映画『GOEMON』で、ラスト近くのゴリの演技があまりに不評なので、擁護してみる(笑)
この先は映画のあらすじが完全にばれるので、未見の人は読まないでください。
ラストの関ヶ原で、猿飛佐助(ゴリ)は何故あそこ(家康の側)に、トルーパーの姿でいたのか?
そして、あのへんちくりんな演技「獲ったどぉー! 褒美をくれぇ」は何なのか?
「脚本がヘン」、「ゴリの演技がお笑い」という感想を複数見た。
自分も、猿飛佐助は真田幸村の家来で豊臣勢なのでおかしいと、映画を見終わった時には思っていた。
しかし、長文読解問題で、「なぜ彼はここにいたのか、そしてそのとき彼はどう感じたのかを100字以内で記載しなさい(15点)」という出題されたとき、解答欄に「脚本がおかしいから」と書いたら0点だ。
佐助はなぜ家康の側にいたのか?
ここでは、『GOEMON』は時代劇でも、歴史改変ミステリーでもなく、“日本人の常識を逆手に取ったRPG風ファンタジー ”だという見地から、日本人の常識の範囲で、なぜ佐助が家康の家来だったのかを考察する。
さて、猿飛佐助。日本人の常識では、彼のイメージといえば……。
・真田十勇士の一員
・主君の真田幸村は豊臣勢
・小さくてすばしっこい忍者
・神風の術!(←違います)
そもそも猿飛佐助とは……とググって見ると。
家康のいる駿府城、または秀忠のいる江戸城に忍び込み、徳川方の内情を探る。
京都では、南禅寺の山門に住む石川五右衛門と術比べをする。
なんて記述が怪しいですね。
つまり、大阪城での大騒ぎの後の佐助の行動を推測すると。
佐助は幸村に仕官した。
→幸村は佐助に家康のスパイを命じる。
→運よく家康に取り立てられた佐助は家康の側近になり、関ヶ原の戦いに帯同する。
(ちなみに、真田幸村は合戦には参加していない)
→戦場で家康に切りかかってきた謎の甲冑男を小太刀で止める。
→げぇ、五右衛門の兄貴!
で、あの挙動不審な「褒美をくれ!」
そう考えると、あの演技は非常に迫真に迫っているのではないか?
アクシデントの中でも任務を成功させようという責任感。太平の世を作るかもしれない家康を守ったという自負。謎の男を討ったら五右衛門だったという衝撃。それらをごちゃ混ぜにして、揺れ動く心が現われていないだろうか?
それでも大根と言うならば、言えば良い。
真田家はこのとき家系断絶を恐れて、当主、昌幸と次男、幸村が豊臣側、長男、信之は徳川側に敢えて分かれた。そのあたりを含めた背景と、映画の中で佐助が望んだ未来を重ね合わせると、その心情は理解できなくもないと思うのだが。
GOEMONの世界は完全な架空世界であるが、直接描かれないサイドストーリーも史実や有名な先行著作から補完できるという稀有な物語世界だと思われる。映画は予算面で苦しくても、コミックやアニメで、この物語世界のシェアワールドものみたいなものも出てくるのではないだろうか?
この先は映画のあらすじが完全にばれるので、未見の人は読まないでください。
ラストの関ヶ原で、猿飛佐助(ゴリ)は何故あそこ(家康の側)に、トルーパーの姿でいたのか?
そして、あのへんちくりんな演技「獲ったどぉー! 褒美をくれぇ」は何なのか?
「脚本がヘン」、「ゴリの演技がお笑い」という感想を複数見た。
自分も、猿飛佐助は真田幸村の家来で豊臣勢なのでおかしいと、映画を見終わった時には思っていた。
しかし、長文読解問題で、「なぜ彼はここにいたのか、そしてそのとき彼はどう感じたのかを100字以内で記載しなさい(15点)」という出題されたとき、解答欄に「脚本がおかしいから」と書いたら0点だ。
佐助はなぜ家康の側にいたのか?
ここでは、『GOEMON』は時代劇でも、歴史改変ミステリーでもなく、“日本人の常識を逆手に取ったRPG風ファンタジー ”だという見地から、日本人の常識の範囲で、なぜ佐助が家康の家来だったのかを考察する。
さて、猿飛佐助。日本人の常識では、彼のイメージといえば……。
・真田十勇士の一員
・主君の真田幸村は豊臣勢
・小さくてすばしっこい忍者
・神風の術!(←違います)
そもそも猿飛佐助とは……とググって見ると。
家康のいる駿府城、または秀忠のいる江戸城に忍び込み、徳川方の内情を探る。
京都では、南禅寺の山門に住む石川五右衛門と術比べをする。
なんて記述が怪しいですね。
つまり、大阪城での大騒ぎの後の佐助の行動を推測すると。
佐助は幸村に仕官した。
→幸村は佐助に家康のスパイを命じる。
→運よく家康に取り立てられた佐助は家康の側近になり、関ヶ原の戦いに帯同する。
(ちなみに、真田幸村は合戦には参加していない)
→戦場で家康に切りかかってきた謎の甲冑男を小太刀で止める。
→げぇ、五右衛門の兄貴!
で、あの挙動不審な「褒美をくれ!」
そう考えると、あの演技は非常に迫真に迫っているのではないか?
アクシデントの中でも任務を成功させようという責任感。太平の世を作るかもしれない家康を守ったという自負。謎の男を討ったら五右衛門だったという衝撃。それらをごちゃ混ぜにして、揺れ動く心が現われていないだろうか?
それでも大根と言うならば、言えば良い。
真田家はこのとき家系断絶を恐れて、当主、昌幸と次男、幸村が豊臣側、長男、信之は徳川側に敢えて分かれた。そのあたりを含めた背景と、映画の中で佐助が望んだ未来を重ね合わせると、その心情は理解できなくもないと思うのだが。
GOEMONの世界は完全な架空世界であるが、直接描かれないサイドストーリーも史実や有名な先行著作から補完できるという稀有な物語世界だと思われる。映画は予算面で苦しくても、コミックやアニメで、この物語世界のシェアワールドものみたいなものも出てくるのではないだろうか?
今作の「五右衛門」って、信長からもらった名前ですよね??
五右衛門の元の家の名前は最後まで明かされず…
で…佐助は元は真田幸村の配下、でも今回は五右衛門の子分。
とどめは、家康の目前まで攻め込んだ赤い甲冑の武将……
どう考えても五右衛門、実は真田幸村だったんじゃないか????
としか思えない。どうだろ??どうだろう????
え?劇中のゴリのセリフに真田家が出てきたって?…俺には聞こえてないから大丈夫!
真田幸村が赤い鎧で家康の眼前まで迫ったのは、関ヶ原じゃなくて大阪夏の陣らしいですけどね。
しかし、こうやって見ると、日本史もファンタジーの宝庫ですね。
五右衛門のお荷物的な役としてはゴリでも良いけど、
佐助としての役なら忍者としての素質が見えていないと
違和感があって不自然だったと思います。
体の線が細い細マッチョ的で目が凛とし忍者らしさは感じられるけど、
若過ぎて未熟だからまだお荷物になっていたぐらいの役者
いなかったのかな~?と思います。
あまり運動してなさそうな人に佐助言われてもな…