神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[コンサ] J2第48節 札幌 - 富山

2009-11-08 17:52:22 | コンサ
J2第48節:コンサドーレ札幌 1-1 カターレ富山 @スカパー

DFほぼ全滅の徳島戦以来、ベストメンバーがそろわないコンサドーレ。
仙台戦も酷かったが、今節もヤバイ。

オフィシャルにも西、ソンファンが手術で今期もう無理のお知らせ。
ソンファンは肩が反対になった人なみのズル休みだと思っていたんだが、本当に怪我だったのね。疑って申し訳ない。
過酷なJ2だから仕方が無いとは言え、フィジカルコーチの仕事は重要だな。
来期の構想にもちゃんとメディアカル系のフォローが入っていることを強く望む。

さて、試合だが。

富山も札幌もプレスの位置が低く、押し上げが遅い。おかげでボールはまわせるが、ゴール前も固められて、シュートに至らず。
上里のミドルやハファエルのヘッドなど、いいシーンはあったのだが、得点は奪えず。
ハファエルのヘッドはオフサイド判定だったが、あれは贔屓目無しにミスジャッジだろう。あれが無効にされなければ、試合展開は違ったかもしれない。
一方の富山も、ゴールライン上で高原が捕まえたボールをゴールインだと騒いでたりして。

そんなこんなで、両者決め手を欠く中、高原のパスが相手選手の足元に入って、あっさりゴール。
富山の得点はこれだけだったから、このミスは悔やまれる。荒谷のトラップミス並みの失態。

そこから逆襲に入るかと思いきや、蹴り出すだけの大味なゲームになり、かえってチームはばらばらに。
ここで3バック、トップに石井、中山、その下に上里、ハファエル、藤田と並べて、そこそこリズムができるようになる。
そして上里のクロスからニアで中山がつぶれ、その後ろの石井がゴール。
これで石井も何とかクビ確定から境界線まで戻したか。

その後、藤田が何度も右サイドの突破からクロスをあげようとするも、相手のブロックに阻まれて、ゴール前まで上がらず。
そして試合終了。
厚別最終戦で下位チーム相手に引き分け。“引き分けの聖地”厚別で「厚別の歌」がむなしく響く。

サイドバックがいないんだから、最初から3バックにしろよ。自称「3バックの天才」じゃなかったのかよ。
上里は左しか出来ないんだよ。古田の夢ばっかり見てるんじゃねぇよ。
石井はなんとかがんばったが、まだ当落上。安心するのはまだ早いよ。
ハファエルは良かった。パスに逃げる選手が多い中、ドリブルで仕掛けたり、前線へ飛び出したり、上里、宮澤には足りない動きを見せてくれた。
キリノは相変わらず下がりすぎ。1トップの仕事を再確認すべきだ。

パスミスするのは相手のプレスが強いからじゃなくて、単純にパスがヘタなだけというのが暴露された試合と言っていいのではないか。レギュラーメンバーがそろっていないとはいえ、ヘタさ加減にストレスが溜まる試合だった。

とにかく、ヘタならヘタなりに戦い方があるはず。自チームのストロングポイントが何かを選手が理解し、それを生かす戦い方ができないと、J2レベルでもこのまま中位定着だろう。華麗なパスサッカーでJ2制覇とか、まだ夢見てるんじゃないだろうな。それならなんでヤンツーをクビにしたのだ。

今のメンバーであれば、キリノのスピード、ダニルソンのフィジカル、上里の展開力、そして、宮澤の1試合に1回だけのヒラメキだろう。今日のシステムや戦い方で、それが生かせたのか?

監督の理想に選手を当てはめようとしても、無い袖は振れないのだ。金欠チームの監督には、いい加減に理解してもらいたい。



最後に……。
おめでとう、仙台、桜大阪。
ようこそ、大分、千葉。
柏も石崎監督が待ってるよ。

[SF] クリスタル・レイン

2009-11-08 10:09:54 | SF
『クリスタル・レイン』トバイアス・S・バッケル (ハヤカワ文庫SF)




いきなりなんだかわからないうちに襲ってくるメソアメリカ文化な風俗の侵入者。その名もアステカ!
それっぽい名前、それっぽい装い、それっぽい風習。でも、ここは地球を遠く離れた植民惑星。

初期植民者の風習を受け継ぎ、地球の一地方に特化した文化の植民惑星というのはよくある設定だが、現代でも滅びた文化が復帰しているとはどういうことか。しかも、悪役異星人に操られた愚かな野蛮人扱いだ。アステカ舐めんな。

一方、攻められるナナガダは、こちらも特殊なカリブ海文化。歪んだキリスト教やらブードゥー教やらの土地。
登場人物の名前が英語系なのでイメージがずれるんだが、実は住んでいるのはほとんど黒人。
アステカ人の肌の色が薄ため、まさに、エボニー&アイボリー。人種差別なんかやめて仲良くしようよ。

記憶を失った英雄ジョンは家族を、そして、ナナガダを救えるのか?
そこに現われた無敵の戦士ペッパーは敵か味方か。
ナナガダのロア、アステカのテオトル、ふたつの神=異星人の真意はどこに?

SF的な面白さよりも、インディジョーンズ的な冒険物語の面白さが先にたつ。
設定もストーリーもありがちで、群像物語でありながら、主人公二人の物語以外はインパクトが弱く、もうちょっとどうにかなったのではないかと思われる。

それでも、処女長編としては及第点で、SFとしてではなく、冒険小説として読めば、ハラハラドキドキで痛快な秀作。
続編はネビュラ賞の最終候補にもなったらしいので、こちらのほうに期待するか。