風に誘われて

あの山から、あの海から、私を呼ぶ声が聞こえます。
風が「行こう!」と誘います。
風に誘われて、さあ立ち上がろう!!

8月のお客様 《後半》

2012-09-02 | 北海道の夏 5年目 (2012)
  8月21日~24日 

ボランティアで知り合った友人が、飛行機に乗って訪ねて来てくれた。

この近くのホテルを3泊予約したとのことで、
日帰り可能の場所を案内しようとスケジュール作成。


                                       

日目

空港出迎えのあと、
いつも行くスーパーへ行き、地域の食事情探訪。
ついでに、いつものアイスクリーム店。
そして夜は、ちょうど知人に誘われたバーベキューにも一緒に。




近所の人も寄り集まったバーベキューは、総勢15名。
夕方からお邪魔して、帰り着いたのは10時半を回っていた。

朝早くの出発で、友人にとっては初日から心身ともに疲れた1日だっただろう。


                                    

日目

快晴なので、「今日は摩周湖に行くしかない!」と
摩周湖→川湯温泉→屈斜路湖→砂湯→美幌峠のコースに決めた。


  
これ以上の青はない!と言うほどの摩周ブルー
言葉もなく、しばらく立ちつくす。
(彼女の感想では、この摩周湖の青い色が一番心に残っているそうだ)



屈斜路湖畔の砂湯
でも、今年一番の暑い日だったので、足湯はさすがにパス。


  

途中、藻琴山にある展望台から屈斜路湖の雲海も見られたし、
川湯温泉にある美味しいアイスクリームも沢山食べられたし、
車に乗っている時間は長かったけれど、楽しんでもらえたかな?


                                      

日目

午後から雨という予報で、午前中に原生花園から能取湖へ、
午後は「北方民族博物館」へのコースにした。

  
原生花園から海岸に出て、オホーツクの海で遊ぶ。
鳴き砂と流木拾いで遊び、波と戯れ、おばさん達は束の間、子供に戻った。


  
能取湖畔に行き、かつての(昨年から壊滅状態) サンゴ草群生地へ。
昼食に、ご当地グルメ「ザンギ丼」を食べた後は、「北方民族博物館」でゆっくり過ごした。


                                    

日目

お土産の買い物に、「道の駅」と「地元野菜直売所」にご案内。
もぎたてトウモロコシやブルーベリーを、ヨッコラショとお持ち帰り。
新鮮だし、安いしね。

その後は空港へお見送り。


                                     

最初は「女性同士のほうがいいだろう」と遠慮していた夫も
一緒に話したり食事したりしているうちに、「では行きましょうか」と同行。
ナビ操作やカメラマンで頑張ってくれた。

夫婦二人旅とは違って、人数が増えると会話も笑顔も増える。
「私も!」という人、大歓迎

8月のお客様 《前半》

2012-08-31 | 北海道の夏 5年目 (2012)
  8月9日  


  
この町のひまわりが満開!




そして今日は、友人の娘さん夫婦がツーリング途中で立ち寄ってくれたので、
このひまわり畑にご案内。

東京から東北を通り、青森からフェリーで函館に渡り、
その後は日本海側を北上し、最北の稚内・宗谷を回ってこの地に到着。

ずっと年寄り二人の生活だったけれど、若い人との楽しい時間が持てて、
いつになく夫も上機嫌。

泊まった日の夕方から降った雨も次の朝には快晴となり、
若い二人は摩周湖を目指して出発。
「気をつけてね


                                             
  8月中旬 

近くの家に夏休みだけ滞在していた5歳の男の子と仲良くなった。

最初は庭で遊んでいたのだが、
そのうち「ピンポーン」とチャイムを鳴らして訪ねてくるようになった



オモチャがないので、夫が新聞紙で兜を作ろうとしたが、作り方を忘れていて、
出来上がったのは兜ではなく帽子のような・・・
子供って正直だから、「これ、兜じゃない」と、かぶろうとしない。
大人だったら「これはこれで面白いですね」って付きあってくれるのだろうけど

ジジババの生活に元気の素を届けてくれた2週間は、
男の子の記憶には残らないのだろう。
でも、私の記憶にはしっかり残った夏の出会いだった。

                                       

自然観察会 《水鳥・湿地センター》 《原生花園》

2012-08-29 | 北海道の夏 5年目 (2012)
8月18日
今年5月末にオープンしたばかりの濤沸湖水鳥・湿地センターで「自然探索会」があった。

センターがある濤沸湖は、海岸側には「小清水原生花園」が広がり、
目の前には知床連山や斜里岳を一望できる美しい場所にある。

北海道に来るようになって、今まで見たことのない鳥を見る機会が増えたというものの、
鳥にはあまり興味がない。
でも、後半に「小清水原生花園」での観察会もあるというので参加してみた。


                            

最初は、興味のない「水鳥観察」

この濤沸湖は、渡り鳥の中継地・越冬地として知られていて、
特にガン・カモ類が多く、毎年2~3万羽も飛来するらしい。
(先日行った時は、オジロワシも見ることができた)


  

ガイドの専門家が、見分けのつきにくい鳥の説明をするものだから、
鳥に詳しくない私の頭はますます混乱してしまう。

でも《アオサギ》も 《トンビ》も 《セキレイ》も 見れば判断がつくようになった 


                             


さて次は場所を移して、楽しみにしていた《原生花園の観察》

  
《ハマフウロ(浜風露)》(エゾフウロの変種)
ピンクの花が風に揺れる様子は、可憐で可愛い。


  
この茎に絡みついているツル状の植物が《ネナシカズラ(根無葛)》
名前の通り、根もなく葉もなく、絡みついた植物から養分をとる寄生植物。

自然環境の維持のために毎年、火入れ(野焼き)を行っているそうだが、
その影響で今年は、この《ネナシカズラ》がとても増えたとか。
他の植物に与える影響が心配だが、大丈夫なのかな?


