皆さんご存じの通り、俺は毎週カメラを持って散歩し、土手沿いの野鳥を撮っているのだが、ここ半月ほど「鴨は撮られましたかな?」と声をかけられていた。
鴨?なんで今鴨?
この辺は寒い時期12月~3月ぐらいまではマガモやカルガモなどが飛来して、まあまあ賑わうところだが、そんな鳥はもう北の国に帰ってしまっている。残っている鴨はちょっと変わり者の鴨だけだ。
しかし、この前新聞の地方欄に、そのことが載っていた。
「合鴨農法で飼育されていた鴨が脱走し、この辺りに住み着いていたが、その鴨にヒナが生まれた。そのヒナは13匹いて愛嬌を振りまいている。」ということ。
写真も載っていて、確かにヒナはカワイイ。その隣に親が…あれ?こいつらw
俺、野鳥撮り廃業の危機!
でも登場した、オス2羽、メス1羽の三角関係の鴨じゃないかw
このカモは、俺が野鳥撮影を始めた頃から、この辺に居着いていたんだけど、妙に人なつっこくて、全然逃げない。ちょっと変わった奴らだなと思っていたけど、合鴨農法で使われていた鴨だったんだ。だから人間に慣れてたんだなと思ったら、今までの事もすべて納得。
うん、じゃあ、今日はこいつらを撮ってやろうと機材チョイス。
メインはやっぱ野鳥なのでTokina AT-X AF 400mm 1:5.6。でも、人間慣れしているから、近くに寄ることも考えられるしCanon EF 70-200mm 1:2.8 L USM。かなり重い組合せとなりましたw
しかし、歩けど歩けど鴨の姿は見えず。ええ?壮大な空振り?
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/800s, f/10, ISO 400
仕方がないから、最近咲き始めたキバナコスモスを撮影。
でも、こんなの400mmで撮る必要ないんだけどな…。マクロレンズも持ってくれば良かった。
なんて思っていると、土手の下の河原に一眼レフを持った人が…。あ、きっと鴨だ。
その人はカメラを下向きにして撮影している。こりゃ、相当近くで撮影出来そうだぞ?歩きながらレンズをCanon EF 70-200mm 1:2.8 L USMに換装。
そのカメラマンの邪魔にならない様に遠回り気味に草むらを通過して、一緒に撮らせてくださいと挨拶。
しかし、そのカメラマンは少し不機嫌(?)
鴨は?3羽いる。親だけ。
「アレ?ヒナは…?」
「お兄さんの足下。この草むらに隠れて外敵から守られているんだから。今、お兄さん、ヒナを踏んでもおかしくなかったで。」
え?足下?
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm 1:2.8 L USM
1/400s, f/4, ISO 400
うわあ、近い近い。俺の足下から、母親ガモにすがりつくヒナたち。
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm 1:2.8 L USM
1/500s, f/4.5, ISO 400
か、カワイイw
なんてつぶらな瞳なんだw
これで野生動物ですか?野生動物ってのはもう少し目がギラギラしてるモンですよ。
ただ、ヒナって言う感じじゃないかな?まだ羽根は大きくなく飛べそうにはないけど、だいぶ大きくなっています。
くそぅ!もっと早く本気で鴨を狙っていたら…。
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm 1:2.8 L USM
1/400s, f/5, ISO 400
ファミリー全員集合のようです。
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm 1:2.8 L USM
1/250s, f/5, ISO 400
母親ガモが歩き始めました。さすがにカメラマン2人だと、ここは危険と判断したか?
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm 1:2.8 L USM
1/320s, f/6.3, ISO 400
水面に入る瞬間はなぜか注意深く。近くにヌートリアがいないか探しているのかも?
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm 1:2.8 L USM
1/500s, f/8, ISO 400
さあ、レッツゴー!
ヒナたちはお母さんの隣を取り合いしているようです。
「父さん、そこ邪魔。どいてくれ。」
1羽出遅れた模様。
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm 1:2.8 L USM
1/640s, f/9, ISO 400
母親先頭。2羽のオスが脇を固める見事な陣形で次の餌場を探します。
もう一人のカメラマンは、ここで帰りました。
うーん、俺が草むらに入らなかったら、鴨は逃げなかったかも?と思うと悪い事したかなぁっと。
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/250s, f/5.6, ISO 400
鴨の群れは対岸まで行っちゃいました。
それにしてもヒナも結構なスピードで泳いでたよ?
しかし、あんなところだと、ここからはちょっと遠いな。
向こう岸に行くには橋か…ん?橋?
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/60s, f/5.6, ISO 400
そう、橋の真下でお食事タイムなんだから、橋の上から撮影したら大丈夫。
ちょっとゴミが目立つけどw
小ガモの餌が何か分かりますね。恐らく、あの細かい双葉の浮き草を食べているんだと思います。
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/200s, f/5.6, ISO 400
食事も一段落。
何羽かのヒナが集まってなんか相談しているようです。
「何々?僕も仲間に入れてよ。」
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/200s, f/5.6, ISO 400
「よしこっちだ。」
みんな一斉に同じ方向に泳ぎ始めます。
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/250s, f/5.6, ISO 400
「お?なんだなんだ?」
仲間が集まってきて…
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/320s, f/6.3, ISO 400
いつの間にかヒナ13羽が全員集合。
この3-5-2-3のサッカーのフォーメーションのような陣形を崩すことなく進んでいく先は?
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/400s, f/7.1, ISO 400
お父さんのところw
父さんガモは子供に自分の食事タイムを邪魔されるのが嫌なのか、近づくヒナを追い払います。
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/400s, f/7.1, ISO 400
父親から放射状に散っていくヒナ。
「父さん怖えぇ!」
「きっとあの辺は、美味しい餌があるんだぜ。だから父さんはあんなにムキになって怒るんだぜ。」
…って言っているのかも?
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/400s, f/7.1, ISO 400
ほとんどのヒナが父親から離れているのに、1羽だけ母親のそばに。
この子は本当に母親から離れない。こんなの見てたら顔がゆるみますw
Canon EOS 5D + Tokina AT-X AF 400mm 1:5.6
1/640s, f/8, ISO 400
そんな合鴨たちを家政婦のようにじっと見ているカワセミ。
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm 1:2.8 L USM
1/800s, f/10, ISO 400, -0.7Ev
橋からではなくもっと近づいて、撮ってみたいと思って、岸を見ると、恐らく釣り師が作ったであろう獣道が何本か。
アレを辿れば、また近くで狙えるかなと思って実際行ってみると。
…なんだこの草ボウボウw
バス釣りの連中はこれをかき分けて行くのか?真似できないししたくないw
ああ、まだまだ俺もアマちゃんだなw