神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

サカつく6難しすぐるぅ

2009-11-15 15:19:17 | コンサ
今週は試合も無いので、サカつく6でコンサドーレ1年で昇格させるべく、やってみた。
クライトン、曽田、箕輪がいれば大丈夫……じゃなかった。

第1トライアル:
初期資金でレギュラーメンバーが揃えられないことに愕然。
クライトン、曽田、箕輪縛りなので、ベテランで高額の中山、砂川、芳賀を抜いて開始。
3-5-2(DV)、サイドアタック。
序盤から疲労が溜まりすぎて、まったく勝てず。15位で終了。

第2トライアル:
まったく攻撃が形にならなかった前回を踏まえ、ソンファンOUT、砂川IN。
3-5-2(TV)、サイドアタック。
疲労に気をつけて勧めると、前半は結構勝てたのだが、後半失速。13位。
年間ベストイレブンに、なぜかGK佐藤。
やはり得点力不足。キリノが年間4得点とは。システム、戦術が合っていないのか。

第3トライアル:
サイドアタックを捨てることに。ついでに、前線補強で中山投入。
3-5-2(TV)、カウンター。
あまりの酷さに、途中から諦めてしまったこともあり、17位。
年間チーム総得点が16点とはどういうことだ。

疲労度がわからないから、臨時休養のタイミングがわからない。
選手の特性や能力が現実と異なっているので、理想のコンサドーレがまったく機能しない。
選手に思い入れがあると、好条件のオファーが来ても売れないし、新しい選手を入れて勝っても意味が無い。

苦戦している原因は幾つもあるのだろうが、とにかく何をしても得点が取れない。
来年1月発行予定のデーターブックで、キリノの能力を見たら、あらびっくりなんてことは無いだろうな。

……しょうがないので、オリジナルチームで修行してきます。


サカつくコンサドーレ

2009-11-13 08:29:04 | コンサ
サカつく6.コンサドーレ初期メンバーリスト。
全員選ぶとすでに赤字!

佐藤 優也, 1600 x1 GK オーソドックス
荒谷 弘樹, 2300 x2 GK オーソドックス
高原 寿康, 2200 x2 GK オーソドックス
曵地 裕哉, いないよ
吉弘 充志, 1900 x1 CDF ストッパー
柴田 慎吾, 1100 x1 CDF ストッパー
曽田 雄志, 2000 x2 CDF ストッパー イケメン 意外性のあるプレイをする
箕輪 義信, 1700 x1 CDF ストッパー キャプテンシー
西嶋 弘之, 2700 x2 RSB サイドバック
チョウソンファン, 2700 x2 CDF ストッパー
堀田 秀平, 600 x1 CDF スイーパー
石川 直樹, 柏で確認
藤田 征也, 1500 x1 RSMF サイドアタッカー
砂川 誠, 2700 x2 LSMF アタッカー
ハファエル, いないよ
クライトン, 3900 x3 CDMF ダイナモ キャプテンシー
ダニルソン, 2000 x2 CDMF クラッシャー
岡本 賢明, 1000 x1 OMF ドリブラー 大舞台に強い ムードメーカー ファンサービスに熱心
芳賀 博信, 2200 x2 CDMF アンカー
上里 一将, 1900 x1 CDMF アンカー キャプテンシー
西 大伍, 1500 x1 RSMF アタッカー 逆境に強い
岩沼 俊介, 700 x1 RSMF クロサー
古田 寛幸, いないよ
石井 謙伍, 1200 x1 LWG アタッカー
宮澤 裕樹, 800 x1 FW ストライカー 意外性のあるプレイをする
中山 元気, 2000 x2 FW ポストプレイヤー
キリノ, 3000 x2 FW ストライカー
横野 純貴, 700 x1 FW ストライカー
上原 慎也, 1200 x1 FW ポストプレイヤー


曽田さん、イケメン(笑)
岡本は一日店長要員。

サカつく6を買ってきた

2009-11-12 23:52:43 | コンサ
サカつく6を買って気ました。しかも、会社は午後出勤で(笑)
言わば、このためだけにPSPを買ったも同然。
モンハンは、まだ☆4つだけど打ち止め。