  
《キタノコギリソウ(北鋸草)》 と、色づき始めた《ハマナスの実(浜茄子、浜梨)》


  
《ヒロハクサフジ(広葉草藤)》の花は、通常は紫や藤色だが、これは珍しい白の花。


  
《ハマニガナ(浜苦菜)》をみんなで接写

私が花だけを接写していると、隣で写していた男性が
「この花の特徴は地下茎で伸びていくので、花だけではなく、並んで伸びる葉も写すといいよ」と、
親切に教えてくれた。
「ありがとう!」


お天気にも恵まれ・・というか、北海道にしては暑すぎる位の天候で、
履物として指定されていた長靴がだんだん恨めしくなるほど。

でも、今日も新しい花の名前を覚えた。(ネナシカズラとハマニガナ)
水鳥もたくさん観察できた。(なかなか名前は覚えられないけど)

何歳になっても一歩踏み出すことって大切だし、新しい世界につながっていく。
ちょっと疲れた一日だったけれど、体を休めて、さあまた踏み出さなくちゃ

農業体験 トマト収穫

2012-08-27 | 北海道の夏 5年目 (2012)
8月16日
農業体験「トマトの収穫」
品種は「桃太郎」


 朝8:00に出向き、すぐに開始


すぐにトマトをもぎ取るのではなく、まず、収穫するトマトの上の段までの葉を切り落とす作業。

トマトを切り落とさないよう、
トマトに傷をつけない様に、
葉の根元から切る。
(トマトを傷つけたり葉を中途半端に残すと、そこから病気になり広がっていくので)


 いよいよ、もぎ取り


ヘタのつけ根まで真っ赤に熟したトマトは、でっかい!
トマトジュースにするので、完熟のものだけをもぎ取るが、大きいので結構重い。

ボランティアと言えども手を抜く訳にはいかない。
中腰で続く作業も大変なら、ビニールハウスの暑さも大変。



最初は格好つけてエプロン姿で始めたものの、次第になりふり構う気持ちもなくなり、
流れる汗対策に、首にタオル、頭にタオル鉢巻き。



こうして1日にもぎ取ったトマトは、4人でミニコンテナ30個、重さは600キロ

これを、また皆で軽トラックに積み込む。


 廃棄するために、切り落とした葉や傷んだトマトを集める


午前中に切り落とした葉が夕方にはシンナリしているので、集めやすい。
が、これも中腰なので腿の筋肉が痛くなる。

それにしても、単にもぎ取るだけでも、こんなに大変な作業とは思わなかった

改めて農作業がどんなに重労働なのかを身を持って知った1日だった。
(でも、これからも時々手伝うつもり) 

層雲峡 紅葉谷(もみじだに)

2012-08-21 | 北海道の夏 5年目 (2012)

                  

黒岳に登った次の日は、昨日とは打って変わっての快晴!
「もう一回登る?」と、半分冗談、半分本気の話は出るが、
残念なことに体(特に足)が言うことをきかない。

ならば近場の《紅葉谷》に行ってみようと、ホテル・フロントに道順を訊きに行ったら
「クマが出ますので気をつけて」って

「出るかもしれない」も恐いけれど、
「出ます」は、もっと恐い

熊よけ鈴をリュックに結びつけ、熊が出るという谷へ出発


  
こんな大木や、クマゲラが餌をとった跡がある木などを見ながら歩いていくと、
足元に、また花が迎えてくれる。


  
《エゾアジサイ》


  
《ミゾホオズキ》


  
サラシナショウマ



逆光で見えにくいけど、土の中から花だけ出す《オニノヤガラ》


柱状節理の真っ直ぐな石
この辺りの山には、こんな6角形や多角形の柱状の石が立っていたり、転がっていたり。

そう言えば黒岳の山頂から石室に行く途中にも、こんな人工的に見える石が転がっていて
「まさか誰かが運んできた???」
「まさか誰かが彫った???」と疑問に思ったりしたが、
太古の昔、火山が爆発した後に固まって出来た多角形の柱状の石が崩れたものだそうだ。


  
左に流れる川には時折、小規模な滝が見える。
涼と眺めを兼ねての休憩も、手でわざわざ熊よけ鈴を鳴らしたりと、忙しい



更に、細い道を上がったり下ったりしながら奥へ向かって行くと・・・

滝が見えてきた!

  
ドドッーっと、勢いよく流れてくる滝からは、風に乗って水しぶきが掛かってきて、
カメラを向けるとレンズには、すぐに水滴がついてしまう程。


  

この川の源流は、大雪山お鉢平とか。
そして、この川の名前は、赤石川。
アイヌ語では《シュマフーレペッ》で、《石・赤い・川》という意味で、確かに川の石は赤い。
これは源流近くの噴火孔から硫化水素が出て、川が強酸性のためらしい。


    
上を見上げると真っ直ぐ切り立った岩の先に真っ青な空。
そして、冷たい川の水に手をつけたり、風に乗って降りかかる水しぶきを浴びていると、
熊が気になるものの、なかなか去りがたい。
「あと30分だけのんびりしよう」と、この時間を満喫。

