神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

天空の鏡に憧れて[13] 湧水

2015-06-14 11:09:38 | ボリビア

朝食の後は一休みして10時に再出発。この時間が微妙で、仮眠していたのだけど見事に二度寝してピンチ。なぜかギリギリに目を覚まして部屋を出られたのだけれど、長靴を履いている間に、部屋では呼び出しの電話がリンリン状態。すみません。

やっぱり、仮眠仮眠の連続はきついです。

さて、例によってランドクルーザーに分乗して出発。

天候は晴れ。しかし、はるか遠くまで見渡せる塩湖には、そこここで雨が降っているのがわかる黒い雲と、その下に雨の筋が見える。東京でも最近ゲリラ豪雨が多くて、遠くで雨が降っているのが見えるけれども、まさにそんな感じ。

今日は昨夜からの雨のせいで水深が深く、当初予定のインカワシ島へはいけないとのことだったが、ガイドさんから「Lets' Try」の一言が。

途中でなぜか湖面に捨てられていたDVD(?)デッキを発見。これをきっかけにゴミを拾いながらの行程となった。わざわざこんなものを塩湖に捨てる人がいるとは思えないので、車か何かからの落下物なのではないかと思うんだけど。

で、確かに湖面にはかなりのゴミが塩の結晶に埋もれるように散らばっている。ほとんどがお菓子の包み紙で、風に乗って飛んできたものもあるのだろうけれど、観光客が捨てていったものが多いと思われる。みんな、このウユニの光景にあこがれてやってきたのだろうに、身勝手なことだ。

で、なぜかタイヤが落ちてる、と思ったところで停車。湖面も真っ白ではなく、茶色くて汚い。

ここはゴミ捨て場、ではなく、湧水。ガイドさんいわく「Hot spring」だそうだが、別に暖かくは無い。実はウユニ湖には注ぎ込む川(地下水?)があり、その水がここから湧き上がっているのだという。そのときに、周囲の岩盤を削って、ミネラルを多く含み、鉄分などが水を茶色く染めている。

たしかに、ポコポコと気泡が沸いているところがそこかしこにある。そして、ちょっと臭い。

塩湖は底まで塩で固まっているのではなく、ダイナミズムにあふれた場所でもあったわけだ。

塩湖のダイナミズムというか、生きている様子は、今日の今後の行程でも目にすることになる。

湧水を後にして出発。すると、雨が降ってきた。やはり、今日は雨か。どうやらこの雨でいろいろと状況が変わり、予定変更があった模様。だけど、行く先もよくわからないままにランドクルーザーは白い大地を走る。

水がほとんど乾いた状態の地面では少し速く走るのだけれど、ちょっと水があると、時速10キロ程度のノロノロ運転。それでも景色はころころ変わる。

見えてきたのは白い地面の上に茶色い突起物。これは、塩の結晶の赤ちゃんだという。

塩湖は塩の結晶のせいで、ゆがんだ六角形のタイル張りのようになっているのだけれど、このタイルのつなぎ目に塩の結晶が成長する。ミネラル分や埃のせいか、これがちょっと茶色い。たぶん、粉にすると白くなるとは思うけど。

この茶色い結晶は最初はまばらに湖面に見えているだけだったのに、みるみるうちにそこらじゅうが結晶だらけに。もはや真っ白な大地というより、茶色い大地。

これがタイヤの下ではじけてバリバリいう音も聞こえる。

面白いのは、車両が茶色い結晶を砕いた跡がハイウェイか滑走路かのようになっているところ。一台が走っただけでは、結晶の先端がちょっとかけるぐらいなのだけれど、数台が続けて走ったりすると、はっきりと道が見える。中には真っ白でつるつるになっているラインもあり、これは定期順路か何かなのだろうか。

いつのまにか、われわれの車列もこのハイウェイを走り続ける。

 

 



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