近所のゲーム屋の開店時間朝10:00にゲット。
開店したばかりで、両替が戻ってきていないらしく、千円札切れ。
危うく買えないところだったが、5千円札はお釣りがあり、なんとか無事に\5090を支払って入手。

喜び勇んでUMDを突っ込んでみたら、システムをアップデートしないと遊べません。
何それ、うちにWiFi無いっすと慌てたが、PCでダウンロードしてUSBで突っ込めた。

やっと電源ONができたので、ネットに繋いだついでに予約特典のジーコ様もダウンロード。
封印カードだったが、これは誰があたるかわからないのか、それともただのプロダクトコード隠し?
アルシンドが出てきてハズレとかあったら怒るか、笑うか。

さらにメディアインストール。そろそろ出社時間が近づくんですが……。

New Gameで開始。
これで、夢のコンサドーレでサカつくが!

代表の名前を入れて決定。
選手選択、ポチポチ。
キーパーは佐藤と高原にしとか。せっかくだから、ifの物語として曽田と箕輪は外せないだろ。クライトン高けぇー!
とか言っていると、なんとすぐに資金切れ。

げぇ。初期資金じゃ、ベンチメンバーまでそろえた15人も揃えられないのかよ!
なんとかつじつまを合わせて決定。

次は監督、スカウト選び。うは。もう金無いよ。
0円監督と0円スカウト。スカウトはどうでもいいが、0円監督は問題ありだろ。

ライバルチーム選択。うちのライバルってどこ?
ガスも富士通も赤い悪魔も遠くへ行っちゃったよね。
今年は仙台にも…・…。遠い目をしてみる。

新規参入チームが青森にあったので、青森にしといたら、ラモス登場。噂には聞いていたが、青森にラモスはやっぱりおかしい。

選手も選びなおしたいが、迷う……。

ここで時間切れ。会社へ向かう。
PSPだから持ち歩けばいいんだが、ひたすら選手構成を考え続ける。
ソンファン、曽田、箕輪、西嶋の4バックにするか、上里を左SBにするか……。

6時に帰宅して再開。
結局、高年俸の砂川、芳賀、中山にご遠慮いただき、こんな陣営。

GK 佐藤
DF 曽田、箕輪、西嶋、ソンファン、吉弘
MF クライトン、ダニルソン、藤田、上里、西、岡本、岩沼
FW キリノ、宮澤、石井、横野

GKが一人なのはサカつくの伝統(笑)

ついでにライバルはベルディにしておきました。高飛車な態度と、ラモス監督がはまりすぎて笑える。

そして、……午後11時。
J2一巡目終了。
3勝9敗6分。15位。……現実より悪いじゃん。
キリノの総得点が、たった1点。

休養が十分に取れていないのが問題なのかなぁ。
選手の特性も、岩沼が右サイド特性だったり、宮澤が左WGだったり、どこ見てるんだって感じ。
ゲーム中の特性に合わせた起用方法じゃないと、上手くいかないのかね。

高額でも基本DMFで役立たずなクライトンを捨てて、砂川、芳賀、中山を入れてやり直すか。
しかし、本当のベストメンバーはゲーム中でも組めないとは、貧乏チームは悲しいねぇ。


[SF] 歌の翼に

2009-11-11 21:26:08 | SF
『歌の翼に』 トマス・M・ディッシュ (国書刊行会)




未来の文学 第Ⅱ期 第11回配本。
ディッシュの最高傑作と名高い、サンリオ文庫からの改訂版。

最高傑作といわれるだけあって、確かにすばらしい小説である。
しかし、SFというよりは、私小説にしか読めないんだよね。

インナースペースの探求の行き着く先が私小説と同じならば、SFの価値はどこに……と思うんだけど、ジャンル小説としてのSFではなく、もっと広い文学の中で考えろということなんでしょうか。