「紅葉谷」という名前からして、秋の紅葉の頃には見事な美しさがあるのだろう。
その時季に、きっとまた・・・

黒岳・石室へ

2012-08-19 | 北海道の夏 5年目 (2012)
今までは黒岳頂上まで行きながら、時間がなかったり風が強かったりで、
その先の石室までは行くことが出来なかった。

「今回こそ!」と、
頂上でおにぎりを食べたあと、いよいよ、その先の避難小屋・石室を目指して歩き始めた。



《ウラシマツツジ》が赤く色づき始めている。
もう、ここ黒岳は秋の季節に移ろいつつあるようだ。
こんな紅葉をみると、夏の花はもう終わってしまったのかと期待がしぼんでくるが・・・ 

でも、咲いていた
見たいと思っていた花が、このあと次々に姿を見せてくれた。

  
《イワブクロ》
写真では花の色が地味にみえるが、実際には薄紫の綺麗な色。


  
左の《エゾツツジ》はチラホラと。
右の白い花は《イワツメクサ》


  
左、高山植物の女王《コマクサ》も咲き残っていてくれた!
右は《イワギキョウ》
 


と、ここで夫が「膝が痛いのでここで待ってる」と言いだした

霧の中では周囲の景色を眺めることも出来ない。
目指す石室との距離感もつかめないので、花に興味がなければ歩く楽しみがないことはわかる。

私も戻ろうかとも思ったが、せっかく近くまで来たのだから撤退はしたくない。
迷ったが・・・ 
「じゃあ、私だけで行ってくる」と、夫を残して1人で行くことにした エヘ



  
左は《ゴゼンタチバナ》  右は《イワヒゲ》

今年は、このゴゼンタチバナを見る機会が多かった
まず川湯温泉で見て、次はベニヤ原生花園、そしてまた黒岳で。




左右には雪渓が残り、その間の登山道を歩いていたら・・・
右の雪渓のそばには、私が見たいと願っていた花が咲いていてくれた 


  
《チングルマ》
白い花の中心は黄色。
何とも可憐で、それでいて華やか。
私は、こんな小さくて白い花が大好き


  
左の《エゾツガザクラ》も、右の《エゾコザクラ》も、時季的に終わっている花だが、
この雪渓の冷たい風のお陰で、ここだけ、かろうじて残っていたのだ。
(シラタマノキも咲いていた)

私が一番見たいと願い、でも時季的に無理かも・・・と思っていた
チングルマ、ツガザクラ、シラタマノキが見られたことに1人で「すごーい」と感動!!

    
この左側の雪渓に面した瓦礫岩は《ナキウサギ》の住みかになっているらしく、
ピュッ、ピュッと鳴き声がして、チラチラッと動く気配がする。

このあとビジターセンターで「動く気配が見えて、鳴き声がよく聞こえた」と話したら
「霧がかかっていると大きな鳥から狙われにくいので、岩の上によく出てくる」とか。

右には大好きな花々、左にはナキウサギの鳴き声。
周りには誰ひとり居なく、私一人の世界。
この岩場に腰かけていると、もう時間も何も忘れてしまいそう


  
《チングルマの綿毛》の群生が広がっている。
露を含んだ綿毛も綺麗。

チングルマは、花も、花の後の綿毛も綺麗だが、そのあとの葉っぱも紅葉して見事らしい。
この次は、花満開の時季も、紅葉の時も来てみたいと、夢(欲)が出てくる。

  
そして、やっと着いた山小屋(避難小屋)の石室

部屋の中は2段ベッドが並んでいて、別棟にバイオトイレもあり、
思ったよりも居心地はよさそう。

泊まっている人に「他の人のイビキとか気にならない?」と訊いたら
「疲れているので全く気にするどころでないよ。みんな熟睡」だって。
確かにそうだろう。


  
再び黒岳山頂に戻る途中、短時間ではあったが、霧が晴れ、
周りの景色が見渡せた

頑張ったご褒美に、山の神様が景色を見せてくれたのかもしれない。
(右の写真の一番高い所が、夫の待つ黒岳山頂)


  
《ホシガラス》羽の模様が星のよう

途中で引き返した夫は黒岳山頂で待っていたらしいが、
そこで珍しい《ホシガラス》を写真に収めたと、ちょっと嬉しそう。

カラスはカラスでも「星」がつくだけで響きが綺麗になる。
それに珍しい鳥でもあるらしいし、私を待ってた甲斐があったよね


さて、今度は下山となるが、
登るのも大変なら、下るのも膝を使って結構大変。

下りのリフトが動く間に着かなければ、7合目に取り残されてしまう。
この時間帯に下山する登山者はほとんどいなく、ちょっと焦るが、足がガクガク。
でも心は、花に出合え、石室まで行けた満足感でいっぱい。

「もう黒岳は卒業」と思っていたけれど、もう一回来たいな~との思いが沸々と・・・
でも年々、登山の厳しさが身に堪える・・・

あーーーリフトを頂上まで延長させてくれないかな。
頂上が無理なら、せめて9合目、いや8合目まででも

層雲峡から黒岳登山

2012-08-18 | 北海道の夏 5年目 (2012)
8月7日

卒業した気持ちでいたが、やっぱり今年も登ることになった黒岳。
はたして、頂上まで頑張れるかな・・?

