家が建てられるようになった頃は、その土地には誰もいなかった…みたいな。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/10, ISO 100
防潮堤も作っていましたが、あまりに巨大で(10m超え?)ピンと来ません。手前の丸い穴は何でしょう?津波が来たら、そこに水を落とす装置とか?
画面の黒いポツポツはイメージセンサーが汚れているのでは無く、電車の窓が汚れているのが原因です。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/8, ISO 100
激しい橋の欄干のダメージを見ると、津波で流された車や船がぶつかったのかなぁと。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/160s, f/8, ISO 100
途中で一度みんな降りる駅があります。まあ外に一度出ないと、こんだけ大勢乗って、トンネルばっかり入っていると酸欠になるかもと思います。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/160s, f/8, ISO 100
ここは、恋し浜駅。ホタテ貝で作った絵馬をつるしている事で有名らしいですよ。
俺は知らなかったけど。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/8, ISO 100
ホームから山側を撮影。
まあ、何とも良い天気…だけど、所々にユンボが隠れてて、やっぱり津波の影響を感じる。ここで集めた土や砕石を工事現場に持っていくんでしょうね。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM(トリミング)
1/125s, f/6.3, ISO 100
と、しんみりしていると、何だ?この鉄道ダンシってのは?
…こういうので、三陸鉄道の女性ファンを増やそうっての?増やしてどうなんの?

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/60s, f/4.5, ISO 100
ただでさえ乗車率100%だったのに…また増えた。人気あるのか?今日はたまたまなのか?

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/9, ISO 100
盛駅。三陸鉄道はこれでおしまい。ここでBRTに乗り変えます。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/160s, f/7.1, ISO 100
BRTとはバス専用レーンを走る移動機関の事なんだけど、この大船渡線BRTは元々線路のあったところを道路にしたり、一般道を走ったりで今だ復活していない盛駅←→気仙沼駅を行き来するバスです。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/9, ISO 100
このバスは、生々しいほど被災地の真ん中を通るので、さっきの鉄道よりは訴えてくるものが違います。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/8, ISO 100
仮設の飲食店。元々この辺に店を構えていた人たちのお店なんでしょうかね?

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM(トリミング)
1/250s, f/9, ISO 100
津波で壊れたのであろう施設。
応急処置はしていますが、壁の壊れたところ、屋根の色が変わっているところを見ると、そこまで水位が?

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/9, ISO 100
BRTは専用の道路を通りますが、その入り口はこんな感じ。踏切の棒みたいなのがETCのように跳ね上がりBRTを通します。一般の車両はここには入れません。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/10, ISO 100
ここには黒い袋がいっぱい置いてありました。処分出来ないゴミ…なんでしょうね。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM(トリミング)
1/200s, f/9, ISO 100
屋根も壁も持って行かれた建物。もう誰もいないんだろうか?

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/9, ISO 100
珍しくユンボの見えない写真。
それにしても低い雲ですね。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/10, ISO 100
大きなマンションが建っていました。もう完成しているようだから、近々入居もあるんでしょうね。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/10, ISO 100
建つマンションもあれば、放置されているマンションもあり。
最上階だけが窓ガラスが付いていることを見ると…このビル、地上4階までは、津波にやられちゃったって事?
そう、ここは津波被害が大きかった陸前高田市です。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/10, ISO 100
絶句。先の先まで建物らしい建物がありません。
ここにあっただあろう家は?家どころか道も無い。
なんか、今干拓しましたよって感じです。
多くの人が亡くなったんでしょうね。ご冥福をお祈りいたします。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/10, ISO 100
こんな大きな道があったら、左右に住宅とか商店の建ち並ぶ場所だったんでしょうね。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/8, ISO 100
市役所の看板。チラッと後ろを見ると…

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/9, ISO 100
プレハブ造りの市役所がそこに。こんな大きなプレハブ初めて見るわ。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/10, ISO 100
ここも土を入れていますね。
これ、ひょっとして全部あの高さで土地を持ち上げるんでしょうか?

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/200s, f/9, ISO 100
その土はどこから来るかというとこのパイプライン。ここに毎日トラック4,000台分土を運んでいるらしいです。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/8, ISO 100
このパイプライン、色々複雑に入り組んでいます。
何かすごいなぁ。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM(トリミング)
1/320s, f/8, ISO 100
奇跡の一本松が~パイプに隠れて見えませんw

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/250s, f/9, ISO 100
パイプの先っぽは石切場につながっていて、そこからせっせと土が運ばれてきます。
産地直送、取れたて新鮮ですね。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM(トリミング)
1/250s, f/8, ISO 100
この建物、窓にまだゴミが引っかかっています。あの日のまま…なんでしょうかね?

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM
1/320s, f/8, ISO 100
奇跡の一本松見えました。
思っていたのより大きかったので、ちょっと驚きました。
何もかも流されて、ただひとつ流されなかったこの松、そりゃ、被災者の心のよりどころになるのはよく分かります。

Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-105mm 1:3.5-4.5 USM(トリミング)
1/250s, f/10, ISO 100
ここはBRTの終点、気仙沼駅の周辺。
ここでも瓦礫の山とかが出来ているみたい。
とまあ、このあと気仙沼駅から一ノ瀬駅まで行ったんだけど、そのまま西に行くルートなので、それ以降は被災地を見ることはありませんでした。
さて、大がかりな工事で、大勢の人も動いていますが、これ、あと何年続くの?
それがちょっと心配。陸前高田に住みたくても、「もう待ちきれない。別の場所に家を建てる」って人、多いんじゃ無いかなぁ?