ニューウェーブは大学生の頃に山野浩一とかNWSF誌のバックナンバーとか読んで、ちょっとわかった気になっていたんだけど、やっぱりわからんなぁ。

それはさておき。

時代的にもそういう時代だけに、“翔ぶ”という現象(行為ではないと思う)は、LSDなどで“翔ぶ”ことのアナロジーかと思っていたのだが、どうもそうではないらしい。

主人公は翔ぶことに憧れ、しかし、永遠に翔ぶことが出来ない男。そのことが象徴する“翔ぶ”という意味。
これは飛翔の物語ではなく、飛翔に死ぬほど憧れながらも翔ぶことができず、しかも、飛翔して戻らない妻の身体を守り続ける男の話。

ゲイ小説の要素も確かにあるのだけれど、主人公が男に身体を売る理由を考えると、いわゆるジェンダーフリー方向からのアプローチを読み取るのは間違っていると思う。人種差別関連からの見方もそう。これは愛する妻を守るために、肌の色も、「男の操」も売った男の純愛話。そう読んだ人はいないのか。

……いや、彼がそこまで妻を愛していたのかというと、それは信じきれない部分があるのは確かだけどさ。妻への愛ではなく、妻の父親への対抗心だったのかもしれないけどさ。

音楽だって、彼が求めて止まない“飛翔”の代替物、もしくは、中間生成物でしかないでしょう。
コーヒーが欲しいのに、手に入るのは生のコーヒー豆ばかりというか。最上級の豆であっても、炒ることも、挽くことも知らず。
自分だけが手に入れることのできない芳醇な香り。

なんか、こう、他の人の感想を読んでも、いまひとつピンと来ないのはなぜなんだろう。
これをゲイ小説とか、音楽芸術小説とかで読むのは絶対おかしいと思う。
ゲイはイヤだ。黒人もイヤだ。音楽なんて所詮バッタ物。それでも俺はこうするしかない。
そんなメッセージは聞こえてはこないんだろうか。

話が変わるが、この小説では登場人物の名前にいろいろな意味が込められているっぽい。名前の綴りが知りたくなる。
ミセス・ボーイズモアティアなんて代表的だが、Boys-More-Tearだぜ。しかも、主人公が少年時代に出遭って、音楽を教えてくれるんだぜ。
ホワイティングだって、“似非黒人”が出てくる以上、そこに深い意味を求めてしまうだろう。
そういう風に深読みしてしまうあたりが、実は著者の思う壷なのかもしれないけれど。


G-Shock復活!

2009-11-10 19:00:05 | Weblog
ずいぶん前にG-Shockのベルトが壊れた話を書いたのですが、復活しました。

修理に持っていくまえに、いくらぐらいかかるのかWebで確認しようと思ってGoogle先生に聞いてみたら、どうやら通販でも入手可能で、自分で交換できるとのこと。自分で交換すると、技術料がただになるので、安いかも!

そう思って調べてみたが、スチールベルトの交換は一般的ではないらしく、公開されている写真とは仕組みが違うよう。
写真を送れば調べてくれるというサイトがあったので、写真を送ってみたのだが、「どこが悪いのかわからない」との答え。

ここで気が付くべきだったのだが……。

とりあえず、安い方(といっても、2万円でお買い上げだったんだけど)を分解できるまで分解してみようと思い、精密ドライバーでネジネジ、ゴリゴリ。ベルト部分が綺麗に外れたので、これなら交換できるかと思い、「ベルト」を注文。

その結果、届いたものは、なんと期待はずれ。事前に分解した部分よりも小さいのだ。

どういうことかというと、ちゃんと分解し切れておらず、壊れて交換が必用な部分が、注文した「ベルト」に含まれていなかったのだ!

しかし、焦ったのはわずか数秒。待てよ、ここが外れるということは……。

カリカリ、ごにょごにょ。

直りました!

実は、必用な部品は、「ベルト」の付属品として付いてきた一本の棒だけ。おそらく、これが「バネ心棒」といわれるもの。

結局、修理に持ち込むよりも高くついたかもしれませんが、直りました。

ついでに、もうひとつの高い方(笑)も直りました。

結局、どこが外れるのかわかってしまえば、簡単だったっちゅうことですね。


[コンサ] J2第48節 札幌 - 富山

2009-11-08 17:52:22 | コンサ
J2第48節:コンサドーレ札幌 1-1 カターレ富山 @スカパー

DFほぼ全滅の徳島戦以来、ベストメンバーがそろわないコンサドーレ。
仙台戦も酷かったが、今節もヤバイ。

オフィシャルにも西、ソンファンが手術で今期もう無理のお知らせ。
ソンファンは肩が反対になった人なみのズル休みだと思っていたんだが、本当に怪我だったのね。疑って申し訳ない。
過酷なJ2だから仕方が無いとは言え、フィジカルコーチの仕事は重要だな。
来期の構想にもちゃんとメディアカル系のフォローが入っていることを強く望む。