週間天気予報を見て1週間前にホテルを予約したが、
徐々にお天気がずれ込んで、当日は生憎の曇り空。
だが、雨が降るよりは・・・と自分を納得させながら、朝7時に出発。

層雲峡には9時過ぎに到着し、コンビニでチョコレートや菓子パンなどの行動食を購入。
9時40分発のロープウェイに乗る。

  
ロープウェイとリフトを乗り継ぎ、7合目までは周囲の景色を見ながらの楽な行程



ここからが本当の登山の始まり。
入山届けに名前・住所・連絡先を書いてから、さあ出発
10:10


  
登山道は整備されているとは言うものの、大きな岩がゴロゴロ
いつものことながら、すぐに息が上がってくる。



休憩していると、可愛いシマリスがチョロチョロ
警戒もせず、すぐ近くにまで寄ってくる。


  
左は《ウメバチソウ》  右は《エゾノレイジンソウ》

近くに咲きながら《ウメバチソウ》のような可憐な花もあれば、
《エゾノレイジンソウ》のような華やかな花もある。


  
《チシマノキンバイソウ》
霧の中では、こんな黄色の花がパッと目に入り、元気を貰える。


  
《ヤマハハコ》

お花の雰囲気がエーデルワイスに似ているので、
このあとビジターセンターで 「エーデルワイスの仲間では?」と訊いたら、
専門書で調べてくれて「同じ仲間のようです」って!
やっぱりね


     
《ミヤマアキノキリンソウ(エゾノキリンソウかも)》  と  《ナガバキタアザミ》

登山は好きではないけれど、次はどんな花が姿を見せてくれるだろうかと、
その楽しみがあるから何とか頑張れる


  
《タカネトウウチソウ》  と  《ダイセツトリカブト》


  
左の《ハクサンチドリ》も、右の《ミヤマホソツツジ》も、花の盛りを過ぎていたけれど、
かろうじて見ることができた。


  
《マルバシモツケ》
小さな花が寄り集まって咲く様子は《イソツツジ》に似ている。
  

  
霧にかすんだ《まねき岩》を過ぎたら・・・頂上はすぐ!!



12:50
辺りは霧でほとんど何も見えないけれど、紛れもなく1984メートル、黒岳頂上

ガイドブックでは7合目から頂上までは1時間~1時間半と表示されているが、
私達の所要時間は2時間40分
最初に登った5年前は確か2時間だったような気もする。
どうも登るごとに所要時間は延びていくが、それだけ体力が落ちていると言うことだろう。

体力の限界を感じつつも、心は更に先の《石室》へと向かい、
「やはり行くのか??」と渋る夫を連れ立って歩き始めた・・・が、
その様子は次のブログに持ち越し

じゃがいも畑をぬけて、ランチへ

2012-08-16 | 北海道の夏 5年目 (2012)
7月末
ここ滞在地の畑では、ジャガイモの花が真っ盛り。

  
ジャガイモは食料だけでなく花も楽しめる優れもの。

ジャガイモの花は白が多いけれど、今日行った場所では薄紫の花が満開!
これは男爵の花とか。

この時季は花を求めて泊まりがけの旅に出掛けることが多いけれど、
「灯台もと暗し」で、案外と近くに目を見張るような花が咲いていたりするものだ。


                  

今日のランチは、近くの人気うどん店へ。
以前行った時は駐車場がいっぱいだったので、
今日は開店(11時)と同時に入ったら最初の客だった


「限定10食」につられて夫が注文した《きつねうどん》
器からはみ出て、お盆につきそうな位に大きい油揚げに大笑い。



私は上品に・・・とは言っても、こんな大盛りでは上品とは言えないが・・・
海老天と揚げ餅がのった《冷やしうどん》

普通盛りも大盛りも値段は一緒というので、つい二人とも大盛りにしたが、
これが結構な量 
頼んだからには残す訳にはいかない 

そして帰りには、いつものアイスクリーム屋さんへ


左から、はちみつ(マヌカハニー)、マンゴー、ストロベリー、ピスタチオ。

ここ「リスの森」のアイスクリームは、絶対のお勧め店。
原材料がいいのだろう、濃厚なのに、くどい甘さがなく後味がスッキリしている。

こんなに食べるのだから体重増になるのは仕方ないか・・・

感動の《ゴッホ祭》

2012-08-11 | 北海道の夏 5年目 (2012)
町で偶然目にした1枚のポスター
「ん?ゴッホ?」っと、ゴッホ大好きな私の足が止まる。
町で「ゴッホ祭」があるという。

そのポスターを見たのは、実施日の2日前。
それから悩んだ。
町の人達の交流の場所に部外者が行っていいものかと。
行ったとしても、独りポツネンと居心地の悪い思いをするのかも・・・と。

直前まで迷いに迷っていたが、
「行くだけ行ってみよう」
「どうしても居たたまれなくなったら、その場で帰ればいいのだから」と、
意を決して行ってみた。


                     


この町とゴッホの関係は、
以前、黒沢監督の映画で、夢の中でゴッホと出会うシーンの撮影が行われたことにある。
その直後からゴッホ好きな有志で始めたらしいが、その後20年間の中断の後、
6年前からまた再開したとのこと。




会費を払うと、領収書の代わりに
首から下げるゴッホの絵のシール、1本のフランスパン、ワインが配られる。
そしてテーブルには、少々のお料理も。




夕方6時からの開始と言っても、夏の日没は遅い。
戸外のパーゴラの下にテーブルがセットされ、その前では生バンドの演奏が始まっている。




周囲にはひまわりも、ゴッホの絵も飾られ、おまけにゴッホの絵の模写コーナーまである。
なんとオシャレで、なんと心豊かなフェスティバルなんだろう!



空は茜色に染まり、更に雰囲気を盛り上げてくれる。



私はゴッホが大好き。
これは中学の美術の先生の影響が大いに関係していると思うが、
ゴッホの絵も、ゴッホという人間にも魅かれる。

10年ほど前、ゴッホの足跡をたどって南フランスのアルルに行ったことがある。
ガイドブックで探し、ゴッホの作品 《夜のカフェテラス》 に描かれたカフェ近くのホテルを予約したところ、
案内された部屋が、そのカフェの真正面
窓を開けて、あのカフェが真正面に見えた時は、あまりの感動で涙したのを憶えている。


  

生バンドの演奏を聴きながらゴッホの絵を見ていると、あのアルルを旅した幸せだった時を思い出し、
ここでまた涙が出てくる。



知らない人ばかりのテーブルだったけれど、ゴッホの話で盛り上がり、最後には連絡先を教え合い、
一歩の勇気が新たな出会いを生んでくれた。

ゴッホの思い出があり、ゴッホでつながり、また新たな思い出ができる。
ありがとう、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

稚内 通い続けたレストラン

2012-08-09 | 北海道の夏 5年目 (2012)
2年前、「サロベツ原野の兜沼(かぶとぬま)に、とても美味しいレストランがある」と教えられて行き、
その美味しさに唸ってしまったことがある。

ネットで、そのレストランが稚内市内に移転したと言う情報を得て、
宿泊のホテルを、そのレストランのそばに決めた。

このホテルはレストランも併設しているのに、
「あのレストランのそばなので、このホテルに決めました」と言ったら
フロントマンが苦笑いしていたが

「そのレストランにもう一度行きたい」の願いが叶って、今回、4日連続で食事した。



日目

  
お通し・・・クジラのベーコン & つぶ貝のお刺身

  
メイン・・・有精卵3個使った、とろふわオムライス
パスタ・・・パルミジャーノ・クリームパスタ


デザート・・・平飼い卵のカタラーナ(ブリュレ)


お店に入り、
「以前来たことがあり、また美味しいお料理を食べに来ました」と話したら、
何と、そこの女性オーナーは私のことを憶えていてくれた

実は私、以前来た時に、
あまりの美味しさに帰宅後「ここで修業したいほど」と、感激の便りを出したことがある。
「あのお便りを下さった方ね」と、それを憶えていてくれたのだ。



今日はまず、両方の味を食べてみたいので、オムライスとパスタを注文。
以前もオムライスにかけるデミグラス・ソースの美味しさに参ってしまったが、
今回も、その美味しさに心がとろける

ちょうど隣り合わせになった女性と話が弾み、
「明日は美味しいお酒と『切り込み』という酒肴を差し入れするわ」と言ってくれた。
お酒が入っての話だし、レストランに差し入れなど出来るかどうかも分からないが、
楽しく話ができたことや、店主が憶えていてくれたことで、楽しく美味しい食事となった



日目


お通し・・・カスベの煮付け & 「切り込み」


  
メイン・・・このお店の中でも特大のハンバーグ・ステーキ
パスタ・・・和風たらことシーフード


前日に知り合ったオーナーの知人より、本当にお酒と酒肴の差し入れがあった。
酒肴の「切り込み」は、鰊(にしん)・数の子・野菜・麹をいれて漬けこんだもの。
お酒は、北海道・増毛の老舗造り酒屋のもの。

そのお酒を、ここのオーナーは、持ち込み料も取らず、そのまま出してくれた。
それに飲みきれなかった残りを「ホテルで寝酒に」と、持ち帰らせてもくれた

隣り合わせた女性の、初めて会って身も知らずの私達に差し入れてくれる気持ちも嬉しいし、
それを、そのまま飲ませてくれる商売っ気なしのオーナーの気持ちも嬉しい。

この北の果てで受ける親切に心が温かになり、心からの感謝



日目

夫はホテルの和食店へ行きたいと言うので、私は1人で出掛けた。

  
お通し・・・礼文島のボタンエビ & つぶ貝のお刺身
サラダ・・・スモークサーモンのカルパッチョ風


  
メイン・・・とろふわオムライス
サラダとスープは、メイン料理にプラス400円でつけてくれる。


私は居酒屋系に入った時に、頼んでもいないお通しを出されるのが大不満。
座っただけで飲んでもいないのに、小さな器に美味しくもない料理を出され、
それが料金にプラスされるなど、どう考えても納得できない。

でも、ここの場合は反対に、お通しが楽しみで仕方ない。
今日のお通しは、ボタンエビと、コリコリ新鮮なつぶ貝のお刺身。
これで300円なのだから、もう有難いやら美味しいやら



日目(最後の夜)

  
お通し・・・ 礼文島のボタンエビ & つぶ貝のお刺身 (前日と同じだが、美味しいから文句なし)
前菜・・・・ ガーリックトースト (オムライスやシチューと並ぶ、ここの看板メニュー)


  
メイン・・・ビーフシチュー (長時間煮込んだであろう、とても大きな牛肉のシチュー)
メイン・・・海の宝石箱グラタン (帆立・カニ・イカ・海老入りのグラタンで、ネーミングも素敵)



スープ・・・ミネストローネ


土曜日だったからだろう、お客が多くて、いつものカウンターに座れなく、
オーナーとの会話もゆっくり出来なかった。
が、お店の繁盛ぶりを見ることができ、自分のことのように嬉しい。

4晩もあるから、大体のメニューを制覇できるのでは・・・と思っていたけれど、
ここの料理は量が多いので、それは無理だった。
味は勿論、量も値段も大満足の《ミセス・○○ンソン》