さて、試合だが。

富山も札幌もプレスの位置が低く、押し上げが遅い。おかげでボールはまわせるが、ゴール前も固められて、シュートに至らず。
上里のミドルやハファエルのヘッドなど、いいシーンはあったのだが、得点は奪えず。
ハファエルのヘッドはオフサイド判定だったが、あれは贔屓目無しにミスジャッジだろう。あれが無効にされなければ、試合展開は違ったかもしれない。
一方の富山も、ゴールライン上で高原が捕まえたボールをゴールインだと騒いでたりして。

そんなこんなで、両者決め手を欠く中、高原のパスが相手選手の足元に入って、あっさりゴール。
富山の得点はこれだけだったから、このミスは悔やまれる。荒谷のトラップミス並みの失態。

そこから逆襲に入るかと思いきや、蹴り出すだけの大味なゲームになり、かえってチームはばらばらに。
ここで3バック、トップに石井、中山、その下に上里、ハファエル、藤田と並べて、そこそこリズムができるようになる。
そして上里のクロスからニアで中山がつぶれ、その後ろの石井がゴール。
これで石井も何とかクビ確定から境界線まで戻したか。

その後、藤田が何度も右サイドの突破からクロスをあげようとするも、相手のブロックに阻まれて、ゴール前まで上がらず。
そして試合終了。
厚別最終戦で下位チーム相手に引き分け。“引き分けの聖地”厚別で「厚別の歌」がむなしく響く。

サイドバックがいないんだから、最初から3バックにしろよ。自称「3バックの天才」じゃなかったのかよ。
上里は左しか出来ないんだよ。古田の夢ばっかり見てるんじゃねぇよ。
石井はなんとかがんばったが、まだ当落上。安心するのはまだ早いよ。
ハファエルは良かった。パスに逃げる選手が多い中、ドリブルで仕掛けたり、前線へ飛び出したり、上里、宮澤には足りない動きを見せてくれた。
キリノは相変わらず下がりすぎ。1トップの仕事を再確認すべきだ。

パスミスするのは相手のプレスが強いからじゃなくて、単純にパスがヘタなだけというのが暴露された試合と言っていいのではないか。レギュラーメンバーがそろっていないとはいえ、ヘタさ加減にストレスが溜まる試合だった。

とにかく、ヘタならヘタなりに戦い方があるはず。自チームのストロングポイントが何かを選手が理解し、それを生かす戦い方ができないと、J2レベルでもこのまま中位定着だろう。華麗なパスサッカーでJ2制覇とか、まだ夢見てるんじゃないだろうな。それならなんでヤンツーをクビにしたのだ。

今のメンバーであれば、キリノのスピード、ダニルソンのフィジカル、上里の展開力、そして、宮澤の1試合に1回だけのヒラメキだろう。今日のシステムや戦い方で、それが生かせたのか?

監督の理想に選手を当てはめようとしても、無い袖は振れないのだ。金欠チームの監督には、いい加減に理解してもらいたい。



最後に……。
おめでとう、仙台、桜大阪。
ようこそ、大分、千葉。
柏も石崎監督が待ってるよ。

[SF] クリスタル・レイン

2009-11-08 10:09:54 | SF
『クリスタル・レイン』トバイアス・S・バッケル (ハヤカワ文庫SF)




いきなりなんだかわからないうちに襲ってくるメソアメリカ文化な風俗の侵入者。その名もアステカ!
それっぽい名前、それっぽい装い、それっぽい風習。でも、ここは地球を遠く離れた植民惑星。

初期植民者の風習を受け継ぎ、地球の一地方に特化した文化の植民惑星というのはよくある設定だが、現代でも滅びた文化が復帰しているとはどういうことか。しかも、悪役異星人に操られた愚かな野蛮人扱いだ。アステカ舐めんな。

一方、攻められるナナガダは、こちらも特殊なカリブ海文化。歪んだキリスト教やらブードゥー教やらの土地。
登場人物の名前が英語系なのでイメージがずれるんだが、実は住んでいるのはほとんど黒人。
アステカ人の肌の色が薄ため、まさに、エボニー&アイボリー。人種差別なんかやめて仲良くしようよ。

記憶を失った英雄ジョンは家族を、そして、ナナガダを救えるのか?
そこに現われた無敵の戦士ペッパーは敵か味方か。
ナナガダのロア、アステカのテオトル、ふたつの神=異星人の真意はどこに?

SF的な面白さよりも、インディジョーンズ的な冒険物語の面白さが先にたつ。
設定もストーリーもありがちで、群像物語でありながら、主人公二人の物語以外はインパクトが弱く、もうちょっとどうにかなったのではないかと思われる。

それでも、処女長編としては及第点で、SFとしてではなく、冒険小説として読めば、ハラハラドキドキで痛快な秀作。
続編はネビュラ賞の最終候補にもなったらしいので、こちらのほうに期待するか。


ニトリが撤退

2009-11-07 09:20:12 | コンサ
コンサドーレのスポンサー、ニトリが撤退

噂は出てたけど、やっぱりか。

2年間ありがとうございました。

大分、東京緑を笑えなくなってきたかも。

来年はサッポロビールロゴ復活か。
どうせなら、胸に「YEBISU」とかもたまにはどうだろう。
琥珀エビスと、エビス・ザ・ブラックのハーフアンドハーフ(笑)

JALは、東京-新千歳は黒字なので、分社化で生き残ってもらえばいんじゃね?


[SF] 海賊の子

2009-11-03 11:51:04 | SF
『海賊の子』 カリン・ロワチー (ハヤカワ文庫SF)




『戦いの子』、『艦長の子』に続く完結編。

海賊に誘拐され、逃げ出して、人類と敵対する異星人に育てられた戦いの子、ジョス。
英雄艦長の息子であり、マスコミの寵児として持て囃された艦長の子、ライアン。
そして、海賊に後継者として英才教育を受けた海賊の子、ユーリ。

かつて海賊の後継者だった英雄艦長アザーコンも含め、すべては海賊ファルコンを軸とした人間関係の中で、成長していった少年たちの運命。

異星人の攻撃によって故郷を失い、難民となった少年ユーリ・テリソフが、サイコな殺戮者キーロフになるまでの物語。
前巻の悪役、テリソフにどんな物語があるのかと思えば……。これを読むと、もうキーロフをただの悪役には思えなくなる。

ライアン暗殺未遂や拉致の件の裏側の真実も、ラスト近くに出てくる。ユーリの人生では、ただの1エピソードにすぎないと、分量は少なめだけど。

有望な少年を型にはめ、ゲイシャとして育て上げるファルコンの力量はすさまじい。
しかし、ジョスもアザーコンも、その枠をぶち壊して逃亡するだけの強さがあった。
ライアンであれば、どんなに優秀であっても、そのひねくれた性格から、きっとエアロック送りになっていただろう。
しかし、ユーリだけは、罪の意識に苛まれ、自傷を続けながらもゲイシャとして成長していく。
そういった意味では、ユーリこそが一番弱く、何事もなければ、ふつうの目立たない人間になっていたのではないかと思わされる。

原題の直訳は『籠の鳥』。ユーリのペットであるインコ?のデクスターを示すと同時に、ファルコンに精神的に閉じ込められたユーリを暗示する。

ミーシカの件がトラウマになったのか、ホモセクシュアルになってしまって、BL分多すぎ。実際にはバイなんだけど、精神的には完全にホモ。これも、保護者としてのエスティエンへの過剰な依存の結果であり、精神的なゆがみを感じさせるのだけれど、そう読むのはジェンダー的に差別になるんだろうか?

ジョスもライアンも勝手に生きていけるだろうが、ユーリだけはその後が心配になる。
生き別れとなっていた母親と、初恋相手のミーシカに再会し、人並みの生活に戻って欲しいものだ。