またオムライスも、残りメニューも食べたいし、オーナーと、また会いたいけれど、
稚内は少々遠すぎる

またいつか・・を目指し、元気でいなくては

サロベツ原野と幌延 湿原センターめぐり 

2012-08-08 | 北海道の夏 5年目 (2012)
    

稚内から日本海側に沿って南下すると、サロベツ原野が広がる。
ここは、海に浮かぶような利尻富士を眺めながらの、絶景ドライブコースだ。


  

真っ直ぐな道路沿いは、建物も何もない、まさに原野。
刻々と姿を変える利尻富士を眺め、時には気に入った場所に車を停め、
この雄大な景色を一人占め(今日は二人占め)


                       




昨年から場所を変え、新しく建てられた《サロベツ湿原センター》

以前のセンターとは全く違い、最新設備が整っているし、
職員も大幅に増えて、こちらの質問にも入れ替わり立ち替わりで、それぞれ得意分野の説明をしてくれる。

近ければ毎週のように来たいものだが、サロベツは遠すぎる。
でも、人が押し寄せない北の果てだからこそ、こういう自然が残ったともいえるので、
この地の利の悪さも、またいいことかもしれない。



遊歩道を入ってすぐに咲いていたのは《ノリウツギ》


  
《ノハナショウブ》が見頃だった。


  
左は《モウセンゴケ》(食虫植物)
右は《モウセンゴケの花》

モウセンゴケの花は、この時季の、午後の限られた時間だけしか開かないとか。
モウセンゴケ自体も小さくて探しにくいし、
更にそこからヒューっと細い茎の先につけた花を見つけるのは、もっと大変。

目を凝らしながら探していき、やっと見つけた花の大きさは直径5~6ミリと、とても小さい。
写しているうちに雲が出てきて冷たい風が出た途端、その花びらを閉じてしまった。
その間ほんの5分ほど。
当たり前ながら「植物って生きているんだなあ」と実感。



《タチギボウシ》も咲き始めていた。
周囲には蕾がいっぱいだったので、これから見頃を迎えるのだろう。


 

その後、場所を移して、《幌延(ほろのべ)湿原センター》へ

  

ヤマドリゼンマイの群生を眺めながら、木道の遊歩道を歩いて行った先の沼を目指す。
この時季、咲いているはずのネムロコウホネの花を求めて。


  
《ネムロコウホネ》
緑や黄緑の葉の中に、スクッと黄色の花を伸ばしている。

青い空を水面に映して輝く沼は、まるでモネの絵のようだ 



初めて知った(見た)《クロバナロウゲ》
固くて、このままドライフラワーになりそう。


  
瑠璃色の翅が美しく、小さくて可愛い蝶。
《ルリシジミ》かな?

カメラを近づけても逃げないので、しばらく接写を試みて、蝶と遊ぶ。
花もいいけれど、こんな可愛い蝶と過ごす時間も、また心が和む。

宗谷岬 -祈りの塔-

2012-08-07 | 北海道の夏 5年目 (2012)
稚内駅近辺

  
2年前に訪れた時とは打って変わっての変貌を遂げた稚内駅舎
以前の、北の果てらしい、ちょっと裏ぶれた風体の駅舎の片鱗は全くない。

私が20歳の頃に、大きなリュックを背負って夜汽車で来た時の駅の面影が消えてしまい、
まるで青春時代の1ページが消えてしまったかのような寂しさを感じる。
これも時代の流れ、仕方がないか。



駅から少し離れたところにある、稚内港・北防波堤ドーム
戦前は、ここまで線路が延びていて、駅舎とカラフト航路の待合室がつながっていたとか。
(現在のフェリー乗り場は移転して、駅から徒歩10分くらいのところにある。)


宗谷岬


  
日本最北端にある宗谷岬

ここは、いつ行っても寒い風が吹き、北の果てに来た思いを更にかき立てられる。


  
宗谷岬を見下ろす丘には、展望台や、いろいろな記念碑が建てられて、
寒々した風景にイワベンケイの黄色が彩りを添えていた。


  
この丘の一角にある、大韓航空機撃墜事件の慰霊塔《祈りの塔》

鶴が空に向かって大きく羽ばたこうとしているような塔。
その先は、あの撃墜された冷たい海に向かっている。


  

この事件(事故ではなく)の碑文には、最愛の二人のご家族を亡くされたT先生達の想いがこもっている。

先生のお話や著書を通して知るお二人に思いを馳せ、手を合わせた。
どうぞ安らかに・・・


-愛と誓いを捧げる- 碑文

あなたたちの生きる喜びを一瞬のうちに奪い去ったものたちは、
いま全世界の人びとから糾弾されています。
事件の真相はかならず近い将来にあきらかにされるでしょう。
わたしたちはあなたたちの犠牲をけっして無駄にはさせません。
わたしたちは命の重さと平和の尊さと武力のおろかさを
ひろく世界の人びとに訴えていくことを誓います。
愛しい人たちよ 
安らかにお眠りください


礼文島 レブンウスユキソウ群生地へ

2012-08-06 | 北海道の夏 5年目 (2012)
桃岩展望台でおにぎりの昼食をすませた後は、
一旦バス道路に出て歩き、《レブンウスユキソウ(エーデルワイス)》 群生地のある礼文林道に入る。


林道と言うだけあって、道は車が入れる広さはある。
しかし上り坂なので、午前中4時間も歩いて来た身には相当堪えるし、相当暑い

でも歩かねば あのウスユキソウには出合えない。
一歩一歩、また一歩と汗を流しながら歩く道の先々に、また花たちが力を与えてくれる。


  
《ミソガワソウ》(味噌川草) 名前は木曽川支流の味噌川に由来する


    
左はコウゾリナかな? 右は《イワベンケイ》


    
名前は分からないが、ラン科の可憐な花たち


  
《カラフトゲンゲ(レブンゲンゲ、チシマゲンゲとも)》

一度見てみたいと思っていたので、これにも感激!
花が下を向いているのが特徴で、
同じような花で上を向いているのは《レブンソウ》 しかし撮るのを忘れた


  
左は扇風機の羽のような花をつける《シオガマギク》
右は実をつけ始めた《マイヅルソウ》 まだマダラ模様だが、やがて赤一色の実になる。




そして、いよいよ《レブンウスユキソウ》

  
《レブンウスユキソウ》はエーデルワイスと同じ仲間
緑の中に、小さくとも存在感のある花は、凛とした気品を感じる。


   

ずっと以前、オーストリアに旅した時にエーデルワイズの鉢植えを買ったことがあるが、
植物は日本に持ち帰られず、泣く泣く最後の宿泊地において来たことがある。

あれから最近は日本でも園芸店で見かけることはあるが、
苦労して歩いてきたせいもあるだろうが、こうして自生している姿は、やはり感動の美しさだ。



その後、地元に人に「珍しい花を教えてあげる」と聞いて、
最後の力を振り絞り、探し探して歩いて行った場所で・・・、ついに見つけた

《白いエゾカワラナデシコ》

  

思いがけずに出合えた白いエゾカワラナデシコは、気品と華麗さで惹きつけられる。
赤もいいけれど、私は白のほうが好き


  
ついでに、カタツムリと蝶の写真。

カタツムリの、ベージュに茶色のクルクルとした線も、蝶のテンテン模様も可愛い。
まるでお花の一部のように、礼文島の野山に彩りを添えてくれている。



休憩時間を含めて7時間のトレッキング。
歩くのが苦手でも、花に力を貰うと何とか歩けるものだ。

ただ、フェリー乗り場まであと1キロというところで、こともあろうか夫が突然ヒッチハイクをした
停められた車の方(女性)もビックリなら、私もビックリ
「ヒッチハイクしたのは生まれて初めての経験」ということで、よほど足が痛かったのだろう・・・が、
あと1キロの下り坂なんだから最後まで頑張ればいいのに
って言いながら私もチャッカリ乗っちゃったけど・・・

礼文島 花の浮島トレッキング

2012-08-05 | 北海道の夏 5年目 (2012)
稚内のホテルにチェックインして明日の天気を訊ねると、
「晴れは明日までで、それ以降は曇りの予報です」とのこと。
着いたばかりで明日はゆっくりしたいと思っていたが、
「では早速、明日行こう」と、稚内港への早朝のタクシーを予約した。

礼文島(れぶんとう)には過去2回行ったことはあるが、
その両方とも霧がかかっていたり風が強かったりで、天候には恵まれなかった。
(若かりし時と2年前)

「いつか、快晴の礼文島で花をめぐりながら歩きたい」
という半世紀近い夢を叶うべく、礼文島に出発!



礼文島は日本最北端の島で、稚内から59㎞、船で2時間のところにある。

2年前は礼文島と利尻島を周り、宿泊は利尻島だったが、
今回は礼文島で夕方までゆっくり過ごし、そのまま稚内に戻るコース。


  
フェリーの始発便(6:30)に乗る。
大型ではないけれど、今日は穏やかな波で揺れそうもないので、酔い止め薬は必要なさそう
(薬を飲むと眠って困る


  
定刻通りに、礼文島に着岸。

フェリーターミナルに観光案内所があるので、お花をめぐる最適のトレッキングコースを訊くと、
時間的なことと体力的なことを考えて《桃岩展望台コース》と《礼文林道》がいいのでは?と勧められた。



路線バス、8:55発、知床行きに乗る。
港から終点の知床バス停までわずか1キロ程度の道だけれど、
花の無い場所はバスに乗って体力温存しておかないと



バス停から民家の間を歩き、トレッキングコースの入り口に。

さあ、ここから花めぐりの始まり!
どんな花に、どんな景色に出合えるのかと心が浮き立つ。



  
ウツボグサ(靫草)
花の一つひとつは小さくて細部は分かりにくいが、
この小さな花の穂が、弓矢を入れる靫(うつぼ)に似ているのが名前の由来。



《レブンキンバイソウ》(礼文金梅草)かな? それとも《ミヤマキンポウゲ》かな?

小さな花なので、足元をよーく観察しながら歩かないと見落としてしまう。
だからこそ、こういう小さな花を見つけると嬉しくなる。


  
左は《チシマフウロ》(千島風露)
右は《エゾカワラナデシコ》(蝦夷河原撫子)




心配した雲も流れ、晴れてくると気温も上がってくる。
登り道の連続で少々息が上がってくる頃、脇に入り込む小さな道を見つけた。
休憩のつもりで草をかき分け入っていくと、その先に感動の景色が広がった。

  
見渡す限りの花の群生。
手前は《オニシモツケ》が多く、その前方は白いセリ科の花のようだ。
  

  
左は《オニシモツケ》
右はカイジンドウ? 

  
エゾニュウ(ニュウとはアイヌ語で苦いを意味している)

北海道には、見分けがつかない程、多種類のセリ科の白い花が咲く。
思いつくだけでもエゾノシシウド、エゾノヨロイグサ、オオハナウド、ドクゼリなど・・・
中でも一番大きくて目立つのが《エゾニュウ》


こんな華やかで、純白で、しかも一つひとつの花は可憐で美しい。
この花一つで結婚式のブーケになるのでは・・?と思うのだけれど、どうだろう?



今度は、元地灯台が見えた頃から、《イブキトラノオ》の群生が始まった。

  

  

青い海を背にピンクの花が咲き乱れる中に立つと、もう感動で胸がいっぱい。
「ワアー」「ワアー」とだけで、言葉にならない。
ここ礼文島を「花の浮島」というが、本当によく表現していると思う。

ここに来られて良かった
はるばる来て良かった


  
《イブキトラノオ》 と 《レブンシオガマ》




    
ストックの先には、かすんでいるけど空に浮いているような利尻島
実際には結構見えたのに、写真ではよく写っていない・・・


    
こんなアップダウンの激しい道だけれど、次から次に見えてくる花と、変化に富んだ景色眺めていると、
その距離も大変さも気にならない。


  


  
桃の形をした《桃岩》が見えてきた。
桃と言えばそのようでもあるが、そうでないと言えばそうでもないし・・・微妙
でも、こんなにハッキリ見えたのは初めてだし、桃と認めることにしよう


まだまだ昼食後もトレッキングは続くが、ひとまずブログもここで休憩。
明日また、礼文林道のトレッキング・レポートへ

7月18日

浜頓別 ベニヤ原生花園

2012-08-04 | 北海道の夏 5年目 (2012)
6月、7月の北海道はお花のピークを迎える。
同じ場所でも1週間も経つと、また違う花が咲いて、その眺めが全く違ってくる。

先日まで、美瑛・富良野・占冠と花めぐりをしたばかりだと言うのに、
また、以前行った場所の花の咲き具合が気になって、落ち着かなくなる。
これはもう、北海道花めぐり病というべきかもしれない。

ということで、7月17日~22日まで5泊で稚内に行ってきた。

稚内を選んだのは、
1、お天気のいい日を選んで礼文島に行き、花めぐりをしたい。
2、一度食べたことのある美味しいレストランに、また行きたい。
という2つの理由から。


           

朝7:30に、滞在先を出発。
お天気は晴れ。
オホーツク海を右手に見ながらの運転は、車も少ないし、眺めもいいし、とても快適。
ただ眠くなってしまうのが難点だけれど。

今日は一気に稚内まで行くつもりだったが、
浜頓別(はまとんべつ)に来ると、どうしても《ベニヤ原生花園》に寄りたくなってしまう。

稚内には予定より早めに着いてしまいそうだし・・・ということで、
この町で昼食をとり、原生花園に寄ることにした。

  
ここでは、時間によってはボランティア・ガイドさんに案内してもらうことも可能で、
今日も、ちょうど運よくガイドさんがいてくれて、すぐに案内をお願い出来た。

こんな時こそ、疑問に思っている事や、知らない花の名前を教えて貰えるいいチャンス。


  
《エゾノサワアザミ》(蝦夷の沢薊)

アザミはよく見かけるが、それが《エゾノサワアザミ》だったり《チシマアザミ》だったりで、
私には、その区別がよく分からなかった。
で、その質問をしたら
「花だけでは区別がつきにくいが、葉を見ればわかりやすい」とのこと、
葉の太さ(細さ)、葉のギザギザ加減、草丈、花をつける高さ、花の周りの毛、etc.・・が違うらしい。

それでもまだ解りきれない私は、自分なりの解釈として、
葉が細くて、スラッと高く、花の周りがスッキリしているのが《チシマアザミ》
その反対に葉が大きくトゲトゲして、花の周りにも葉やトゲがあるのが《エゾノサワアザミ》と、
勝手に決めた。
(こんな大雑把でいいのかな


  
ハマヒルガオ(浜昼顔)
真っ青なオホーツクの海に面する砂浜に、ピンク色のハマヒルガオ(浜昼顔)が群生。
北の果ての、更に奥まった場所にあるので、果たしてどの位の人の目に留まるのだろうか。


  
左は《ヒメカイウ》(姫海芋)
右は《ゴゼンタチバナ》(御前橘)



クガイソウ(九蓋草、九階草)
空に向かって伸びやかなのがいいなあ。



エゾオオヤマハコベ(蝦夷大山はこべ)

いわゆる《ハコベ》なのだが、《オオヤマ》と名前がついているだけに、ハコベとしてはとても大きい。
私の好きな、小さな花のひとつでもある。


  
ノゴマ

鳥のさえずりが聞こえたので、その声を探したら、
ワッカ原生花園で、その名前を教えて貰った《ノゴマ》!
枯れたエゾニュウの上で、こちらを見ている!
赤い喉が、なんとも可愛い。

左の写真をアップにしてトリミング。
最近おぼえ立てのテクニックだが、小さなものでも結構大きく伸ばせるのが面白い。



ガイドさんから渡された「開花情報」では、現在開花している花は40種類以上とか。
今日の散策は2時間位だけれど、残念ながら見つけられた花は20種類位でしかない。
今度は、もっとゆっくり歩いてみたいとは思うけれど、
あの北の果てまで行くことを考えると、次回はあるだろうか・・・




そして今日のランチは、「はまとん定食」(浜頓別のはまとん)
ほとんどを地元産の材料で作っている。



真ん中の《頓別産帆立と野菜》
表面だけをさっと炒めた位のレア状態。
これがトロントした柔らかさで、甘さもあって、この中では一番のお勧め。
その他に、毛ガニ・イクラのちらし寿司などもついて、もう満腹